
こんにちは
どうなさいましたか?

パニック障害にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
パニック障害に悩む方は、突然の不安感や恐怖に襲われ、日常生活が困難になることがあります。特に緊張やイライラした状態が引き金となり、自律神経が乱れて落ち着きがなくなってしまいます。
なぜこのような症状が起こるのでしょうか?今回は実際の体験談をもとに、東洋医学の視点からパニック障害と不安感のメカニズムを解説し、自然療法による改善法をご紹介します。
パニック障害で悩む方の体験談
今回ご紹介する方の特徴とお悩みをまとめました。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 36歳の男性
- 身長は184cm
- 体重は80kg
- BMIは23.63
主な症状:
- パニック障害を発症して、不安感に襲われる
- 日常生活を送ることが困難
- 病院では不安感を緩和する薬を処方されたが、依存性が高いと聞いて懸念
- 現在は市販の漢方薬を服用中
- イライラしたり車に乗ると自律神経が乱れて落ち着きがなくなる
体質的特徴としては、顔色が白っぽく、舌の色も白っぽいです。舌には溝や割れ目があり、白い苔が付着していて水っぽい状態です。また、苔が剥れている部分も見られます。
東洋医学から見る不安感の原因とは?
東洋医学では、意識活動をコントロールしているものを「心気」と呼びます。この心気の機能が正常で、気血も満ち足りて巡っていれば、意識ははっきりとして思考も穏やかになります。
しかし、心気が異常を起こすと、次のような症状が現れます:
- 物忘れが激しくなる
- 注意力が散漫になる
- 言語能力に障害が出る
- 不安感が強まる
- 心が落ち着かない
- 驚きやすくなる
- 眠れない
心気は身体全体を高い位置から監督し指令する役割があるため、常に活動することを求められています。そのため、様々な活動によって生じた熱を適度に冷却できていないと、脳の活動は過剰に働きすぎるようになり、正常な判断や考えをすることが難しくなってきます。
これをコンピューターに例えると分かりやすいでしょう。脳は様々な計算をするCPUのようなものです。コンピューターを起動している際には、常に熱による負担がかかっていますので、正常な働きを維持するためには冷却が必要です。
ところが、冷却する装置が故障してしまうと、コンピューターは熱暴走を起こして正しく作業することができなくなります。同じように、心気を穏やかにするための潤いが不足すると、心気の活動が盛んになりすぎてしまい、様々な症状となって現れるのです。
この方の体質から見えてくる不安感の原因
この方の体質を詳しく見ていきましょう。
まず、体の水分バランスを確認すると、体の中心部や下部に余分な水分が停滞している様子が見られます。一方で、体の上部には血や潤いの不足があるようです。
特に気になるのは、お腹の中に余分な水分が充満して停滞していることです。これがストレスなどによって「ドロドロ」した状態に変化し、気血の流れを上下で阻害しています。
その結果:
- 上部では:乾きや熱の症状(目の疲れや乾燥、寝つきの悪さ、不安感など)
- 中央部では:飲食物の運搬障害(腹部膨満感、吐き気など)
- 下部では:吸収障害(軟便や頻繁な排便など)
また、息切れや動悸も、単なるエネルギー不足ではなく、気血の巡りの偏りが原因と考えられます。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
この方の体質改善に向けて、以下の自然療法をお勧めします。
1. 飲食バランスの見直し
特に気になるのは「喉の渇きを感じない」という点です。もしかすると、体が必要とする以上に水分を摂りすぎている可能性があります。または、空腹感がなくても食べ過ぎている可能性も考えられます。
お腹の中に余分な水分が停滞すると、それが「ドロドロ」した状態に変化して様々な症状を引き起こします。次のポイントに注意してみましょう:
- 喉が渇いてから水分を摂る
- 空腹感を感じてから食事をする
- よく噛んで腹八分目を心がける
- 脂っこいもの、甘いもの、アルコール類は控えめにする(これらはドロドロした状態を作りやすい)
2. ストレス対策と生活習慣の改善
イライラや緊張は気血の流れを偏らせる原因になります。日常生活では以下のことを心がけましょう:
- 規則正しい生活リズムを保つ
- 十分な睡眠をとる
- 軽い有酸素運動を続ける(記載の通り散歩を継続するのは良い習慣です)
- 深呼吸や瞑想などのリラクゼーション法を取り入れる
漢方薬の活用
パニック障害の症状改善に効果が期待できる漢方薬としては、以下のようなものがあります。ただし、これらは一般的に特定の体質改善に効果が期待できる漢方薬であり、この方に特化したものではありません。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや不安感、のぼせなどの精神不安定症状の改善に期待
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):緊張や不安感が強く、動悸や不眠を伴う方に適した処方
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):のどの詰まり感や胸のつかえ、不安感を和らげる効果が期待できる
症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が見られないこともあります。ピヨの漢方では漢方相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ:パニック障害と不安感の改善に向けて
パニック障害による不安感や自律神経の乱れは、東洋医学的には心気の異常と体内の水分バランスの崩れが関係しています。特に、体内の余分な水分が「ドロドロ」した状態になると、気血の流れを阻害し、様々な症状を引き起こします。
改善のポイントは:
- 必要以上の水分摂取や食べ過ぎに注意する
- 脂っこいもの、甘いもの、アルコール類を控える
- 規則正しい生活と適度な運動を心がける
- 必要に応じて漢方薬を活用する
体質改善には時間がかかりますが、これらの自然療法を継続することで、パニック障害の症状が徐々に改善していくことが期待できます。
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