
こんにちは
どうなさいましたか?

不整脈にお困りの方から
質問をいただきましたよ。
花粉の季節になると、くしゃみや鼻水だけでなく、思わぬ体調変化に悩まされる方も少なくありません。特に「スギ花粉の時期になると不整脈(期外収縮)が出る」というお悩みは、西洋医学ではあまり関連性を指摘されないものの、実は多くの方が経験している症状です。
東洋医学では、こうした一見関連性のない症状も、「気」の流れという観点から理解することができます。今回は、スギ花粉と不整脈の意外な関係性について、東洋医学的な視点から詳しく解説していきましょう。
スギ花粉と不整脈はなぜ関係するの?
東洋医学では、花粉によって不整脈が起こる理由をどのように説明しているのでしょうか?
まず、花粉が外側からやってきた時、体はそれに対応するために気が身体の表面に集まってきます。これは外敵(花粉)に対する体の防御反応といえるでしょう。
しかし、もともと気の巡りが滞っている状態があると、この反応がスムーズに行われません。その結果、体の中に余分な熱がこもったり、コントロールできない強い勢いを生じさせたりします。
こうした気の乱れが心臓の律動を調整している「心気」の活動を騒がせることで、不整脈となって現れるのです。つまり、気の滞りで生じた熱が心臓の拍動を煽ってしまうという仕組みです。
花粉症になりやすい体質とは?
花粉症と不整脈の両方に悩まされる方には、特徴的な体質パターンがあります。
花粉症になりやすい方の多くは、気の乱れに加えて、以下のような水のバランスの問題を抱えていることが多いようです:
- 水が過剰に充満している状態
- 逆に水が不足している(乾燥した)状態
これらの水の異常があると、心気の働きはさらに乱されやすくなり、不整脈が起こりやすくなります。
具体的には:
- 乾燥している体質の場合、熱を余計に生じさせやすくなります
- 余分な水が停滞している体質では、気の流れが阻害され、心気の働きを乱すことにつながります
このように、東洋医学では花粉症と不整脈の関係を、気と水のバランスという観点から説明できるのです。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
このような「気の巡りが悪く、花粉で不整脈が出る」というお悩みをお持ちの方には、以下のような自然療法がおすすめです:
- 呼吸法と軽い運動
- 深呼吸を意識的に行い、気の巡りを促進しましょう
- ウォーキングやストレッチなど、負担の少ない運動で気の流れを改善します
- 食事の見直し
- 刺激物や冷たいものを控え、温かく消化の良い食事を心がけましょう
- 特に春先は、身体を温める生姜やねぎなどの食材を積極的に摂取するとよいでしょう
- 適度な湿度管理
- 乾燥しすぎず、湿度が高すぎない環境を保つことで、体内の水バランスをサポートします
花粉と不整脈に効果が期待できる漢方薬
気の巡りの改善と花粉症状の緩和に効果が期待できる漢方薬としては、以下のようなものがあります:
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):気の巡りを整え、イライラや動悸を鎮める効果があります
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):気の流れを改善し、のどの違和感や咳などの症状に効果的です
- 藿香正気散(かっこうしょうきさん):花粉症の鼻水や鼻づまりに効果があり、体の中の余分な水を排出します
※これらはあくまで気の巡りや水のバランスの改善に効果が期待できる漢方薬の一例です。症状が複雑な場合には、単独では効果が現れにくいこともあります。当店では個々の体質や症状に合わせた漢方相談も行っておりますので、ぜひご利用ください。
まとめ
スギ花粉で不整脈が起こる原因は、東洋医学的には気の巡りの乱れと水のバランスの崩れにあります。花粉という外敵に対応するために気が表面に集まる際、もともとの気の滞りが心気の乱れを引き起こし、不整脈として現れるのです。
自然療法や漢方薬で気の巡りを改善し、水のバランスを整えることで、花粉症状とともに不整脈の症状も緩和できる可能性があります。
体質改善には時間がかかりますが、日常生活の中での小さな改善が大きな変化をもたらすこともあります。ぜひ試してみてください。
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