
こんにちは
どうなさいましたか?

陰嚢湿疹にお悩みの方から
質問をいただきましたよ。
「なんだか下半身がかゆい…」そんな悩みを抱えている方は少なくありません。特に就寝時のかゆみは睡眠の質を下げ、日常生活にも影響を及ぼしかねない厄介な症状です。
今回は30歳男性の陰部のかゆみについて、東洋医学の観点から原因と対策を探っていきます。この記事を読めば、単なる対症療法ではなく、体質からアプローチした根本的な改善策が見えてくるでしょう。
それでは、実際の症例を見ながら、なぜかゆみが生じるのか、どう改善すべきかを解説していきましょう。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 年齢:30歳・男性
- 身長:167cm
- 体重:40kg
- BMI:14.34(かなりの痩せ型)
舌の状態:
- 舌の色が赤い
- 舌苔がない
- 舌苔の上の水分が水っぽい
主な症状:
- 玉袋がかゆい
- 下だけ脱いで寝るとスッキリする
なぜ陰部がかゆくなるのでしょうか?
「下だけ脱いで寝るとスッキリする」という情報から、夜間の睡眠中に特に症状が出ていると考えられます。これは非常に重要なポイントです。
夜間の睡眠中、下着によって体の熱が外へ逃げられなくなることで、陰部に熱がこもってしまいます。その結果、気血の流れが乱れてかゆみを引き起こしているのです。
また、夜は陰の時間帯。この時間帯は体内の潤いが不足していると、症状がより強く現れやすくなります。
この方の体質の特徴は?
この方の体質を見てみましょう。BMIが14.34と非常に低く、舌の色が赤く苔がないという状態から、体内の潤い不足が強く示唆されます。
東洋医学的に見ると、以下のような特徴が考えられます:
- 立ちくらみしやすい
- 夜間尿がある
- 舌の苔の上の水分が水っぽい
- 大便が軟らかい時がある
- 精力の減退
これらの症状から、水を持ち上げる力が不足気味であることがわかります。さらに:
- 息切れしやすい
- 動くと汗が出やすい
- 自然に汗が出る
こうした特徴から、外向きに偏り気味のこもった気の勢いも感じられます。
結果として、夜間の陰の時間帯に熱や水が陰部周辺に停滞し、気血の巡りをギクシャクさせ、かゆみを引き起こしていると考えられるのです。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
この方の投稿時間が夜中の1時頃というかなり遅い時間帯であることに注目しましょう。
寝不足が続くと体の機能は徐々に疲労し、水を動かす力も弱ってしまいます。その結果、吸収した栄養は下へと落ち込みやすくなります。
さらに、潤いを作り出すための時間が不足し、体の渇きがますます悪化。潤いの不足によるこもった熱が生じやすくなるのです。
スマホやパソコンの使用で明かりをつけると、余計に目が覚めてしまいます。例え眠れなくても、体を休ませるために早めに就寝することが強くおすすめです。
この方の体質改善に効果が期待できる漢方薬
- 六味丸(ろくみがん) – 腎陰虚(じんいんきょ)の状態を改善し、体内の潤いを補充する効果があります
- 知柏地黄丸(ちばくじおうがん) – 腎陰虚に熱が加わった状態を改善し、下半身の熱こもりを冷ます効果があります
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) – 血の巡りを改善し、水分代謝を整える効果があります
ただし、これらは特定の体質改善に効果が期待できる漢方薬の一例であり、この方に必ず合うというわけではありません。症状が複雑な場合には、単独では効果がない場合もあります。当店では詳しい漢方相談も行っていますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
今回の30歳男性の陰部のかゆみは、体内の潤い不足と夜間の熱こもりが主な原因と考えられます。まずは生活習慣、特に睡眠環境の改善が重要です。
早めの就寝を心がけ、下半身の熱こもりを防ぐ工夫をしましょう。また、体質改善のために漢方薬の活用も検討してみてください。
体質からアプローチすることで、単なる対症療法ではなく、根本的な改善が期待できます。かゆみは辛い症状ですが、適切な対策で必ず改善できますよ。
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