
こんにちは
どうなさいましたか?

セルライトにお悩みの方から
質問をいただきましたよ。
皆さん、体の中の水分バランスが崩れることで起こる様々な不調に悩んでいませんか?冷え性、むくみ、セルライト、PMS…これらの症状は、東洋医学でいう「水滞体質」が関係していることが多いのです。
水滞体質とは、体内の水分を適切に巡らせる力が弱く、水分が停滞してしまう体質のこと。この記事では、32歳女性の方の症例を通して、水滞体質の特徴と改善方法についてご紹介します。ご自身の症状に心当たりがある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 32歳・女性
- 159cm
- 47kg
- BMI:18.59
外見的特徴:
- 顔色が白っぽい
- 舌の色が紫色
- 舌に歯の痕がある
主な症状:
- 下半身の冷え、尿量が少ない
- セルライトがある、汗をかきにくい
- 毎日便意があるものの、排便がすっきりしない
- 生理痛、PMS
- そばかすが多い
- 午前中は頭がスッキリせず、集中できない
- お風呂に入ったり、温まるとスッキリする
セルライトとは?その原因を探る
セルライトとは、血液やリンパの流れが悪くなったことで排出できなかった老廃物や余分な水分が脂肪細胞にくっついたものと言われています。東洋医学的には、余分な水分が濃縮されて動きが悪くなり、局所的に停留する病理産物である「痰飲(たんいん)」などに相当します。
では、なぜこの方にセルライトができてしまうのでしょうか?
この方の症状から見えてくるのは、体の中の水分を巡らせる力の弱さです。下半身が冷える、顔色が白っぽい、舌の色が紫色、舌に歯の痕があるなどの特徴からそれがうかがえます。
体の下部には動きの悪くなった水分が降りてきて充満している状態で、以下のような症状が現れることがあります:
- 喉が乾くけど水を飲みたくない
- 雨の日は体調が悪い
- 胃の中でチャポチャポする感覚
- 下半身がむくむ
さらに、巡らせる力の弱さも加わることで気の巡りは滞りがちになります。ゲップやガスが出ると楽になる、肩こりがあるといった症状も関連しているでしょう。
なぜPMSや集中力低下が起こるのか?
PMSについては、生理前は濃厚な気血(きけつ:東洋医学における体のエネルギーと血液)を身体の下部へと運んでくる時期なので、誘導役としての気の巡りが重要になります。
気の巡りがあまり順調でないとPMSの様々な症状が起こり、下部に充満している水分の中を通る際に、それらが巡りを邪魔することで気血が阻害されれば痛みになります。
午前中に頭がスッキリしない理由は、さび付いたドアを動かす時のようなものです。動かし初めには強い力が必要ですが、その後はスムーズに動かすことができますよね。
同じように午前中は巡りの力に勢いがついていないため、水分の充満や体の冷えによって必要な気血を脳へと届けることが難しく、脳は正常な働きができずにスッキリしないのです。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
この方の症状から、体の冷えを背景に動きの悪い水分の停滞と気の巡りの悪さがあることがわかります。お風呂に入ったり温まるとスッキリするとのことですので、温めることが大切かと思います。
改善のためには、以下のポイントが重要です:
- 食生活の改善
- 性質的に体を冷やす食べ物をバランス的に控える
- 体を温める食べ物をバランス的に多く取り入れる
- 適切な運動
- 体の熱を作るためには運動が必要
- 軽い散歩などの有酸素運動
- 筋肉を強くするための少し強めの運動
特に運動は体の熱を高める効果があります。運動不足かもと心当たりがある方は、ぜひ試してみましょう。
水滞体質改善におすすめの漢方薬
水滞体質の改善に効果が期待できる漢方薬をいくつかご紹介します:
- 五苓散(ごれいさん) – 体内の余分な水分を排出し、水分代謝を整える効果があります。むくみや頭痛、めまいなどにも効果的です。
- 茯苓飲(ぶくりょういん) – 水分代謝を促進し、むくみや冷えの改善に役立ちます。
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう) – 下半身のむくみやセルライトに効果的で、体を温める作用もあります。
※これらは特定の水滞体質の改善に効果が期待できる漢方薬であり、個人の症状に合わせた漢方薬ではありません。症状が複雑な場合には、単独では効果がない場合もあります。当店では漢方相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
水滞体質の方は、体内の水分循環を改善することが重要です。冷えを改善し、水分の巡りを良くすることで、セルライトやPMS、むくみなどの様々な症状が改善されていきます。
日常生活では、体を温める食べ物を意識して摂り、適度な運動を心がけることが大切です。症状が重い場合には、体質に合った漢方薬の活用も検討してみてください。
一つひとつの生活習慣の改善が、体質改善につながります。ぜひ、ご自身に合った方法で水滞体質の改善に取り組んでみてくださいね。
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