
こんにちは
どうなさいましたか?

顔のむくみにお悩みの方から
質問をいただきましたよ
「体重は変わっていないのに、朝起きると顔だけがパンパンにむくんでいる…」そんなお悩みを感じたことはありませんか。
東洋医学では、同じ顔のむくみでも、体質によって原因がまったく異なります。体型が痩せていても顔がむくむ方や、塩分を控えているのに改善しない方も少なくありません。
この記事では、朝の顔のむくみに関連する3つの体質タイプ――エネルギー不足タイプ(気虚)・ストレス詰まりタイプ(気滞)・ためこみタイプ(湿痰)――について、それぞれの特徴・原因・整え方をわかりやすく解説します。
なぜ顔がむくむの?東洋医学の考え方
東洋医学では、「気(き)」というエネルギーが水分を全身に届けたり、上から下へ引き降ろしたりする働きを担っていると考えます。
この気が不足したり、流れが詰まったりすると、水分が体のどこかに停滞してしまうことがあります。顔のむくみも、この水分の滞りが原因のひとつです。
エネルギー不足タイプ(気虚)とは?顔むくみが出やすい理由
エネルギー不足タイプ(気虚)は、体を動かすエネルギー「気」が不足している状態です。気が少ないと、水分を全身に届けたり循環させたりする力が弱まってしまいます。
ポンプの圧力が弱いと水の流れが悪くなるように、ようやく上へ持ち上がった水分が下へ戻れず、顔の周りに留まってしまうのがこのタイプの特徴です。痩せ型の方でもこのパターンはよく見られ、体型ではなく「水を動かす力」の問題です。
このタイプに当てはまる方の特徴:
- 全身がだるく横になりたいことが多い
- 立ち上がるとくらっとしやすい
- 動くと汗をかきやすい
- 食べるとお腹が張りやすい
- 手足がだるくて重い
- 顔色が白っぽく疲れやすい
5つ以上当てはまった方は、エネルギー不足タイプ(気虚)かもしれません。
このタイプの方がやりがちな間違いとして、むくみを解消しようと激しい運動を頑張ることが挙げられます。エネルギーが不足しているところにさらに消耗する行動をとると、余計にエネルギーが減って、むくみが改善しにくくなることがあります。適度な散歩は問題ありませんが、疲れすぎない程度が大切です。しっかりとした睡眠でエネルギーを補充することも欠かせません。
エネルギー不足タイプの食養ポイント:
- かぼちゃ:胃腸のエネルギーを補い、水を動かす力を整えてくれます。スープや煮物に取り入れやすい食材です
- やまいも(山薬):気を補いながら胃腸の働きも助けてくれます。すりおろしてご飯にかけるだけでも十分です
- なつめ:胃腸を整えながらエネルギーを補う、優しい食材です。細かく刻んでお茶に入れるか、煮物に加えると使いやすいです
エネルギー不足タイプの養生ポイント:
- 激しい運動は避け、適度な散歩にとどめる
- しっかりとした睡眠でエネルギーを補充する
- 温かく消化しやすい食事で胃腸を養う



この体質の改善に効果が期待できる漢方薬
※以下はこの体質タイプの改善に効果が期待できる漢方薬の一例です。
あくまで参考としてご覧ください。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):消化機能を高めながら気を補い、だるさや疲れやすさを整える漢方薬です
- 六君子湯(りっくんしとう):胃腸のエネルギーを補いながら水分の流れを整えるのに向いています
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):気を補いながら水の巡りを助け、むくみやすい方に用いられることがあります
症状が複雑な場合や複数の体質が重なっている場合は、単独の漢方薬では
ストレス詰まりタイプ(気滞)とは?顔むくみが出やすい理由
ストレス詰まりタイプ(気滞)は、気の流れが一か所に詰まり、本来スムーズに循環するはずのエネルギーが渋滞してしまう体質です。川の流れが堰き止められて水があふれていくイメージに近いかもしれません。
渋滞した気はその場で「こもった熱」を生み出します。熱は上に向かう性質があるため、水分を巻き込んで顔や頭部の方へ押し上げてしまいます。下半身にはむくみが出にくく、顔など体の上部に集中してむくみが現れやすいのがこのタイプの特徴です。
このタイプに当てはまる方の特徴:
- 几帳面で生真面目、ため息が多い
- 脇腹や胸が張って苦しいことがある
- ゲップやガスが出ると楽になる
- 肩こりや頭痛になることがある
- 緊張やイライラすることが多い
- 興奮して眠れないことがある
5つ以上当てはまった方は、ストレス詰まりタイプ(気滞)かもしれません。
このタイプでは、やけ食いをしたり、ひとりで抱え込みすぎたりすると、かえって気が詰まることがあります。気滞タイプには「発散・流す方向」の働きかけが基本です。
ストレス詰まりタイプの食養ポイント:
- 春菊:独特の香りが気の流れを促し、詰まりをほぐすのを助けてくれます。さっとお浸しや鍋に入れるのがおすすめです
- 紫蘇(しそ):爽やかな香りが気の滞りをほぐすのに向いています。ジュースにしても良いですし、サラダなどに加えるだけでも十分です
- 長ネギ:気を巡らせながら体を軽く温めて流れを整える食材です。炒め物やスープに気軽に使えます
ストレス詰まりタイプの養生ポイント:
- 香りのある食材を積極的に取り入れる
- やけ食いや抱え込みを避け、気持ちを外に出す習慣をつける
- ため息をつくように深呼吸を意識する



この体質の改善に効果が期待できる漢方薬
※以下はこの体質タイプの改善に効果が期待できる漢方薬の一例です。
あくまで参考としてご覧ください。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):気の滞りをほぐしながら、ストレスやイライラ、気持ちの揺れを整えるのに向いています
- 柴胡疏肝散(さいこそかんさん):気の流れを促し、胸や脇腹の張りを和らげる効果が期待できます
- 四逆散(しぎゃくさん):緊張や精神的なストレスで気が詰まりやすい方に用いられることがあります
症状が複雑な場合や複数の体質が重なっている場合は、単独の漢方薬では効果が出にくいことがあります。
ためこみタイプ(湿痰)とは?顔むくみが出やすい理由
ためこみタイプ(湿痰)は、体の中に余分な水分が排出されずに残りやすい体質です。水が流れにくくなって上から溢れそうになっているお風呂のような状態をイメージするとわかりやすいかもしれません。
水は重いので体の下の方に流れていきやすいのですが、横になっている間に水が顔の周りに充満しやすくなり、朝起きたときに顔がむくみやすくなります。下半身よりも朝の顔に症状が出やすいのはそのためです。
このタイプに当てはまる方の特徴:
- 雨の日や湿度が高い日に体調が悪くなりやすい
- 頭が重く感じることが多い
- 体が重くだるいことが多い
- 口がネバネバすることがある
- むくみを感じやすい
- お腹の膨満感がある
5つ以上当てはまった方は、ためこみタイプ(湿痰)かもしれません。
このタイプで注意したいのは、「健康のために水分をたくさん摂ること」が逆効果になる点です。のどが渇いたと感じたときに必要な量だけ飲む、これが基本の考え方です。
ためこみタイプの食養ポイント:
- とうもろこし:体の中の余分な水分を尿として排出するのを助ける食材です。とうもろこしのひげをお茶として日常的に取り入れるのもおすすめです
- 小豆(あずき):体にたまった余分な水を流す働きがあります。甘みを控えた小豆スープや、雑穀として混ぜて炊くのがおすすめです
- ごぼう:体の水分の巡りを整えながら、余分なものを外に出す力を助けます。きんぴらや豚汁に入れると使いやすいです
ためこみタイプの養生ポイント:
- 水分は「のどが渇いたとき」に必要な量だけ摂る
- 冷たい飲み物・食べ物を控える
- 胃腸を冷やさない生活を心がける



この体質の改善に効果が期待できる漢方薬
※以下はこの体質タイプの改善に効果が期待できる漢方薬の一例です。
あくまで参考としてご覧ください。
- 五苓散(ごれいさん):体内の余分な水分を排出する働きに優れ、むくみや水分の停滞に広く用いられます
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水の巡りを助けながら体を支える気も補います。水太りやむくみやすい方に向いています
- 二陳湯(にちんとう):余分な水分(痰湿)を取り除き、胃腸の働きを整えるのに用いられます
症状が複雑な場合や複数の体質が重なっている場合は、単独の漢方薬では効果が出にくいことがあります。
顔むくみの体質タイプを比較してみましょう
| タイプ | 主な特徴 | 症状の出方 | 養生の方向性 |
|---|---|---|---|
| エネルギー不足タイプ(気虚) | 気が不足し、水を動かす力が弱い | 疲れたときや痩せ型でも出やすい | 補う・養う(温かい食事・睡眠) |
| ストレス詰まりタイプ(気滞) | 気の流れが詰まり、熱が上に向かう | 顔・頭部に集中し、下半身には出にくい | 流す・発散させる(香りのある食材) |
| ためこみタイプ(湿痰) | 余分な水分が排出されずにたまる | 朝の顔に集中、頭が重い・体が重だるい | 排出・流す(利湿の食材・水分管理) |
注意したいのは、気虚タイプと気滞タイプでは養生の方向性が正反対になる点です。気を「補う」食材が気滞タイプには合わないことがあり、逆に「流す」食材が気虚タイプには消耗になることもあります。自分のタイプをしっかり把握することが大切です。
よくある質問
Q:痩せているのに顔がむくむのは、水分の摂りすぎが原因ですか?
必ずしもそうではありません。体質によっては、水分の量よりも水を動かす力や流れの問題であることが多く、過剰な水分制限は逆効果になることもあります。のどの渇きを感じたら、我慢せずに飲むようにしましょう。
Q:毎日歩いているのに改善しないのはなぜですか?
歩くことは体の巡りを助けますが、体質によっては運動だけでは改善しにくいことがあります。エネルギー不足タイプの場合は、消耗しない程度の運動と食養生、そして十分な睡眠を組み合わせることが大切です。
Q:3つのタイプが複数当てはまる場合はどうすればいいですか?
複数のタイプが重なることは珍しくありません。その場合は、最も当てはまる項目が多いタイプをメインに考えて、体調の変化を見ながら整えていくとよいかと思います。
まとめ
朝の顔のむくみひとつとっても、東洋医学では体質によって原因と整え方がまったく異なります。同じむくみでも、「補う」「流す」「排出する」と方向性が正反対になることもあるのが漢方の考え方の特徴です。
自分がどのタイプに当てはまるかを知ることで、食事や生活習慣の選択がぐっと変わってきます。今日からできることを少しずつ取り入れてみてくださいね。
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