
こんにちは
どうなさいましたか?

不眠に悩んでいる人がいます
どうしたらいいですか?
お風呂に入って体を温めたはずなのに、布団に入ると足が氷のように冷たくなってしまう。体はだるいのに眠れない。さらに夜中に何度もトイレで目が覚めてしまい、睡眠が中断される…。こんな症状でお悩みではありませんか?
実はこれらの症状、単なる不眠症ではなく「冷え性による不眠」かもしれません。特に東洋医学では「陽虚体質」という体質が背景にあると考えられています。
この記事では、冷え性がなぜ不眠を引き起こすのか、そしてそんな悩みを改善するのに効果的な漢方薬についてご紹介します。冷えによる不眠でお悩みの方はぜひ最後までお読みください。
冷え性でどうして不眠になるの?
東洋医学の考え方によると、体内の水分は「腎陽」という体の芯にある熱源によって温められることで軽くなって上昇します。この上昇した潤いが「心陽」の活動を適度に制御しているのです。
つまり、熱源が弱すぎると、水分を上昇させる力が足りなくなり、心陽を穏やかにする潤いが不足します。その結果、脳の活動が活発になりすぎたままの状態となり、不眠を引き起こすのです。
足が冷たくなる、夜中にトイレで目が覚めるといった症状は、この「腎陽」の働きが弱まっていることを示す典型的なサインかもしれません。
どのような漢方薬が効くの?
陽虚体質による冷えが原因の不眠に効果的な漢方薬を3つご紹介します。それぞれ特徴が異なりますので、ご自身の症状に合ったものを選びましょう。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
八味地黄丸には「温補腎陽」の効能があります。これは腎陽を温めて働きを高める効果のことです。
この働きにより、腎陽が冷えていることで巡りが悪くなった水分を温め、循環を回復させてくれます。
八味地黄丸の効果:
- 停滞している余分な水分を排出する
- 潤いが足りない部位へ水分を補充する
- 腰痛や下半身のだるさを改善する
- 排尿の異常を解消する
真武湯(しんぶとう)
真武湯には「温陽利水」の効能があります。腎陽を温めることで水の巡りを助け、余分な水分を排出する効果があります。
この漢方薬は特に、腎陽を温めるとともに、お腹の中に停滞している余分な水分の巡りを良くして排除してくれます。
真武湯の効果:
- 冷え性全般の改善
- 排尿障害の解消
- めまいの軽減
- 下痢やお腹の痛みの緩和
温経湯(うんけいとう)
温経湯は「温経散寒」と「養血活血」の効能を持っています。
温経散寒とは、血液の通り道を温めて冷えを取り除くこと。養血活血は、血を養い育てながら血の巡りを改善することを意味します。
この働きにより温経湯は、体を温めながら気を引き降ろし、お腹の働きを高めて血を補充して巡らせる効果があります。
温経湯の効果:
- 冷えや貧血による不眠の解消
- 不正出血の改善
- しもやけなどの皮膚疾患の緩和
- 月経痛、生理不順の解消
使う際の注意点
漢方薬を使用する際には、いくつか注意点があります。
- 症状が複雑な場合には、単独では効果がない場合があります。
- 体質や症状に合わせた漢方薬の選択が重要です。当店では漢方相談も行っていますので、お気軽にご相談ください。
- 他の薬と併用する場合は、医師などの専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
冷え性による不眠は、東洋医学では「陽虚体質」が原因と考えられています。足が冷たい、夜中にトイレで目が覚めるなどの症状がある方は、腎陽を温める漢方薬が効果的かもしれません。
今回ご紹介した「八味地黄丸」「真武湯」「温経湯」は、それぞれ少しずつ特徴が異なります。ご自身の症状に合わせて選ぶことで、冷えによる不眠の改善が期待できるでしょう。
ただし、症状が複雑な場合は、単独の漢方薬だけでは効果が出にくいこともあります。当店では漢方相談も承っておりますので、お悩みの方はぜひご相談ください。
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