
こんにちは
どうなさいましたか?

不安感にお困りの方から
質問をいただきましたよ。
誰しも経験したことがある「不安感」。ちょっとした不安ならすぐに過ぎ去りますが、その不安が長期化してソワソワした状態や動悸などの身体症状に発展すると、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
特に「不安が不安を呼ぶ」という悪循環に陥ると、自分ではどうすることもできないように感じてしまいますよね。今回は、そんな不安感に悩む方の相談事例をもとに、東洋医学の観点から原因と改善方法について詳しく解説していきます。
不安感でソワソワするのはどんな症状?
今回ご相談いただいたのは、次のような症状に悩まれている方です。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 数か月前から不安や焦りを感じるとソワソワして動悸が起こる
- トンネル内の渋滞などの状況でトイレに行けなくなる不安から症状が強まる
- 不安なことを考えるとさらに不安になるという悪循環がある
- 緊張して動悸がする感覚が増えている
このように、最初は小さな不安がきっかけとなり、それが次第に大きくなって身体症状として現れるケースは珍しくありません。では、東洋医学ではこういった症状をどのように捉えるのでしょうか?
不安感が生じる理由は?東洋医学的な視点
東洋医学では、不安感などの精神症状は「心気(しんき)」の乱れによるものと考えます。心気とは精神活動に関連するエネルギーのことで、これが正常に機能しないと様々な心の不調が現れるのです。
心気が正常な機能を維持するためには「血」が大切です。ここでいう血は、単なる血液ではなく、心の活動や制御を支えるエネルギーの一種と考えてください。
様々な原因によって血が不足すると、心気が安定せず「空回り」を起こしてしまいます。その結果、不安症状などが現れるのです。
この方の場合、「不安が不安を呼び込む」状態になっていることから、思考が空回りしている状態と考えられます。そして、その空回りした思考が騒いだ状態で体に命令を出すため、緊張が強まり動悸などの身体症状として現れているのでしょう。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
漢方薬による改善
東洋医学の観点からは、次のような漢方薬が効果的かもしれません。ただし、これらは特定の体質改善に効果が期待できる一般的な漢方薬であり、個人の複雑な症状には単独では効果がない場合もあります。お悩みの方は、当店での漢方相談をご利用ください。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや不安感を鎮め、肝気の乱れを整えるのに効果的
- 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう):心気の働きを穏やかにし、精神を安定させる効果がある
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):精神不安や動悸などの症状に用いられる
生活習慣の改善
漢方薬と併せて、日常生活での工夫も大切です。特に次の点に注意してみましょう。
- 適度な運動を取り入れる:考えの空回りを防ぐために効果的です
- マインドフルネス呼吸法を実践する:広場などで散歩をしながら呼吸に意識を向けます
- 思考の巡りに気づいたら呼吸に戻る:頭の中で考えが湧き上がってきたことに気づいたら、すぐに呼吸に意識を戻しましょう
- 質の良い睡眠を確保する:早めに就寝し、十分な睡眠時間を確保することで心気の安定につながります
特に呼吸法は、心気の働きを穏やかにするのに効果的です。難しいテクニックは必要なく、ただ呼吸に意識を向けるだけで良いので、気が向いた時にぜひお試しください。
まとめ:不安感の悪循環を断ち切るために
不安感からくるソワソワや動悸は、東洋医学的には心気の乱れが原因と考えられます。この心気の乱れを整えるためには、漢方薬による体質改善と共に、日常生活での工夫が大切です。
特に、適度な運動や呼吸法の実践、質の良い睡眠の確保は、心と体のバランスを整える上で非常に効果的です。不安が不安を呼ぶ悪循環に陥っている方は、まずは小さな習慣から変えていくことで、少しずつ改善していきましょう。
自分一人で解決が難しい場合には、東洋医学の専門家に相談することもおすすめします。あなたの体質に合った漢方薬や生活アドバイスを受けることで、より効果的に症状を改善できるでしょう。
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