【体験談】2時間に1回の夜間頻尿に悩む58歳男性の体質改善アプローチ

尿の悩み
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

夜間頻尿にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

夜中に何度もトイレに起きて、ぐっすり眠れない。そんな夜間頻尿の悩みを抱えている方は意外と多いものです。

今回は、2時間に1回の夜間頻尿に悩む58歳男性の体験談をご紹介します。西洋医学では原因不明とされたケースでも、東洋医学の視点から体質を分析することで、根本的な改善のヒントが見えてくることがあります。

この方の症状や体質の特徴を詳しく分析し、東洋医学的なアプローチによる改善方法をお伝えしていきますね。

外見的な特徴とお悩みの症状

基本情報:

  • 年齢:58歳(男性)
  • 身長:170cm
  • 体重:62kg
  • BMI:21.45

舌の状態:

  • 色:白っぽい
  • 歯の痕や溝、割れ目がある
  • 苔:べたっとしている
  • 舌裏の静脈:細いがよく見える

主な症状:

  • 夜間頻尿が強く2時間に1回起きる
  • 帰宅後、首の強張りと頭部血管の浮き上がり
  • 血圧が高い(内分泌の影響も疑われたが原因不明)
  • 前立腺肥大あり
  • 腹部の冷え
  • ふくらはぎの上下運動や軽いストレッチを実践中
  • 就寝時はレッグウォーマー使用
  • 寒暖差のある時期に症状が悪化

そもそも夜間頻尿の原因って何?

夜間頻尿とは、睡眠中に排尿のために起きる症状のことです。

西洋医学では以下のような原因が考えられています:

  • 寝る前の水分過剰摂取
  • 薬の副作用
  • 高血圧
  • 腎機能の障害
  • ホルモン異常
  • 膀胱容量の減少

東洋医学では夜間頻尿をどう考える?

東洋医学的に排尿は、**体の芯部の働きである腎気(じんき)**が大きく関わっていると考えます。

体内の水分循環システムは次のように働いています:

  1. 体に入った水分が体内の材料と合わさる
  2. **腎陽(じんよう:体の熱源)**によって温められる
  3. 全身を巡って腎に戻る
  4. 腎気の働きで必要な水分と不要な水分に分けられる
  5. 必要な水分は蓄えられ、不要な分は膀胱から排泄

夜は腎気や陰(いん)と関連の深い時間帯です。そのため、腎の異常があると夜間に症状が目立つようになるんですね。

腎陽が冷えている場合: 夜になって水の動きが悪くなり、制御できない水分が下半身に集まって膀胱に送られ、夜間頻尿となります。

腎陰が不足している場合: 水分を留めておく働きが低下し、膀胱の弾力性も下がるため、水分を溜めておけなくなります。

この方の体質はどんな特徴がある?

ご投稿いただいた情報から、この方の体質を分析してみましょう。

水分の停滞が目立つ症状

  • 舌に歯の痕がある
  • 前立腺肥大
  • 首の強張り
  • 腹部の冷え

これらは体内に余分な水分が停滞し、巡りが悪くなっていることを示しています。

上半身の乾きと熱の症状

一方で、上半身を中心に乾きや軽い熱の症状も感じられます。

腎陽(体の熱源)の不足

  • 手足の冷え
  • 寒がり
  • 舌の色が白っぽい
  • 精力の減退

これらから、腎陽の不足が明らかです。

体質の総合分析

この方の体質をまとめると:

  • 熱源(腎陽)がやや不足している
  • 体内に余分な水分が充満している
  • 水分の巡りに勢いがない
  • 気の巡りも滞りがち
  • 潤いの不足により水分が濃縮・停滞しやすい

夜になって制御しきれない水分が降りてくると、膀胱の柔軟性低下や停滞した水分の圧迫により、溜められる水分量を超えてしまい、夜間頻尿となっていると考えられます。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

運動で体の熱を作ることが重要

体内の水分の巡りを良くするには、運動で体の熱を作ることが大切です。

すでにふくらはぎの運動をされているとのことですので、少し汗ばむくらいの感じで続けるとよろしいでしょう。

水分摂取の見直し

気になったのは、喉の渇きがないということです。

喉の渇きがないということは、体が必要とする以上に余分な水分が充満している可能性があります。これが血圧や夜間頻尿に影響していると考えられます。

アルコール摂取の調整

お酒のアルコールには以下の効果があります:

良い面:

  • 体を温める
  • 水の巡りを改善

注意すべき面:

  • 含まれる水分が体に蓄積
  • 体を冷やし巡りの負担となる
  • 利尿作用により夜間頻尿の原因となる

夜間頻尿が改善するまでは、アルコール摂取量を少し減らすことをおすすめします。

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

以下は一般的に腎陽不足と水分停滞の体質改善に効果が期待できる漢方薬です(この方に合う漢方薬というわけではなく、あくまで特定の体質改善のための参考情報です):

  • 八味地黄丸(はちみじおうがん):腎陽を補い、水分代謝を改善する代表的な処方
  • 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん):八味地黄丸に利水作用のある生薬を加えた処方で、むくみや頻尿に使用
  • 真武湯(しんぶとう):体を温めて水分の巡りを改善し、冷えによる水分停滞に効果的

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では十分な効果が得られない場合があります。ピヨの漢方では個別の漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

夜間頻尿は単純に水分の摂り過ぎだけが原因ではありません。

この方のケースでは、腎陽不足による水分代謝の悪化が根本的な原因と考えられます。体の熱源を補い、水分の巡りを改善することで、症状の根本的な改善が期待できるでしょう。

日常生活では適度な運動を続け、アルコール摂取量を調整しながら、体質に合った漢方薬での改善アプローチを検討してみてくださいね。

YouTubeでも解説しています。

YouTube player
ピヨ先生
ピヨ先生

ご自分の体質にあった

漢方薬を試してみたい方は

ピヨの漢方の漢方相談を

ご利用ください。

タイトルとURLをコピーしました