喉の痛みと鼻づまり、動悸や息切れがある方の特徴と漢方での対策法は?

喉の不調
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

のどの痛みにお悩みの方から
質問をいただきましたよ

季節の変わり目や日々のストレスで体調を崩しやすい現代社会。特に喉の痛みや鼻づまり、さらには動悸や息切れといった症状が長引くと、日常生活に大きな支障をきたしますよね。

今回は、これらの症状に半年ほど悩まされ、体重減少まで経験された51歳女性の体験談をもとに、漢方的な体質分析と自然療法についてご紹介します。同じような症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

どんな症状に悩んでいるの?

今回ご相談いただいた方は、半年ほど続く以下のような症状でお悩みでした。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 51歳女性
  • 身長:157cm
  • 体重:53kg(半年で9kgの減少)
  • BMI:21.5

主な症状:

  • 喉の痛み(軽度だが持続的)
  • 鼻づまりと薄い痰
  • 動悸と息切れ
  • コロナ不安からの不眠
  • 肩こり・首こりの悪化
  • 3ヶ月ほど続く抜け毛の増加
  • 生理の遅れ(2週間)

現在は副鼻腔炎の治療薬を服用中で、漢方薬も2ヶ月ほど服用されているとのこと。不眠と不安感はやや軽減されてきたようですが、その他の症状は続いているようです。

この方の体質はどのようなものなのでしょうか?

この方の体質を漢方的な視点から分析してみましょう。

まず、顔色が赤みを帯び、舌の色も赤く、黄色い苔がついていることから、体内に熱がこもっている状態が見られます。

一方で、舌には歯の跡があり、苔は水っぽくベタッとしています。舌の裏の静脈も太く膨らんでいることから、水の巡りと血行の両方に滞りがあることがわかります。

このような症状からは、ストレスの影響で気血の巡りが悪くなっていると考えられます。

月経前の胸の張り、体のあちこちの痛み、肩こり、イライラや怒りっぽさなどは、典型的な気の滞りの症状です。また、静脈瘤や舌の裏の流れの悪さ、月経血の塊なども血液の流れの悪さを示しています。

なぜ喉の痛みや鼻づまり、動悸が起こるのでしょうか?

副鼻腔炎や鼻づまり、薄い痰、頭の重さ、目の周りの浮腫みなどは、体の上部での水の巡りの悪さを示しています。

これは、肩こりによる気の滞りが原因で、上向きに過剰になった気の流れが、水分を体の上部へと押し上げてしまい、そこで降りてこられずに流れを乱していると考えられます。

排尿の状況も参考になります。回数は正常でも一回量が少ないということは、上に上がった水分が下に降りてこられずに、上部で停滞している証拠です。

さらに、滞った気の流れは血液の正常な循環を妨げるため、以下のような症状につながります:

  • 皮膚の乾燥
  • 抜け毛の増加
  • 不安感の強さ
  • 夢を多く見る
  • ふらつきやめまい、耳鳴り

また、体内にこもった熱が上昇することで、動悸や息切れが生じていると考えられます。

動悸や息切れの原因は何なの?

動悸や息切れには大きく分けて二つの原因があります:

  1. 体が弱って心臓の働きを支えられなくなる場合
  2. 何らかの要因が心臓の働きを乱してしまう場合

この方の場合、手足の冷えはあるものの、全身のだるさや食欲不振などはないようですので、気の滞りによる正常な流れの阻害が原因と考えられます。

この方の体質の特徴をまとめると?

ストレスなどによって気が滞り、その結果として生じた上向き過剰の気の流れにより、体内に熱がこもって顔や舌が赤くなります。しかし、内側に気血の流れがこもるため、手足は冷えてしまいます。

上向き過剰の気の流れに水の流れが影響されると、水分が下に降りてこられなくなり、鼻づまり副鼻腔炎の原因になります。

こもった熱が心臓に影響すると動悸や息切れを引き起こし、上向き過剰の動きはイライラ怒りっぽさ目の充血頭痛などの症状も招きます。

また、舌の赤さや溝は、気の滞りによる熱で体の潤いが消耗されていることを示しています。不眠や不安からの体重減少も、これに関連していると考えられます。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

まずは、様々な巡りを妨げている気の滞りを解消し、上向き過剰になっている気の流れを引き下げ、熱を冷まして、気血の流れを正常に戻すことが大切です。

そのためには、気の滞りの原因となっている心の過剰な働きを穏やかにして、不眠や不安、多い夢見などを解決することが必要です。

気の滞りを解消する食べ物

  • シソ
  • ハッカ
  • ソバ

また、精神を安定させ、不眠解消を助ける食材としては:

  • 百合の根
  • 春菊
  • セロリ

例えば、蕎麦とセロリのサラダにオリーブオイル、塩、コショウ、柚子の汁などで味付けすると、余分な熱を冷まし、精神的な不安解消に役立ちます。

食事量にも注意しましょう

鼻づまりなどの症状は、食べ過ぎや飲み過ぎなど、体内に余分なものが充満していることで起こることもあります。

舌の状態(ベタッとした苔、水っぽさ、大きさ)や体重減少前のBMIを考えると、以前は体内に余分な食べ物や水分が入っていた可能性があります。

食事の際はよく噛んで、食べ過ぎ飲み過ぎを控えることが大切です。体が適切に処理できる量以上に摂取すると、気の滞りがさらに強まり、巡りが停滞します。

舌の裏の静脈の状態や歯の跡から、気血を持ち上げる力の弱さも見られます。そのため、顔や舌が赤いのに手足が冷え、腰や膝にだるさを感じる状態になっているのでしょう。

適度な運動も効果的

気の滞りや巡りの悪さの改善には、適度な運動も効果的です。

暑い時期には無理のない範囲で、冷房の効いた室内でのヨガやストレッチ、その場足踏みなどでも構いません。ストレスやこもった熱が汗とともに発散され、巡りも改善されます。

鼻づまり解消のための指圧法

鼻づまりの解消には:

  • 鼻の周辺を軽く指圧する
  • 顎の下や喉の周辺を優しく指圧する

これらを行うと気持ちが良くなり、鼻の通りが改善することがあります。

この体質に効果が期待できる漢方薬

気の滞りと水の巡りの悪さに対応する漢方薬としては、以下のようなものが考えられます:

  • 柴胡加竜骨牡蛎湯:気の滞りを改善し、精神不安を和らげる効果があります。動悸や不眠にも有効です。
  • 加味逍遙散:気の滞りや上向きの熱を抑え、女性ホルモンのバランスを整える働きがあります。
  • 半夏白朮天麻湯:水の巡りを改善し、頭部のむくみや鼻づまり、めまいなどに効果が期待できます。

ただし、これらは一般的な○○体質の改善に効果が期待できる漢方薬の紹介であり、個人の症状が複雑な場合には単独では効果がない場合もあります。当店では個別の漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

今回ご紹介した51歳女性の方の症状は、気の滞りと水の巡りの悪さが主な原因と考えられます。喉の痛み、鼻づまり、動悸、息切れといった様々な症状は、互いに関連し合っています。

改善のポイントは:

  1. 気の滞りを解消する食材の摂取
  2. 食べ過ぎ飲み過ぎの防止
  3. 適度な運動の実施
  4. 体質に合った漢方薬の活用

日常生活でできる小さな改善を積み重ねることで、体質を根本から変えていくことが可能です。ぜひ参考にしてみてください。

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ピヨ先生
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