手湿疹がお酒を飲むと悪化する方の体質の特徴と自然療法

皮膚の悩み
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

手湿疹にお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

手湿疹でお悩みの方、病院で治療しているのになかなか改善しないというケースはとても多いものです。なぜ通常の治療だけでは改善しにくいのでしょうか?実は、手湿疹の多くは単なる皮膚の問題ではなく、体全体のバランスの乱れから来ていることがあります。

東洋医学では、体内の「気」や「水」の流れに注目し、その滞りを改善することで様々な症状の根本改善を目指します。今回は手湿疹が半年間治らない52歳女性の事例から、体質の特徴と自然療法による改善法をご紹介します。

皮膚科での治療と併せて、ぜひ日常生活に取り入れられる自然療法も試してみてください。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 年齢:52歳(女性)
  • 身長:167cm
  • 体重:62kg
  • BMI:22.23

主な症状:

  • 手湿疹が半年程治らない
  • お酒を飲んだ後に症状が悪化
  • 皮膚や髪の毛の乾燥
  • 舌が白っぽく、舌苔が白くて厚い(バターのようにべたっとしている)

この方の体質はどのような特徴がありますか?

この方の手湿疹については、末端部における気や水の滞りが主な原因と考えられます。特に全身に水分を巡らせる「気」の流れに問題があるようです。

気の巡りが滞っていると、以下のような症状が現れやすくなります:

  • イライラしやすく怒りっぽくなる
  • ゲップやガスが出ると楽になる
  • 喉に何かが引っかかる感じがする

この方の場合、末端部(手足など)まで行った気や水が、上手く回収するための流れに乗れず滞っている状態です。末端部では乾燥の症状が目立ちます:

  • 皮膚の乾燥
  • 髪の毛の乾燥
  • 口唇の乾燥

しかし同時に、体内には動きの悪い水分が停滞している様子も見られます:

  • 舌の苔が白くて厚い
  • 足先のむくみ
  • 夜間睡眠中の発汗

これは体内に「勢いのないこもった熱」が存在し、それが喉の渇きを引き起こして水分摂取を促すため、余分な水分が体内に滞留しているのかもしれません。そしてその停滞した水が、気の滞りによって外側へと向かう流れに巻き込まれ、手に停滞することで湿疹となっているのでしょう。

お酒を飲むと症状が悪化する理由は主に2つ考えられます:

  1. 体内に余分な水分を持ち込むこと
  2. コントロールの効かないこもった熱を生じさせ、末端部からの水分回収が悪くなること

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の手湿疹を改善するためには、体内の気と水の巡りを良くすることが大切です。以下の自然療法をお勧めします:

1. アルコール摂取の見直し

アルコールの摂取は体内に余分な水分を摂り入れ、動きの悪い水分を増加させてしまいます。これにより水の巡りがさらに悪化します。また、こもった熱が悪さをするので、症状が改善するまではアルコールを減らすことをお勧めします。

2. 軽い運動の習慣化

気の滞りを改善するために、軽めの運動もおすすめです。運動によって気や水の巡りが良くなると、末端部からの水分回収も促進されるでしょう。

運動不足を感じていたら、リラックスしながら行う近所の散歩が特におすすめです。呼吸に意識を集中させながら、心も身体も緩めるような感じで体を動かしてみてください。

おすすめの漢方薬

この手湿疹のような「気・水の滞り」の改善に効果が期待できる漢方薬をいくつかご紹介します:

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん) – 気の巡りを改善し、イライラや怒りっぽさを和らげる効果があります
  • 五苓散(ごれいさん) – 余分な水分の代謝を促進し、むくみの改善に役立ちます
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) – 血行を促進し、末端部の冷えや乾燥の改善に効果的です

※ただし、上記はあくまで気・水の滞りがある体質の改善に期待できる漢方薬の一例です。個人の症状が複雑な場合には、単独では効果が得られないこともあります。当店では個人の体質に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

手湿疹が長期間治らない場合、皮膚の表面だけでなく、体内の「気」や「水」の巡りに問題がある可能性があります。この方のケースでは、末端部での気や水の滞りが手湿疹の原因と考えられました。

改善のポイントは:

  • アルコール摂取を控える
  • 軽い運動で気・水の巡りを促進する
  • リラックスした状態で呼吸を意識した散歩を取り入れる

これらの自然療法を日常生活に取り入れることで、手湿疹の根本的な改善が期待できます。もちろん、皮膚科での治療と並行して行うことをおすすめします。

体質の改善には時間がかかりますが、少しずつ生活習慣を見直していくことで、症状の緩和につながります。焦らず、ゆっくりと取り組んでいきましょう。

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ピヨ先生
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