【脂漏性皮膚炎】梅雨から夏にかけて悪化して痒くなる原因と対策法

皮膚の悩み
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

脂漏性皮膚炎にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

梅雨から夏にかけて、脂漏性皮膚炎の症状が悪化してお困りではありませんか?

顔から粉が吹いたり、湿疹が出たり、強いかゆみに悩まされたりする方は少なくありません。「なぜこの時期になると症状が悪化するのだろう?」と疑問に思われている方も多いでしょう。

実は、この季節特有の気温と湿度の変化が、私たちの体内バランスに大きな影響を与え、脂漏性皮膚炎の症状を悪化させる原因となっているのです。

本記事では、脂漏性皮膚炎が梅雨から夏にかけて悪化する理由と、その効果的なケア方法について詳しくご説明します。長年この症状に悩まされている方にとって、少しでも役立つ情報をお届けできれば幸いです。

脂漏性皮膚炎が梅雨から夏にかけて悪化する理由

なぜ脂漏性皮膚炎は季節によって症状が変化するのでしょうか?それは、季節によって気候が変化するとともに、体の内側の状態も変化しているからです。

季節が変わると、気温や湿度、昼と夜の時間の長さなども変化しますが、それに合わせるように人間の体も変化しています。例えば、冬の20℃は温かく感じますが、夏の20℃は寒く感じるのはそのためですね。

梅雨時期の体への影響

梅雨の時期は、湿度が高く気温も上昇するという特徴があります。この環境が私たちの体にどのような影響を与えるのでしょうか?

湿度が高い影響

  • 体の中の水分が影響を受けて存在感を増す
  • 体内で水が停滞しやすくなる
  • 気の巡りの勢いが低下して、重だるい感じが強くなる

気温が高い影響

  • 気の勢いが強くなる
  • 体の潤いを消耗する
  • 体の中の熱の存在感が強くなる

つまり、梅雨時期から夏にかけては、高温による潤いの傷耗気の勢いの増加に加え、湿度による余分な水分の停滞重だるさの増加が発生します。滞りが解消されていないところへ勢いだけが強くなるため、充満したような感じが体に悪影響を与えるようになります。

では、脂漏性皮膚炎でよく見られる症状と合わせて考えてみましょう。

顔から粉を吹く原因

顔から粉を吹く状態は、気の勢いが強くなり過ぎていることと、その勢いを制御する潤いが足りなくなっている状態が原因となっていることが多いです。

皮膚が正常な状態を保つためには、皮膚の表層にある表皮が常に新陳代謝を繰り返して、新しい皮膚に入れ替わっていく必要があります。これをターンオーバーと言います。

このターンオーバーを支えるためには:

  • 皮膚の材料となる潤沢な血液
  • その働きを支える気
  • それを適度に制御する潤い

が必要です。

しかし、気温の高さによって気の働きが過剰になると、表皮の剥がれる速さが早くなりすぎて、粉を吹くようにポロポロと落ちていくようになります。

また、湿度が高くなることで体の中の水分の動きが悪化すると、皮膚の下には水分が停滞してブヨブヨと浮腫みを感じるのに、皮膚の表面までは必要な潤いも栄養も届かなくなるため、ガサガサと乾燥して、やがてポロポロと粉を吹くようになります。

湿疹が出る原因

湿疹が出るのは、気の滞りに停滞している水分が巻き込まれていることが原因です。脂漏性皮膚炎で見られる湿疹でも同じことが考えられます。

ストレスなどによって滞った気が勢いを持ったままこもり、その勢いを保ったまま気が表層へと向かっていくことで、周辺の水分が巻き込まれて停滞すると、表層ではブツブツと湿疹となって出てくるようになります。

また、脂漏性皮膚炎の多くは、皮脂の分泌の多い場所から多量の皮脂が分泌されることが原因で、マラセチア菌(常在菌の一種)などが過剰に繁殖してしまうことが原因です。

これには以下の要因が考えられます:

  • 食生活の乱れ(皮脂の分泌が過剰になる食べ物の摂り過ぎ)
  • 腸内環境の悪化(体にとって有害なものを作り出してしまう)

気温と湿度が高い状態では:

  • 気の勢いが強まり、気の滞りが解消されていない場合には滞りが強くなる
  • 湿度の高さも滞りを強める
  • 体の中の水分が皮膚の表層で停滞しやすくなる
  • 暑さによる潤いの消耗で、気の勢いを制御する機能がうまく働かなくなる

これらの要因が重なり、脂漏性皮膚炎の症状が悪化するのです。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

高い気温と高い湿度が体に悪影響を与えているため、余分な熱を冷まし、余分な水分を排除して、体に必要な潤いを補充することが目標となります。

食事による改善

食べ物でも改善できることがあります。以下の食材は特におすすめです:

  • スイカ:体内の余分な熱を冷まし、水分代謝を促進します。
  • 豆腐:消化がよく、体を冷やす効果があります。
  • キュウリ:余分な熱を冷まし、余分な水分の排出を助けます。

これからの季節は、これらの食材をどんどん利用していきましょう。冷たすぎる食べ物は控え、常温かほんのり冷やした程度で食べるのがベストです。

おすすめの漢方薬

脂漏性皮膚炎の体質改善に効果が期待できる漢方薬をいくつかご紹介します:

  • 消風散(しょうふうさん):余分な熱を冷まし、表層で停滞しているものを発散する効果があります。
  • 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう):余分な熱を冷まし、水分バランスを整える効果があります。
  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう):皮膚の炎症を抑え、体内の熱を冷ます効果があります。

ただし、これらは特定の体質改善に効果が期待できる一般的な漢方薬であり、症状が複雑な場合には単独では効果がない場合もあります。ピヨの漢方では個人の体質や症状に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

脂漏性皮膚炎が梅雨から夏にかけて悪化する理由は、高温多湿の環境が体内バランスに影響を与えるためであることがわかりました。特に気の滞りと体内の水分バランスの崩れが皮膚症状として表れるのです。

改善するには:

  1. 余分な熱を冷ます
  2. 余分な水分を排除する
  3. 体に必要な潤いを補充する

という3つの対策が効果的です。漢方薬や食事での対策を上手に取り入れ、この季節特有の脂漏性皮膚炎の悪化を乗り切りましょう。

ご自身の体質に合った対策が見つからない場合は、専門家による個別のアドバイスも検討してみてください。一人ひとりの体質や症状は異なりますので、オーダーメイドの対策が最も効果的な場合もあります。

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