【夜間頻尿】抑うつ状態と下半身の冷えで夜間頻尿

尿の悩み
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

夜間頻尿にお困りの方から

質問をいただきましたよ。

夜間にトイレで何度も目が覚めてしまう「夜間頻尿」。この症状は単なる加齢現象ではなく、抑うつ状態などの心の状態とも深く関連していることをご存知でしょうか?

東洋医学では、心と体は密接につながっているという考え方があります。特に「心気」と「腎気」のバランスは、心の健康状態と排尿機能に大きな影響を与えています。

今回は、抑うつ状態と夜間頻尿に悩む方の事例を通して、東洋医学的な視点からこれらの症状の原因と改善方法について詳しく解説していきます。漢方薬での対応にお悩みの方にも参考になる内容です。

外見的な特徴とお悩みの症状:

  • 長年、抑うつ状態と夜間頻尿に悩んでいる
  • 舌には歯の痕が付いている
  • 冷え症(特に足先や下半身)
  • 手はあまり冷えていない

主な症状:

  • 抑うつ状態
  • 夜間頻尿
  • 冷え症

夜間頻尿はなぜ起こるのでしょうか?

東洋医学では、尿を適切に溜めておく働きは「腎気の固摂作用」によって調整されていると考えられています。この機能が正常に働かなくなると、夜間頻尿などの症状が現れるのです。

夜間頻尿の主な原因としては、以下のようなものが考えられます:

  • 体の芯部の熱源である腎陽が冷えている
  • お腹の働きが弱って水の巡りが悪くなり、膀胱に尿が落ち込んでしまう
  • 体の潤いが不足して膀胱の弾力性が低下し、尿を溜めておけない

これらの原因は、その人の体質や生活習慣によって異なります。今回ご紹介するケースでは、抑うつ状態との関連が特に重要なポイントになります。

抑うつ状態と夜間頻尿の関係性とは?

この方の場合、抑うつ状態であることから心気の働きが乱れている可能性が高いと考えられます。東洋医学では、心配事や考えすぎなどによって心気が過剰に働きすぎると、体内に熱を持つようになります。

この状態になると、心気からの命令や腎気を温めるための熱が下へと降りてこられなくなります。その結果、体の下部では熱が不足するため水を適切に温めることができず、水の巡りが悪くなってしまうのです。

また、腎気の固摂作用も力を失い、尿を正しく留めておけなくなるため、夜間頻尿の症状が現れると考えられます。

漢方薬での対応は?

この方は八味地黄丸や人参養栄湯、桂枝加竜骨牡蛎湯などを試されたものの、効果が見られなかったとのこと。

桂枝加竜骨牡蛎湯は心気にも働きかける漢方薬ですが、この場合は心の過剰な働きに対して気血を上下に巡らせて熱を引き降ろすだけでは不十分である可能性があります。潤いの補充や心気の働きを整える成分も必要なのかもしれません。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

このようなケースでは、心の働きや水の巡りの働きを応援するアプローチが効果的です。

生活習慣の改善

  1. 水分摂取の見直し 喉の渇きを感じていない状態での過剰な水分摂取を控えましょう。特に夕食後から就寝前の水分は控えめにするといいですね。
  2. 適度な運動 ウォーキングやストレッチなど無理のない範囲で体を動かし、水の巡りを良くしましょう。下半身を温める効果も期待できます。
  3. ストレス解消法の実践 深呼吸や瞑想、趣味の時間を持つなど、ご自身に合ったストレス解消法を見つけてください。心の負担を軽くすることで心気のバランスが整い、結果的に夜間頻尿の改善にもつながります。
  4. 温める工夫 足湯や半身浴で下半身を温め、冷えを改善しましょう。腎陽を温めることで、腎気の固摂作用も強化されます。

漢方薬のアプローチ

心の働きと水の巡りを整える漢方薬としては以下のようなものが考えられます:

  • 柴胡加竜骨牡蛎湯:精神不安や不眠に加え、水の巡りを整える作用があります
  • 加味逍遙散:イライラや憂うつ感を和らげつつ、体内の水分バランスを整えます
  • 温経湯:下半身の冷えを改善し、心と腎のバランスを整える働きがあります

※これらは特定の体質改善に効果が期待できる漢方薬の一例です。症状が複雑な場合には単独では効果がない場合もあります。当店では個人の体質に合わせた漢方相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

抑うつ状態と夜間頻尿は、東洋医学的に見ると「心気」と「腎気」のバランスの乱れから生じている可能性があります。心配事や考えすぎにより心気が過剰に働くと、体下部の熱不足を招き、水の巡りが悪くなることで夜間頻尿につながります。

改善には、適切な漢方薬による心と体のバランス調整と、水分摂取の見直し、適度な運動、ストレス解消などの生活習慣の改善が効果的です。

症状は人それぞれ異なりますので、根本的な改善を目指すなら、専門家による個人の体質に合わせたアドバイスを受けることをおすすめします。

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ピヨ先生
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