
こんにちは
どうなさいましたか?

新型コロナ後遺症にお困りの方から
質問をいただきましたよ。
新型コロナウイルスの感染拡大から数年が経ちましたが、依然として多くの方が感染後の後遺症に悩まされています。特に「何となく体がだるい」「足に力が入りにくい」といった症状は、日常生活に大きな支障をきたすことも。
今回は、「風邪かと思ったら新型コロナだった」という方の足の脱力感について、東洋医学の視点から原因と対策をご紹介します。西洋医学とは異なるアプローチで、体の内側からの回復を目指しましょう。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 新型コロナに感染
- 特に初期症状はなかった
- 主な症状:
- 足に力が入りにくい
- 後遺症として脱力感がある
ウイルスの特徴とは?
通常の風邪とウイルスでは、体への侵入方法が大きく異なります。一般的な風邪が表面から少しずつ体内に入り込むのに対し、ウイルスはいきなり体の中心部を攻撃するイメージです。
現代医学的に見ても、ウイルスは宿主の細胞内に入り込み、遺伝子を書き換えてウイルスを増殖させます。つまり、体の深部から攻撃を受けるため、それに対応した対策が必要なのです。
東洋医学から見るウイルスとの戦い
東洋医学では、体の防御システムを「表層」と「芯部」に分けて考えます。
- 表層の防衛を担うのが肺気(はいき)
- 芯部の防衛を担うのが腎気(じんき)
通常の風邪の場合は、肺気を応援して外へ追い払う形で発散させることでウイルスを退治します。しかし、新型コロナやインフルエンザの場合は、肺気だけでなく、中心部にある腎気を盛り立てることも必要になります。
特に体の弱っている高齢者や持病のある方は、腎気に大きなダメージを受けてしまいます。腎気には体の土台(命の基盤)を支える働きがあり、それが一気に攻撃されるイメージです。
そのため、足や腰など体の土台を支える腎気がウイルスとの戦いでダメージを受け、力が入りにくくなっているのかもしれません。
どうして足に力が入りにくくなるの?
東洋医学では、筋力の低下にはいくつかの原因が考えられます。
- 腎気の消耗: ウイルスとの戦いで腎気が消耗し、体の土台を支える力が弱まっている
- 血の不足: 血が不足することで腎気を盛り立てられない状態になっている
- 肝気の乱れ: 筋肉の収縮をコントロールする肝気の乱れが影響している
筋力には筋肉の太さも重要ですが、筋肉が効率よく収縮することも大切です。その収縮を効率よく行わせるための指令は肝気によって届けられています。ですから、肝気の乱れが筋力の低下に影響している可能性もあるのです。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
新型コロナ後遺症による足の脱力感を改善するためには、以下のアプローチがおすすめです。
生活習慣の改善
- 適度な運動: 無理のない範囲で体を動かし、気の巡りを改善しましょう
- 質の良い睡眠: 早めの就寝と十分な睡眠時間を確保することで、体の回復力を高めます
- バランスの良い食事: 腎気を補う食材(黒い食べ物、ナッツ類など)を意識して摂取しましょう
腎気を補う漢方薬
腎気の不足に対応する漢方薬としては以下が挙げられます。ただし、これらは一般的に腎気を補う漢方薬であり、個人の体質や症状に合わせた処方が必要です。
- 六味地黄丸(ろくみじおうがん): 腎陰虚(じんいんきょ)を補い、疲労回復や体力増強に効果が期待できます
- 八味地黄丸(はちみじおうがん): 腎陽虚(じんようきょ)を温め、下半身の冷えや脱力感に効果的です
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん): 腰や膝の痛み、しびれ、足の冷えなどに効果があります
症状が複雑な場合は、単独の漢方薬では効果が現れにくいこともあります。当店では漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
新型コロナ後遺症による足の脱力感は、東洋医学の観点からは「腎気の消耗」が主な原因と考えられます。腎気を補う生活習慣と適切な漢方薬で、体の内側からケアしていきましょう。
焦らずゆっくりと回復を目指すことが大切です。日常生活では無理をせず、体に負担をかけ過ぎないよう注意しながら、少しずつ活動量を増やしていくことをおすすめします。
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