
こんにちは
どうなさいましたか?

夏バテにお悩みの方から
質問をいただきましたよ
夏のゴルフを楽しんだ後、なんだか体調がすぐれない…そんな経験はありませんか?「風邪かな?」と思って葛根湯を飲むことがあるかもしれませんが、実はそれが効かない場合があるんです。
今回は、実際にゴルフ後の体調不良を経験した方の体験談をもとに、症状に応じた漢方薬の正しい選び方について詳しく解説します。同じような症状でも、原因によって選ぶべき漢方薬が全く違うということを、具体的な事例とともにお伝えしていきますね。
ゴルフ後に起きた症状とは?どんな状態だったのでしょうか?
気温が高い日のゴルフの後、食欲がなく体がだるい状態になってしまいました。最初は風邪かと思い、いつものように葛根湯を飲んだのですが、全く効果がありませんでした。
この時の症状は、明らかに熱中症による体調不良だったのです。暑さで体に熱がこもり、水分バランスが崩れた状態でした。
そこで症状を見直し、竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)と西洋人参烏梅(せいようにんじんうばい)を選択しました。
- 竹葉石膏湯:暑さによる体の熱を冷まし、水分代謝を整える働きがある
- 西洋人参烏梅:体を冷やしながら気を補い、汗の出過ぎを止める効果がある
翌日にはかなり楽になり、念のためもう1日飲み続けたところ、すっかり体調は回復しました。
その後、別の症状が現れた?今度はどんな問題が起きたのでしょうか?
体調が回復した後、今度は別の問題が起きました。クーラーの温度を下げて寝ていると、布団をどけてしまい咳が出るようになったのです。
これは体が冷えたことによる風邪の初期症状と判断しました。今度こそ葛根湯の出番です!
おそらく、軽い熱中症の状況でによって体の表面のバリア機能が低下していて、クーラーからの冷えが居座ってしまったのかと思います。
今度は葛根湯を3分の1の量で服用しました。2日後にはだるさも食欲も回復し、咳も完全に治りました。
このように、同じ人でも状況によって選ぶべき漢方薬が全く違うことがお分かりいただけるでしょうか。
どうすれば症状に応じて正しく漢方を選べるのでしょうか?
まず重要なのは症状の原因を見極めることです。暑さによる不調なのか、冷えによる不調なのかで選ぶ漢方が変わります。
見極めのポイント
- 熱中症の場合:体を冷やし気や潤いを補う漢方を選択
- 冷えによる風邪:体を温めて発散する漢方を選択
葛根湯は冷えによる風邪の初期に効果的で、暑さによる不調には適しません。逆に竹葉石膏湯のような清熱作用(体を冷やす作用)のある漢方は、冷えによる症状には向かないのです。
症状が似ていても、根本的な原因が違えば治療方針も変わってくるんですね。
夏の体調不良に効果が期待できる漢方薬
夏の体調不良の改善に効果が期待できる代表的な漢方薬をご紹介します。ただし、これらは特定の症状や体質の改善に一般的に用いられる漢方薬であり、個々の体質や症状に必ずしも適合するとは限りません。
- 竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)
暑さによる体調不良に用いられ、体の熱を冷まし水分代謝を整える作用があるとされています - 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
強い暑さによる脱水や疲労感に用いられることがあり、体を潤しながら熱を取る働きがあるとされています - 清暑益気湯(せいしょえっきとう)
暑さで弱った胃腸と体力を回復させ、夏バテによる疲労感や食欲不振を改善する
症状が複雑な場合には、単独では効果が得られない場合があります。ピヨの漢方では、お一人お一人の体質や症状に合わせた漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ:症状の原因を見極めて適切な漢方選びを
今日のポイントをおさらいしましょう。
同じような症状でも原因によって選ぶ漢方薬が変わることがお分かりいただけたでしょうか。暑さによる不調と冷えによる不調を見極めることで、より効果的な養生ができます。
季節の変化に応じて体の状態も変わりますので、その時々に合った対応を心がけてくださいね。漢方薬選びで迷った時は、症状の背景にある原因を考えることが大切です。
YouTubeでも解説しています。


ご自分の体質にあった
漢方薬を試してみたい方は
ピヨの漢方の漢方相談を
ご利用ください。


