
こんにちは
どうなさいましたか?

瓊玉膏について教えて
という質問をいただきましたよ。
皆さんは「体の乾燥」という言葉を聞いたことがありますか?私たちの体は適度な潤いがあってこそ、健康を維持できるものです。特に季節の変わり目や空気の乾燥する時期には、体内の潤いも失われがちになります。
今回は、そんな体の内側から潤いを補ってくれる漢方薬「瓊玉膏(けいぎょくこう)」についてご紹介します。乾いた咳に悩まされている方や、疲れが取れにくいと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
瓊玉膏とはどんな漢方薬ですか?
瓊玉膏は体に潤いを補ってくれる漢方薬です。特に体の内側の潤いが不足したことで起こる症状に効果を発揮します。
主な効果としては、乾いた咳の解消に使われることが多いでしょう。また、瓊玉膏は体の深い部分に潤いを補充してくれるため、体が痩せて疲れが取れないような場合にも効果が期待できます。
体の内側から潤いを補うことで、様々な不調を改善するサポートをしてくれるのが瓊玉膏の特徴と言えるでしょう。
なぜ体の潤いが不足すると咳や疲れになるのですか?
私たちの体の中では、潤いが重要な役割を果たしています。特に肺における仕組みを見てみましょう。
肺において、呼吸によって取り入れられた酸素は肺の粘膜を潤している水分に溶け込んでから、赤血球にくっついて全身に運ばれています。つまり、肺の粘膜が乾燥していると、呼吸で入ってきた酸素は行き場を失って逆流するので咳となるのです。
また、人間が活動するためには「気(漢方医学での生命エネルギー)」が満ちていて、しっかりと巡っている必要があります。その気を作るためには、体の深い部分に蓄えられた潤いが必要なのです。
ところが過労や寝不足などで潤いの消耗が激しくなると、材料が足りないために気が不足して疲れやすくなります。さらに潤いには体を冷やす働きもあるので、このタイプの疲労を感じる人は火照るような熱っぽさを感じることが多いです。
瓊玉膏はどのように働きますか?
瓊玉膏には**体の芯部を潤す生薬である生地黄(しょうじおう)**を中心に、気を補う生薬、そして気を引き降ろす生薬が含まれています。これらの働きにより、乾燥によって熱が生じたり、気が上へと逆流して起きる咳を解消してくれるのです。
また、気の材料となる芯部の潤いの補充とともに、気を作る応援もしているので、疲労の回復にもとても効果的です。
さらに、生地黄には血糖値を下げる働きもあるため、糖尿病の改善も期待できます。加えて、体の潤いを補充することで皮膚の乾燥を改善し、美肌維持にも効果が期待できるのです。
使う際の注意点
瓊玉膏は万能薬ではありません。使用する際にはいくつか注意点があります。
- 風邪の時には服用しないでください。咳の解消に役立つとは言っても、外から来た病原体をやっつける働きはありません。
- 体の中に水が充満している人は注意が必要です。
- お腹が弱っているような方は服用を控えましょう。
- 症状が複雑な場合には、単独では効果が現れにくいことがあります。
漢方薬は個人の体質に合わせて選ぶことが大切です。不安がある場合は、当店で漢方相談をしていますので、ぜひご利用ください。
まとめ
瓊玉膏は、体の内側から潤いを補ってくれる漢方薬として、乾燥によって起こる咳や疲労感の改善に効果が期待できます。肺の乾燥による咳や、体内の潤い不足による疲れ、さらには美肌効果まで幅広い効能が特徴です。
ただし、風邪の時や体内に水が充満している方、お腹の弱い方は注意が必要です。漢方薬は体質に合ったものを選ぶことが大切ですので、症状が複雑な場合には専門家に相談することをおすすめします。
体の潤いバランスを整えて、健やかな毎日を過ごしましょう。
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