朝の頭痛で起き上がれない…昼から元気になる原因は体質かも?

ちょい聞き箱
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

朝の頭痛にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

朝になると頭が痛くて、どうしても起き上がれない。

そんな朝、ありませんか?

ところが昼を過ぎると、なぜか元気に活動できてしまう。

まわりからは「ズルしているみたい」と見られてしまうこともあるかもしれません。

同じ「朝がつらい」でも、体質によって原因はまったく違います。

この記事では、一見バラバラに見える症状が、実は1つの流れでつながっていることを、謎解きのように見ていきます。

外見的な特徴とお悩みの症状など

今回ご相談いただいたケースの様子は以下の通りです。

主な症状:

  • 朝になると頭痛がして起き上がれない
  • 動き始めると少しずつ調子が戻ってくる
  • 昼を過ぎるころには元気に活動できる
  • 夜は「明日は行く」と機嫌がいいが、翌朝にまた同じことが繰り返される
  • 土日は朝から普通に起きられて、頭痛もない
  • 症状が始まったのは9月

朝だけつらい…そこにある「いやーな規則性」

朝の頭痛、昼からの元気、そして土日は平気。

これは、単なる怠けとは思えない規則性があります。

東洋医学では、同じ「朝がつらい」という症状でも、その背景によって整え方が変わると考えます。

体の中のエネルギーが不足しているのかもしれません。

あるいは、エネルギーはあるけれど、うまく巡っていないのかもしれません。

もしくは、冷えなどによって、体の働きがスムーズに進みにくくなっている可能性もあります。

今回のケースでは、「気の巡り」と「温める力」の2つが重要な手がかりになります。

手がかり①:動き始めると楽になる

この方は、朝になると頭痛がして起き上がれません。

ところが、いったん動き始めると、少しずつ調子が戻ってきます。

そして昼を過ぎるころには、元気に活動できるようになります。

朝起きられないというだけなら、エネルギーそのものが足りない「気虚(ききょ)」の可能性も考えられます。

もちろん、気虚でも朝がつらい方はいます。

ただ、今回のケースには気になるところがあります。

動き始めると、むしろ元気になってくるという点です。

動くほどどんどん消耗していくのではなく、動き始めることで少しずつ調子が出てきているんですね。

これは、エネルギーそのものの不足というより、動き出すまでの「巡り」に問題がある可能性を考える手がかりになります。

手がかり②:平日の朝だけつらい

次の手がかりです。

この症状が強く出るのは、学校のある平日の朝です。

ところが土日になると、朝から普通に起きられて、頭痛もありません。

もし単純に朝が弱い体質なら、土日の朝も同じようにつらくても不思議ではありません。

つまり、「朝」という時間だけでなく、平日の朝に何かが重なっていると考えたほうが自然です。

その「何か」が、学校です。

「学校へ行かなければならない」という緊張があるんですね。

東洋医学では、こうした精神的な緊張やストレスによって、気の巡りが滞ることがあると考えます。

特に朝は、眠っていた体が少しずつ活動モードへ切り替わっていく時間帯です。

そのため、滞りが症状として表に出やすくなることがあります。

体が動き始める前のところで気の巡りがスムーズにいかなくなり、頭痛などとして表れる。

スイッチを入れようとしたところで、渋滞してしまうようなイメージです。

実際の相談でも、朝だけ症状が強く出て、動き始めると少しずつ楽になる場合には、こうした気の巡りの問題が関係していることがあります。

もちろん、朝の不調にはさまざまな原因があります。

これだけで決めつけることはできません。

手がかり③:症状が始まったのは9月

もう一つ気になる手がかりがあります。

この症状が始まったのが、9月だったことです。

夏から秋へ変わる時期ですね。

東洋医学では、季節が変わると体の働き方も少しずつ変化すると考えます。

秋口は、昼間はまだ暑くても、朝晩は涼しく感じることがあります。

そのため、もともと温める力が弱い方では、季節の変化をきっかけに朝の動き出しのつらさが表に出てくることがあります。

謎解き:手がかりが1つにつながる

ここまでの手がかりを整理してみましょう。

  • 学校という緊張によって、気の巡りが滞りやすい
  • そこに季節の変化が重なり、もともと弱かった温める力の不足が表に出てきた
  • 平日の朝は頭痛が出るほどつらいが、動き始めると少しずつ巡りが出てきて、昼には元気になる
  • 緊張の原因がない土日は、そもそも滞りが起こりにくい

全部つながりましたね。

今回のケースは、気滞(きたい)を中心に、陽虚(ようきょ)が重なった状態と考えられます。

そのため、朝の動き出しのタイミングで症状が集中して出ていた、と考えるわけです。

気滞+陽虚タイプとは?朝の頭痛が出やすい理由

気滞とは、ストレスや緊張などによって、気(エネルギー)の巡りが滞っている状態です。

陽虚とは、体を温める力が弱くなっている状態です。

今回のケースで、このタイプを考える手がかりになったのは、次のようなポイントでした。

  • 朝に頭痛が出るが、動き始めると楽になる
  • 平日の朝だけつらく、土日は平気
  • 学校へ行くという緊張がある
  • 季節の変わり目(9月)から症状が始まった

緊張によって気の巡りが滞りやすいところに、温める力の弱さが重なることで、朝の動き出しのタイミングに症状が集中すると考えます。

「怠け」でも「気合い不足」でもありません

「昼から元気になるんだから、朝も頑張れるんじゃない?」と思われてしまうことがあります。

でも実際には、症状は一日の中でも変化することがあります。

本人の気合いや性格の問題と決めつけるのではなく、どんな条件で症状が出ているのかを見ていくことが大切なんですね。

朝のつらさを和らげる生活の工夫

気滞+陽虚の傾向がある場合は、朝いきなり全力で動こうとしないことが大切です。

体を温めながら、少しずつ活動モードへ切り替えていくようにしましょう。

  • 朝にまず温かい味噌汁を一杯飲んで、体を内側から温めてから、ゆっくり動き始める
  • 朝は少し余裕を持って、気持ちに寄り添いながら活動モードへ切り替える
  • 夜はできるだけ早めに休んで、翌朝の切り替えに備える

反対に、無理に起こそうとしたり、「早くしなさい」と急かしたりすると、かえって緊張が強まることもあります。

また、昼から元気になるからといって、夜更かしを続けるのもおすすめできません。

夜更かしが続くと、睡眠不足などによって別の不調が重なってしまうことがあります。

気を巡らせる生薬の候補

今回のように気滞を中心に考える場合は、気を巡らせる方向の生薬が候補になります。

  • 蘇葉(そよう):気の巡りを整えながら、精神的な緊張などによる気のつかえをやわらげる方向で使われます
  • 香附子(こうぶし):気を巡らせながら、ストレスなどによる張りをやわらげる方向で使われます

ただし、「気滞だからこれ、陽虚だからこれ」と単純に決めるものではありません。

冷えや温める力の状態なども含めて、体全体を見ながら使う生薬を考えていくことが大切です。

この体質の改善に効果が期待できる漢方薬

※以下はこの体質タイプの改善に効果が期待できる漢方薬の一例です。
あくまで参考としてご覧ください。

  • 香蘇散(こうそさん):気の巡りを整える方向の漢方薬です。精神的な緊張や環境の変化などによって体調を崩しやすい方に使われることがあります。学校がある朝に症状が強くなり、休日には比較的楽になるなど、緊張や環境との関係がはっきりしている場合には候補の一つになります
  • 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう):手足の冷えなどが強く、冷えによって頭痛などの症状が出やすい場合に候補になる漢方薬です。秋口になってから朝の冷えとともに症状が強くなってきた場合には、こうした方向から考えることもあります
  • 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):神経が高ぶりやすく、イライラしやすかったり、眠りにくかったりするなど、精神的な緊張が強い場合に使われることがあります。朝のつらさに加えて、イライラしやすい、夜も気持ちが落ち着かないといった症状があれば、こうした方向から考えることもあります

同じ朝の頭痛でも、冷えが強いかどうか、どんな症状が一緒に出ているかによって、考え方が変わってきます。

今回のケースでは、学校という緊張と気の巡りとの関係が目立つので、まずは気滞という方向が重要な手がかりになります。

そこに冷えが強ければ温める方向から、精神的な高ぶりやイライラ、不眠などが目立てば、また別の方向から考えます。

実際にこの漢方薬が向いているかどうかは、一人ひとり異なります。

症状が複雑な場合や複数の体質が重なっている場合は、単独の漢方薬では効果が出にくいことがあります。当店では漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

セルフケア:百会(ひゃくえ)をやさしく刺激

朝の重だるさが気になるときのセルフケアとして、百会のツボをやさしく刺激する方法もあります。

百会は頭のてっぺん、両耳を結んだ線と、鼻から頭頂へ向かう線が交わるあたりです。

東洋医学では、気を上に引き上げる方向で使われるツボとして知られています。

  • 強く押し込まず、指の腹で、気持ちいいと感じる少し手前くらいの強さで刺激する
  • 朝起きる前後に、5秒ほどかけてゆっくり押して、ゆっくり離す
  • これを3~5回ほど、無理のない範囲で行う

ただし、頭痛にはさまざまな原因があります。

突然の激しい頭痛、いつもと違う頭痛、手足のしびれやろれつが回らないなどの症状を伴う場合は、セルフケアだけで済ませず、医療機関に相談してください。

まとめ

東洋医学では、症状だけを見るのではなく、次のような点も大切な手がかりにします。

  • いつ起こるのか
  • どんなときに楽になるのか
  • 休日はどうなのか
  • 季節によって変化するのか

同じ朝のつらさでも、その背景は人によって違い、体質によって整え方も変わります。

「自分はどのタイプなのか気になってきた」という方は、LINE公式アカウントの体質チェックで、あなたの体質タイプを確認してみてくださいね。

今回の内容紹介した体質に合いやすい他の食材や生薬は、LINEの薬膳手帳からご覧いただけます。

この記事が、同じように朝のつらさで悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです。

YouTubeでも解説しています。

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ピヨ先生
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