【陰嚢湿疹】入浴後のかゆみが夜に強くなる方の体質の特徴と自然療法

皮膚の悩み
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

陰嚢湿疹にお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

皮膚の痒みは日常生活の質を大きく下げてしまう厄介な症状です。特に陰部の痒みは人に相談しづらく、一人で悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

今回は、入浴後から就寝中にかけて陰嚢湿疹の痒みが悪化するという32歳男性のケースを東洋医学の観点から分析していきます。なぜ夜になると症状が悪化するのか、その原因と体質的な特徴を理解することで、効果的な対策が見えてきます。

東洋医学では体全体のバランスに着目するため、局所的な症状も全身の状態から考えていきます。それでは、この方の体質的な特徴を詳しく見ていきましょう。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 32歳・男性
  • 166cm
  • 60kg
  • BMI:21.77

主な症状:

  • 皮膚が乾燥している
  • 顔色は白い
  • 舌の色も白い
  • 舌の形は薄っぺらい
  • 舌の苔は少なく乾燥
  • 舌の苔の状態は剝れているところがある
  • 陰嚢湿疹
  • 入浴から睡眠中に痒くなる
  • お昼は比較的痒くない
  • ゲップやガスが出やすい
  • 2〜3日に1回の排便でコロコロ便

なぜ夜に痒みが悪化するのでしょうか?

陰嚢湿疹が夜に悪化するのには、東洋医学的な説明があります。東洋医学では昼と夜で体内の気(エネルギー)の流れが変化すると考えています。

昼間は気が体の外側を主体に勢い良く巡っていますが、夕方から夜間にかけては気が内側主体に変化し、その勢いも弱まってきます。また、東洋医学では昼間は「陽」の時間、夜間は「陰」の時間と考えられています。

陰と陽のバランスは時間の変化によって刻々と変化していくもの。この方の場合、体の潤いである「陰」が不足している状態にあります。そのため、相対的に体の熱である「陽」が強まってしまい、バランスが崩れていつまでも表層に熱がこもるようになっているのです。

この方の体質の特徴は?

この方のBMIは21.77で標準範囲内ですが、皮膚の乾燥や舌の状態から体の潤いが不足していることがわかります。特に以下の点が重要です:

  • 皮膚が乾燥している
  • 舌の形が薄っぺらい
  • 舌の苔が少なく乾燥している

さらに、ゲップやガスが出やすく、2〜3日に1回のコロコロとした便というのも特徴的です。これらの症状から、気の巡りもあまり良くない状態と考えられます。

そのため、夜のお風呂上りや就寝中にこもった熱が陰部の表層に留まってしまい、痒みを引き起こしているのでしょう。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の症状には、水分の摂り方に注目する必要があります。問診票では「喉の渇きがない」にチェックが付いていましたが、これは意外と重要なポイントなのです。

水分の摂りすぎによって水の動きが悪くなっている可能性があります。過剰な水分が体内で下に充満し、そこで停滞することで陰部の痒みを引き起こしているかもしれません。

顔色や舌の状態からも、水分代謝に問題がある様子が見受けられます。以下の点に気をつけると良いでしょう:

  • 喉の渇きを感じてから水分を摂るようにする
  • 一度にたくさん飲まず、少量ずつこまめに飲む
  • 熱中症の季節以外は、無理に水分を摂らない

このような水分摂取の工夫で、体内の水分バランスが整い、症状の緩和につながる可能性があります。

陰の不足と水分代謝の改善に効果が期待できる漢方薬

この方のような体質改善に効果が期待できる漢方薬をいくつかご紹介します。ただし、これらは特定の体質の改善に効果が期待できる一般的な漢方薬であり、この方に確実に合うわけではありません。

  • 六味丸(ろくみがん): 腎陰虚(じんいんきょ)と呼ばれる体の潤い不足を改善する漢方薬で、皮膚の乾燥にも効果が期待できます。
  • 当帰飲子(とうきいんし): 血虚(けっきょ)と水毒を改善し、皮膚のトラブルに用いられる漢方薬です。
  • 温清飲(うんせいいん): 血熱(けつねつ)を冷まし、皮膚の炎症や痒みを鎮める効果が期待できます。

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が現れにくいこともあります。当店では漢方専門家による個別相談も行っておりますので、より詳しいアドバイスをご希望の方はぜひご相談ください。

まとめ

陰嚢湿疹が夜に悪化する原因は、東洋医学の観点からは体の陰陽バランスの乱れと気の巡りの悪さにあると考えられます。特に体の潤い不足と水分代謝の問題が関係している可能性が高いでしょう。

水分摂取の見直しを基本に、日常生活の中で体質改善を図ることが大切です。無理な水分摂取を控え、喉が渇いたときに適量を飲むようにしましょう。

また、食生活の見直しや適度な運動も気の巡りを改善するのに役立ちます。体質改善は一朝一夕にはいきませんが、継続することで症状の緩和につながるはずです。

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ピヨ先生
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