
こんにちは
どうなさいましたか?

口やのどの乾燥にお困りの方から
質問をいただきましたよ。
漢方薬は体質改善に効果的ですが、時に思わぬ反応が現れることがあります。特に八味地黄丸は多くの方に処方される漢方薬ですが、「飲み始めたら逆に症状が悪化した」という声も耳にします。
今回は、「八味地黄丸を飲んだら口や喉が乾いてしまった」というご相談について、漢方の視点から詳しく解説していきます。漢方薬は私たちの体と複雑に関わり合うものです。なぜ乾燥感が悪化するのか、その仕組みを理解して適切に活用していきましょう。
八味地黄丸とは?その基本的な働きとは
八味地黄丸は熱と水を補充する漢方薬です。私たちの体内では、水分は熱によって温められることで軽くなり、全身を巡ることができます。体が冷えてしまうと、この水の巡りが悪くなってしまうのです。
特に体の下部を中心に、水分が停滞してしまうことがあります。八味地黄丸はこのような状態を改善するために、体を温め、必要な水分を補充する働きがあります。
しかし、この漢方薬の特徴として、かなり強く体を温める作用があるため、体質や状態によっては過剰に働き、乾きすぎたり熱くなりすぎたりする場合もあるのです。
なぜ水分を補うはずなのに乾燥するの?
「でも八味地黄丸は水分も補充してくれるはずでは?」と思われるかもしれません。確かにその通りです。しかし、八味地黄丸の特性として重要なのは:
- 熱や水を補充することが主な働き
- 補充した熱や水を体内で適切に誘導する「気の巡り」の調整機能は弱い
これをわかりやすく例えると、お風呂の火力を上げて水も補充してくれるけれど、かき混ぜてはくれない状態です。つまり、補充された熱と水は自然の流れに任せることになります。
体内の「気の巡り」がスムーズでないと、熱と水が必要な場所に届かず、かえって偏りが生じてしまうことがあるのです。
どうして八味丸で乾燥感が悪化したの?
相談者様のケースでは、なぜ八味地黄丸で口や喉の乾燥が悪化したのでしょうか?その原因として考えられるのは:
- ストレスなどによる気の滞りがある状態で、熱や水だけを補充した
- その結果、体内でバランスが崩れてしまった
具体的には以下のような状態が起こっている可能性があります:
- 熱が停滞している部位では、余計に熱が強くなる
- 水分が停滞している部位では、さらに水が充満する
- 上部(頭部など)に熱がこもることで、偏頭痛やメンタル面の不調を引き起こす
つまり、水と熱のバランスが適切に取れていないために、口やのどの乾燥感が強まり、さらには偏頭痛や精神的不調といった症状が現れることがあるのです。
八味地黄丸を使う際の注意点
八味地黄丸を使用する際には、以下の点に注意しましょう:
- 自分の体質に合っているかどうかを確認する
- 服用開始後の体調変化をしっかり観察する
- 乾燥感や頭痛などの症状が出た場合は減量や中止を検討する
- 単に冷えだけでなく、気の巡りも考慮する必要がある
- 漢方専門家に相談して、自分に合った飲み方を相談する
どのような対策があるでしょうか?
八味地黄丸による乾燥感や頭痛が気になる場合は、以下の対策が考えられます:
- 用量を減らして様子を見る(例:1日3回から2回に減らすなど)
- 気の巡りを良くする漢方薬との併用を検討する
- 身体を良く動かすことを心がける
- ストレス管理を意識し、気の滞りを改善する
- 専門の漢方相談で体質に合った調整をしてもらう
まとめ
八味地黄丸は熱と水を補充する優れた漢方薬ですが、その特性から体質によっては乾燥感の悪化や頭痛などの症状が現れることがあります。これは「薬が合わない」というより、体内の熱と水のバランス、そして気の巡りが関係しているためです。
症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が出にくいこともあります。当店では漢方相談も行っておりますので、お悩みの方はぜひご相談ください。
あなたの体質に合った漢方の選び方や飲み方を見つけることで、より効果的に症状の改善を目指しましょう。
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