中途覚醒には酸棗仁湯がおススメですか？

酸棗仁湯は、身体の芯部と上部に潤いを補充して

血は上方へと

水は全体に巡らせることで
脳の働きを穏やかにしてくれます。

酸棗仁湯は
脳を穏やかにするための潤いを
助けてくれますので

潤いが不足していることで
中途覚醒になっている方には良いのですが

他の原因によって
中途覚醒になっている方にとっては
単独では効果がない場合や

かえって邪魔になる場合もありますので
その方の体質によって変わるかと思います。

体の中の水分を動かしているのは
芯部の熱源ですが

そこが冷えていると
脳を穏やかにする潤いを供給することができず
目が覚めてしまう事があります。

また体の中に水分が充満していて
その水分が潤いの運搬を阻害することで
脳が穏やかさを保てなくなることも考えられます。

ちなみに、このような体質の方に
酸棗仁湯で潤いを補って熱を冷ましてしまうと
余計に目が覚めやすくなることもあります。

あるいは、考え過ぎやすい方や
ストレスが強い方の場合

それらの影響が

脳の働きを過度に働かせてしまい
ちょっとした物音などでも

目が覚めてしまう事もあります。

例えば考え過ぎによって
お腹の働きが弱ってしまうと

脳を穏やかにする潤いを作ることができず
それを脳へと運ぶことができなくなるため
目が覚めやすくなります。

また、ストレスなどによって
こもった水と熱が結びついてドロドロした
湿熱と呼ばれる状態になり

その湿熱が脳の働きを乱すと
目が覚めやすくなることもあります。

ちなみにこれらのような方に
酸棗仁湯を飲む事でお腹に負担がかかったり
水分を増やすことをしてしまうと

やはり目が覚めやすくなることもあります。

漢方薬でしたら

冷えがある方の場合には
体の芯部を温めるものを

余分な水分がある方は
水分の巡りを良くするものを

考えすぎでお腹の働きが弱っている方は
お腹の働きを応援するものを

ドロドロした湿熱が邪魔する方は
湿熱を追い出す応援をします。

生活習慣としては

体の巡りを改善して
気血の循環を良くするために

適度に体を動かすように心がけて
空腹感を感じてから
良く噛んで食べるのを心がけましょう。