
こんにちは
どうなさいましたか?

春の不調にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
春の暖かい陽気とともに、なんだかイライラしやすくなったり、のぼせや目まいを感じることはありませんか?
春は陽気が盛んになる季節で、体内のバランスが崩れやすい時期なんです。特に自律神経を調整している「肝(かん)」という臓器が影響を受けやすく、これがイライラやストレスの原因となることがあります。
そんな春の不調には、酸味の力が大きな助けとなります。中医学では「酸味は肝に入る」と言われ、肝の働きを整えてくれる味とされています。
今回は春が旬の甘夏を使って、簡単に作れる甘夏シロップとビネガーをご紹介します。どちらも保存がきいて、毎日の体調管理に役立てていただけますよ。
甘夏シロップ&ビネガーの食材が持つ薬膳パワーとは?
みかん
性味・帰経:
- 性味:温・甘・酸
- 帰経:肺・脾
薬膳効果:
- 理気健胃:胸腹の張りや嘔吐、食欲不振を改善
- 止渇潤肺:のどの渇きを潤し肺を潤す働き
- 燥湿化痰:湿を乾かし痰を取り除く作用
お知らせ:食材について
今回のレシピでは甘夏を使用していますが、甘夏の詳細な性味・帰経に関する確認できるソースが見つからなかったため、薬膳効果の解説では同じ柑橘類である**蜜柑(みかん)**の性味・帰経を参考にして記載しています。
蜂蜜(はちみつ)
性味・帰経:
- 性味:平・甘
- 帰経:脾・肺・大腸
薬膳効果:
- 補中緩急:胃腸を補い痛みを和らげる働き
- 潤肺止咳:肺を潤し咳を止める働き
- 潤腸通便:腸を潤し便通を良くする働き
酢(す)
性味・帰経:
- 性味:温・酸・苦
- 帰経:肝・胃
薬膳効果:
- 活血散瘀(かっけつさんお):血行を促進し滞った血を取り除く
- 消食化積(しょうしょくかせき):消化液の分泌を促し食べ物の消化を助ける
- 解毒殺虫(げどくさっちゅう):殺菌・解毒作用で食中毒を予防する
材料と作り方
材料
甘夏シロップ
- 甘夏:はちみつ 1:1の比率
甘夏ビネガー
- 甘夏:はちみつ:お酢 1:1:1の比率
作り方
- 甘夏の皮を取る
- 甘夏の外皮と白い部分をきれいに取り除きます
- 果実の重さを量る
- 果実の重さを正確に量り、清潔な容器に入れます
- 材料を加える
- シロップ:はちみつを加える
- ビネガー:はちみつとお酢を加える
- よくかき混ぜる
- 全体が均一になるまでかき混ぜます
- 浮いている部分がカビやすいので1日1回必ずかき混ぜてください
- 1週間で完成
- 常温で保存し、約1週間で出来上がります
楽しみ方
- 冷え症の方、気温が低いとき:シロップをホットで
- さっぱり飲みたいとき:ビネガーを炭酸で割って
どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント
このレシピは特に以下のような方におすすめです:
ストレスを感じやすい方 春の陽気でイライラしやすい方には、甘夏の酸味が肝の気を整えてくれます。
のぼせや目まいがある方 甘夏の酸味が肝の気を整え、上逆した気を降ろしてくれます。
胃腸の調子が不安定な方 酸味が胃酸の分泌を促し、消化機能をサポートします。
疲れやすい方 はちみつの補気作用で、体のエネルギーを補ってくれます。
気をつけたい点と注意事項
はちみつの注意点
- 1歳未満のお子様には与えないでください
- ボツリヌス菌のリスクがあるため、必ず守ってください
胃腸が弱い方
- 空腹時の摂取は胃に負担をかける可能性があります
- 食後や薄めて飲むことをおすすめします
糖尿病の方
- はちみつには糖分が含まれているため、摂取量にご注意ください
保存について
- 毎日かき混ぜないとカビが発生する可能性があります
- 清潔な容器と道具を使用してください
まとめ
春の不調は「肝」のトラブルが原因となることが多く、酸味の力で自然に整えることができます。
甘夏シロップとビネガーは、簡単に作れて保存もきく優れた養生ドリンクです。毎日の習慣として取り入れることで、春特有のイライラやのぼせ、目まいの軽減が期待できます。
特にストレスを感じやすい方や、胃腸の調子が不安定な方にはおすすめです。甘夏以外のフルーツでも応用できるので、お好みに合わせて楽しんでくださいね。
春の陽気に負けない体作りを、美味しく続けてみませんか?
このレシピの動画はこちらから(YouTube)
参考文献

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