
こんにちは
どうなさいましたか?

カフェインについて質問をいただきましたよ。
発達障害や過敏症でお悩みの方は、日常生活で様々な困難を抱えていることでしょう。特に精神的な不安やイライラは、生活の質を大きく下げてしまう要因となります。
今回は、ASD(自閉スペクトラム症)をお持ちの方が「カフェインを中止するだけ」で精神不安とイライラが軽減したという興味深い事例をご紹介します。西洋医学ではあまり注目されない「カフェインと発達障害の関係」について、東洋医学の視点から解説していきましょう。
日常的に摂取している飲み物や食べ物が、実は私たちの心身に大きな影響を与えているかもしれません。ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の健康管理にお役立てください。
外見的な特徴とお悩みの症状など
- ASD(自閉スペクトラム症)
- 過敏症
- 不安症
- カフェイン中止で精神不安が軽減
- イライラの減少を実感
ASDとは何か?その東洋医学的な見方
ASD(自閉スペクトラム症)とは発達障害の一つで、主に人とのコミュニケーションが苦手であったり、特定の事柄に強いこだわりを持つなどの特徴があります。
東洋医学では、このような発達障害を脳の器質的な異常と捉え、特に「腎の潤い」である「腎陰」との関わりを重視します。過敏症や不安症などの症状は、脳の働きを調整している「心気(しんき)」の乱れが、腎陰の不足から起きていると考えられるのです。
腎陰が不足すると、体は「冷却水が足りない状態」になります。その結果、心気の働きを適切に制御できなくなり、脳の活動が過剰になって不安症などの症状として現れるのではないかと考えられます。
カフェイン中止で症状が軽減したのはなぜ?
今回の事例では、カフェインを中止して1ヶ月で精神不安が軽減し、イライラも減少したとのことです。これはなぜでしょうか?
東洋医学的に見ると、カフェインには「気を上昇させて水を追い出す働き」があります。特に腎陰など潤いが不足している方の場合、カフェインによって気の上昇が煽られ、さらに心気の働きを乱す状態を作り出してしまいます。
つまり、カフェインを止めたことで、過度な気の煽りが治まり、脳の過剰活動が落ち着いたと考えられるのです。ご本人の実感としても症状が軽減したということは、カフェイン中止の効果が明らかに現れたと言えるでしょう。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
ASDと過敏症、不安症でお悩みの方には、以下のような自然療法がおすすめです。
1. カフェインの完全な回避
コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどカフェインを含む食品・飲料を避けましょう。既に効果を実感されているようですが、継続することが大切です。少量でも敏感な方には影響があるため、できるだけ避けることをおすすめします。
2. 腎陰や潤いを補う食生活
腎陰を補うためには、以下の食材を積極的に摂取するとよいでしょう:
- 黒豆、黒ごま、くるみなどの黒い食材
- 山芋、百合根などのねばねば食材
- カボチャ、人参などの根菜類
- 豆腐、豆乳などの大豆製品
3. 規則正しい生活習慣
- 早寝早起きを心がけ、十分な睡眠時間を確保する
- 適度な運動(特に散歩やヨガなどのリラックスできる運動)
- 深呼吸や瞑想などのリラクゼーション法の実践
4. ASDと過敏症の改善に期待できる漢方薬
以下は、腎陰不足による過敏症や不安症の改善に効果が期待できる漢方薬です。あくまで一般的な情報であり、個人の体質や症状に合わせた処方ではありません。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや不安感を鎮め、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
- 酸棗仁湯(さんそうにんとう):不安による不眠や神経過敏に効果があるとされます。
- 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう):神経が高ぶり、ヒステリーになりやすい方に使われます。
症状が複雑な場合には、これらの漢方薬単独では効果が十分でない場合があります。当店では個人の体質や症状に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
ASDや過敏症、不安症でお悩みの方にとって、カフェインの摂取は症状を悪化させる可能性があります。東洋医学的には、腎陰不足による心気の乱れが症状を引き起こしていると考えられます。
カフェインを中止することで、気の上昇を抑え、心身のバランスを整えることができるでしょう。また、腎陰を補う食生活や規則正しい生活習慣も重要です。
今回ご紹介した方のように、小さな生活習慣の変化が大きな症状の改善につながることもあります。ぜひ自分に合った方法を見つけて、健やかな毎日を送りましょう。
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