
こんにちは
どうなさいましたか?

冷えにお悩みの方から
質問をいただきましたよ
多くの女性が悩まされる下半身の冷えと浮腫み。特に中年期以降は、ホルモンバランスの変化や基礎代謝の低下により、これらの症状が深刻化することがあります。
今回は、16歳頃から長年にわたって下半身太りにお悩みの51歳女性の体験談をご紹介します。朝起きてわずか30分で現れる下半身の冷えと浮腫み、そして様々な不調について、東洋医学の視点から原因を探り、改善方法をお伝えしていきますね。
外見的な特徴とお悩みの症状など
基本情報
- 年齢:51歳女性
- 身長:160cm
- 体重:48kg
- BMI:18.75
体質的特徴
- 顔色は黄色が強い
- 髪の毛は乾燥している
- 舌の色は暗く、形は厚い
- 舌に歯の痕がある
- 舌の苔が剥れている箇所がある
- 舌の裏の静脈が太く膨らんでいる
主な症状:
- 下半身の冷えと浮腫み(16歳頃からの長年の悩み)
- 朝起きて30分以内に下半身の冷えと浮腫みが出現
- 膝から下の冷え、足先のキンキンとした冷えと痛み
- ふくらはぎの冷えと浮腫み、痛み
- 中途覚醒(2〜3時間おきに目が覚める)
- 抜け毛が多い
- 筋肉が硬くなりやすい、ひどいコリ
既往歴・現病歴
- 16歳:椎間板ヘルニア(現在は完治、時々腰痛あり)
- 30年間継続:坐骨神経痛
- 昨年:子宮内膜症、卵巣嚢腫で手術(片方の卵巣、両方の卵管切除)
この症状の原因は何?東洋医学的な体質分析
水の巡りが悪い状態
足の浮腫みは、体の下部に余分な水分が充満している状態を示しています。舌の形が厚ぼったく歯の痕があることからも、体の下部を中心に水の巡りが悪くなっていることが分かりますね。
熱源不足による血流障害
腰痛や手足の冷えは、運行の原動力となる熱源の不足を表しています。この熱源不足により血液が上半身まで持ち上げられないため、以下のような症状が現れます:
- 上半身の乾燥症状
- 顔色が黄色っぽくなる
- 不眠傾向
- 抜け毛の増加
水分の滞りが引き起こす悪循環
持ち上がらなかった水分は出口(膀胱)へ向かい、頻尿の原因となります。一方で、出口にたどり着けない水分が浮腫みとなってしまうのです。
水分の充満により血管が圧迫され、それが冷えることでさらに血流が悪化します。この悪循環が坐骨神経痛やその他の症状につながっている可能性が高いですね。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
水分摂取の見直し
毎日のヨガや食事管理は素晴らしい習慣ですが、体の下部に水分が充満している状態では、水分の摂り方に注意が必要です。
もし水分を摂りすぎているかもと心当たりがありましたら、以下を試してみましょう:
- 熱中症の季節以外は、喉の渇きを感じてから少し飲む
- 一気に大量摂取せず、様子を見ながら飲む
- 冷たい飲み物より温かい飲み物を選ぶ
体を温める食材の活用
体を温めてくれる温性の食材をバランス良く取り入れることがおすすめです。以下の食材を毎日の食事に活用してみてくださいね:
- ヨモギ:血行促進、体を芯から温める
- ニラ:腎機能をサポート、冷え改善
- ネギ:発汗作用、血流改善
- 乾燥生姜:体の深部を温める
- カボチャ:消化機能を助け、体を温める
- クルミ:腎機能強化、血行促進
これらの食材を毎日の食事の中でバランスを取りながら利用するのが良いでしょう。
この体質改善に効果が期待できる漢方薬
以下は、水の巡りが悪く熱源不足の体質改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介します。ただし、この方に合う漢方薬ではなく、あくまで特定の体質の改善に効果が期待できる漢方薬として参考程度にお考えください。
- 真武湯(しんぶとう):体を温めながら水分代謝を改善し、下半身の冷えと浮腫みに効果が期待できる
- 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):水の巡りを良くし、めまいや動悸を伴う浮腫みに使われる
- 五苓散(ごれいさん):体内の水分バランスを整え、浮腫みや頭痛に効果が期待できる
症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果がない場合があります。当店(ピヨの漢方)では個別の漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
下半身の冷えと浮腫みは、単なる体型の問題ではなく、体内の水分代謝と血流の問題が根本原因となっています。
今回ご紹介した自然療法は:
- 適切な水分摂取方法の実践
- 体を温める食材の積極的な活用
- 継続的な運動習慣の維持
これらを組み合わせることで、長年のお悩みが少しずつ改善されていく可能性があります。体質改善には時間がかかりますが、毎日の小さな積み重ねが大きな変化につながりますね。
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