股関節の痛みと頭がクラクラする膨張感になる理由

関節の痛み
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

股関節の痛みにお困りの方から

質問をいただきましたよ。

頭がクラクラする、股関節が痛む、足のあちこちに痛みが走る—これらの症状、一見無関係に思えますが、東洋医学の視点では深い関連性があるのをご存知ですか?

現代人の多くが抱える不調の中でも、頭部の不快感と下半身の痛みは同時に起こることが少なくありません。今回は、こうした症状の関連性と、東洋医学的な観点からみた原因と改善法について詳しく解説していきます。

特に気血水の流れの重要性と、それらのバランスが崩れたときに起こる症状について、わかりやすくお伝えしていきましょう。あなたの体の声に耳を傾けるきっかけになれば幸いです。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 長期間続く頭の膨張感
  • 目がクラクラする感覚
  • 右足を内側に倒すと股関節に痛み
  • 半年前から足のあちこちに痛みが出現
  • 半年前に左手の指先にしびれが出現(抑肝散加陳皮半夏で改善)

主な症状:

  • 頭がせわしない感じ
  • 足の様々な場所に不定期に痛み
  • 右足を内側に倒すとピキッとした嫌な痛み

頭の膨張感と足の痛みはなぜ起こるのか?

頭の膨張感やクラクラする感覚は、東洋医学では「気の上昇」として説明されることがあります。滞った気が頭部に向かって上昇し、熱がこもることで様々な不快感を引き起こすのです。

足のあちこちに不定期に痛みが出るのは、気の流れが悪くなり滞っている状態と考えられます。気の滞りは、時間の経過とともに血や水の流れにも影響を与え、様々な部位に症状として現れてきます。

以前服用された抑肝散加陳皮半夏は、気を体の上下に巡らせる効果があります。さらに血や水も巡らせる作用があるため、症状の改善を感じられたのでしょう。

どうして足が痛むのですか?

関節の健康維持には、関節周囲の気血の流れが非常に重要です。特に関節包内に栄養を与える潤い成分(水)の流れが健康な関節を保つ鍵となります。

この水の巡りが悪くなると、東洋医学で「痰飲(たんいん)」と呼ばれるドロドロした物質が生じます。これにより関節内の潤滑機能が低下し、次のような問題が起きてきます:

  1. 関節が動かしにくくなる
  2. こわばりが生じる
  3. さらに気血の流れが阻害される
  4. 血の流れも悪化する
  5. 関節自体が拘縮したり変形する
  6. 痛みが出現する

もともとあった気の巡りの悪さが、股関節周辺での水の巡りを悪化させ、痛みとして現れていると考えられます。

動かすと痛む理由

右足を内側に倒すと痛みが出るという症状は、動作によって関節内の形が変わることで起こります。内側に倒す動きにより:

  1. 関節内部で圧迫が生じる
  2. 充満感が増す
  3. 気血の流れが阻害される
  4. 痛みとして感じられる

これは静止しているときには問題なくても、特定の動作で関節内の不調が顕在化する典型的なパターンです。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この症状の改善には、体内の流れを総合的に整えることが大切です。まずは以下のアプローチがおすすめです:

  1. 気の巡りを良くする:抑肝散加陳皮半夏などを活用する
  2. 水や血の流れを回復させる:症状に合わせた漢方薬を選ぶ
  3. 体を冷やさない:冷たい飲食物を控える
  4. 生活リズムを整える:夜型生活を避ける

また、症状の背景によって選ぶべき漢方薬が異なります:

  • 潤いの不足で水が粘っこくなっている場合:潤いを補充する漢方薬
  • 熱の不足があって水を動かせない場合:熱を補充する漢方薬
  • 足の痛みには腎気との関連も考慮する必要がある

症状改善に効果が期待できる漢方薬

この症例のような気の滞りと水の巡りの悪さがある体質の改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介します:

  • 抑肝散加陳皮半夏:気の上下の流れを整え、頭部の熱感やイライラを鎮める作用があります。水の巡りも改善します。
  • 当帰芍薬散:血と水の巡りを良くし、下半身の冷えや痛みに効果が期待できます。関節の痛みにも使われます。
  • 八味地黄丸:腎気を補い、下半身の支えとなる力を強化します。冷えや老化による関節の不調に用いられます。

※これらは一般的な体質改善のための漢方薬であり、個人の症状が複雑な場合には単独では効果が十分でない場合があります。当店では個人に合わせた漢方相談も行っていますので、お気軽にご相談ください。

まとめ:気血水の流れを整えて不調を改善しよう

頭のクラクラ感と股関節の痛みは、一見すると別々の症状に思えますが、東洋医学的には気血水の流れの乱れという共通の原因があります。

特に気の滞りが長期間続くと、水や血の流れにも影響し、関節の潤滑機能が低下することで痛みを引き起こします。抑肝散加陳皮半夏のように気の流れを改善する漢方薬が効果を示したのは、まさにこの理由からです。

日常生活では体を冷やさない工夫と規則正しい生活リズムを心がけ、症状に合わせた漢方薬を取り入れることで、体全体のバランスを整えていきましょう。

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ピヨ先生
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