竹葉石膏湯の効果とは?風邪の後の乾いた咳と疲労を改善する理由

漢方メモ
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

竹葉石膏湯について知りたい
という質問をいただきましたよ。

風邪の後の咳が長引いたり、のどの渇きが続いたりと悩まれている方はいませんか?漢方薬には体質改善に役立つ様々な処方がありますが、今回は「竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)」について詳しくご紹介します。この漢方薬は特に体の上部の潤いを補いながら熱を冷ます効果が期待できる処方です。

竹葉石膏湯とは?

竹葉石膏湯は、体の潤いを補いながら熱を冷ましてくれる漢方薬です。特に体の中心部から上部にかけて潤いを与え、熱を取り除く効果があります。

主な効果として:

  • 乾いた咳の解消
  • 熱中症対策
  • のどの渇きの改善
  • 口臭や吐き気の軽減
  • 歯茎の腫れや痛みの緩和
  • 不眠などの精神状態の安定

体の上部、特に肺の潤いが不足したときに生じる症状に効果を発揮します。頭部にも潤いを補うため、精神面の安定にも役立つのですよ。

なぜ体の潤い不足や熱が咳や疲れにつながるの?

肺の働きを考えると、竹葉石膏湯の効果がよく理解できます。実は、私たちが呼吸によって取り入れた酸素は、肺の粘膜を潤している水分に溶け込んでから赤血球に運ばれています。

肺の粘膜が乾燥していると、取り入れた酸素が行き場を失って逆流し、咳として現れるのです。また、以下の要因も疲れや息切れにつながります:

  • 長引く咳による体力消耗
  • 肺での酸素取り込み効率の低下
  • 熱による気(エネルギー)の消耗

これらの症状が複合的に作用すると、体調不良が長引くことになりかねません。

竹葉石膏湯はどのように働くの?

竹葉石膏湯には次のような生薬が含まれており、それぞれが独自の働きを持っています:

  • 麦門冬(ばくもんどう)・竹葉(ちくよう):お腹や肺、心などの部位に潤いを与えながら冷やす作用
  • 石膏(せっこう):体の表面をしっかりと冷やし、こもった熱を取り除く効果
  • 半夏(はんげ):痰を軟らかくして下向きに取り除く作用
  • 人参、甘草、粳米:お腹の潤いを補いながら消化器系の働きを活性化

風邪の後など体内に熱がこもっていると、その熱が肺の潤いを奪い、咳が長引く原因になります。竹葉石膏湯に含まれる生薬の潤しや熱を冷ます働きによって、肺の熱と乾燥が改善されるのです。

さらに、これらの生薬には下向きに気や水を誘導する働きもあるため、上向きに過剰になって咳を引き起こしていた状態を改善する効果も期待できます。

使う際の注意点

竹葉石膏湯は万能ではありません。以下の点に注意しましょう:

  • 風邪の初期には適さない:外からの邪気(病原体など)を排除する働きはないため、風邪の時には効果がありません
  • 水分過多や冷え症の方は注意:体を冷やし潤いを補う作用があるため、余分な水分が体内に充満している方や、強い冷えを感じている方は注意が必要です

症状が複雑な場合には、単独では効果が現れにくいこともあります。当店では漢方相談も行っていますので、お悩みの症状がある方はぜひご相談ください。

まとめ

竹葉石膏湯は、体の潤いを補いながら熱を冷まし、特に肺の乾燥による咳や、のどの渇き、不眠などに効果を発揮する漢方薬です。風邪の後の長引く咳や体調不良にお悩みの方は、一度試してみる価値があるでしょう。

ただし、体質によっては合わない場合もありますので、漢方専門家への相談をおすすめします。体の声に耳を傾けながら、自分に合った漢方薬を見つけてくださいね。

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ピヨ先生
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