
こんにちは
どうなさいましたか?

生理前の喉の不調にお困りの方から
質問をいただきましたよ。
女性の身体は月経周期に合わせて様々な変化を経験します。そのなかでも意外と多いのが「生理前後の喉の不調」です。のどのイガイガ感や痛み、咳など、アレルギー症状のように感じることもあるこの症状。実は生理周期と密接に関係していることをご存知でしょうか?
今回は、生理前後に喉の不調を感じる方からの相談をもとに、その原因と対策について漢方の視点から詳しく解説します。水分不足が気になる方や胃弱の方にも役立つ情報をお届けします。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 生理前や生理中にアレルギー症状のような喉のイガイガ感・掻痒感が出る
- 症状が進行すると痛みや咳に移行する
- 水分摂取が苦手で慢性的な水分不足がある
- 胃弱の体質がある
- 生理のたびに喉の痛みを恐れて構えてしまう状態
生理前後になぜ喉に不調が出るのでしょうか?
生理前は身体の特殊な状態になっています。漢方医学の観点から見ると、この時期は「濃厚な気血が身体の下部に向かって降りてくる時期」なのです。
生理中も同様に、月経血が下降性に動いているため、体の上部への気血の巡りが一時的に配分不足になります。このような体内の流れの変化により、以下のような現象が起きます:
- 気の滞りや気血の不足があると、体の表面部分に気血が届きにくくなる
- 特に喉などの上部は潤いが不足しやすくなる
- 潤いの不足がイガイガ感や痒みの原因に
- 滞りがさらに強まると痛みに発展する
- 気が乾燥によって逆流すると咳に変わることも
つまり、生理前後の喉の不調は、ホルモンバランスの変化に伴う体内の気血の流れの変化が大きく関係しているのです。
水分補給は必要?それとも注意が必要?
水分補給については、単に「たくさん飲めばいい」というわけではありません。特に胃弱がある場合は注意が必要です。
胃の弱さがあると、体内で水分を適切に運ぶ機能も弱っていることがあります。特に「水を上に運び上げる働き」が低下していると、いくら水を飲んでも喉の潤いに効果的に届かないことがあるのです。
水分補給で気をつけるべきポイント:
- のどの渇きがないのに無理して飲むと、胃に余計な負担をかける
- 喉の渇きに応じて適量を飲むようにする
- 常温か少しあたたかい飲み物が望ましい
- 少量ずつこまめに摂取する
適切な水分補給は大切ですが、体質に合わせた方法を選ぶことがより重要です。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
喉の不調を和らげるための自然療法として、効果的なのが「大根蜂蜜」です。
大根は漢方的に見て「気の巡りを整える」効果があります。さらに蜂蜜の潤い効果と組み合わせることで、喉の痛みや咳に効果的に働きかけます。
作り方は簡単です:
- 大根を蜂蜜に漬けておく
- 浮き上がってきた上澄みを少量ずつ飲む
もっと手軽な方法としては:
- 大根おろしの搾り汁にハチミツを加えたものを少量ずつ摂取
また、生理前から意識して取り入れたい食材には以下のようなものがあります:
- 梨(潤いを与え、喉の炎症を鎮める効果)
- 白きくらげ(潤いを与える効果)
- 百合根(肺を潤す効果)
この症状に効果が期待できる漢方薬
以下は特定の喉の不調と水分バランスの乱れに効果が期待できる漢方薬です。ただし、これらは一般的な効能であり、個人の体質や症状の複雑さによっては単独では効果が十分でない場合があります。
- 麦門冬湯:喉の乾燥、痰の絡まない空咳、のどの違和感に効果的。肺と胃の潤いを補います。
- 清肺湯:喉の痛み、イガイガ感、乾燥性の咳に効果があります。上気道の炎症を鎮める働きがあります。
- 六味丸:体の水分バランスを整え、体内の潤いを補う基本的な漢方薬です。
症状が複雑な場合や体質改善を目指す場合は、当店での漢方相談をご利用ください。あなたの体質や症状に合わせた最適な漢方薬をご提案いたします。
まとめ
生理前後の喉の不調は、月経周期に伴う体内の気血の流れの変化が大きく影響しています。特に水分バランスや気の巡りに注目して対策を立てることが大切です。
対策のポイント:
- 無理な水分補給ではなく、喉の渇きに応じた適切な水分摂取
- 大根と蜂蜜を組み合わせた自然療法の活用
- 体質に合わせた漢方薬の検討
生理周期に合わせて、事前に対策を行うことで症状を軽減できる可能性があります。ぜひ試してみてください。
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