49歳女性の胃腸不調と更年期症状 – 水分代謝と気の滞りからのアプローチ

お腹の不調
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

胃の不調にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

胃腸の不調は多くの方が抱える悩みの一つですが、特に更年期を迎える女性にとっては複数の症状が重なり、日常生活に大きな影響を与えることがありますね。

今回は、胃腸の調子が悪く更年期症状にもお悩みの49歳女性の方から貴重な体験談をシェアしていただきました。この方の症状を漢方的な視点から分析し、体質改善のアプローチをご紹介いたします。

同じような症状でお悩みの方の参考になれば幸いです。

どのような方からの相談なのでしょうか?

外見的な特徴

  • 年齢: 49歳女性
  • 身長: 168cm
  • 体重: 90kg
  • BMI: 31.89
  • 顔色: 白から黄色っぽい
  • 髪の毛: 細くべたつきやすい
  • 舌の状態: 赤くて部分的に紫色、厚ぼったく歯の痕や溝、割れ目がある
  • 舌苔: 黄色で厚く、バターのようにべたついて水っぽい
  • 舌裏の静脈: 細いがよく見える

主な症状:

  • 胃腸の調子が悪い(胃痛、腹痛、下痢と便秘を繰り返す)
  • 更年期症状との重複による辛さ
  • 両足の湿疹(痒みあり)
  • 口内炎ができやすい
  • しゃっくりがよく出る
  • 手足の冷えと顔のほてり
  • 頭痛、めまい
  • 生理不順(6月以降停止)
  • 生理前の胸の張りと痛み
  • 消化不良
  • 水分代謝の悪さ
  • 黄色いおりもの

悪化要因

症状が悪化するタイミングとして、以下の条件が挙げられています。

  • 湿度が高くなる梅雨時から夏場
  • 雨の日
  • ストレスがかかっているとき

この方の体質はどのような特徴があるのでしょうか?

この方の症状を漢方的な視点から分析してみましょう。

気の滞りによる胃の熱

胃腸が何となく痛む、口内炎ができやすいという症状から、気の滞りがあり、それにより胃にこもった熱が生じている可能性が考えられます。

気の巡りの状態を詳しく見てみると、胸が張って苦しい、月経前に胸が張る、生理不順などの症状から、気の巡りはあまり順調ではないことがわかりますね。

熱の偏在による冷えとのぼせ

興味深いのは、手足が冷えるのに顔が火照るという症状です。これは中心部に気が集中してしまい、末端部へと拡がることができず、逃げ場を求めた熱が顔へと向かっているように感じられます。

血と潤いの不足

顔色が白から黄色、髪の毛が細いなどの症状から、体の上部では血や潤いが不足している状態が考えられます。舌に歯痕があることから、持ち上げる力の不足が関係している可能性があります。

余分な水分の停滞

その一方で、雨の日に体調が悪い、口が粘るなどの症状から、体の中には余分な水分が充満している様子がうかがえます。

これらの余分な水分が胃腸の働きに負担をかけているため、胃の不調につながります。また、動きが悪く停滞することで、頭痛やめまいも引き起こしているのです。

結果として、ストレスによる胃腸の滞り、運行力の不足、余分なものが腸管の周囲に停滞することで、便秘や下痢を繰り返し、こもった熱が口内炎として現れているのですね。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の体質改善には、以下のようなアプローチが効果的と考えられます。

運動による気と水の巡り改善

悪化要因として、湿度が高い雨の日やストレスがかかるときが挙げられています。これは体の中に水分が充満している状態を示しています。

体の中の水分は、体の熱によって動かされています。また、ストレスによって滞った気の巡りも、適度に体を動かすことで改善が期待できます。

もし運動不足に心当たりがありましたら、こまめに体を動かすことを心がけてみましょう。それにより、余分な水分や気の滞りが改善し、腸管を動かす熱も回復してくれば、胃腸の調子も回復してくるはずです。

水分摂取の見直し

喉の渇きがないという状態は、余分な水分が停滞してしまうほど飲んでいることが原因かもしれません。

もしそうでしたら、少しだけ飲んで様子を見て、また少し飲むような水の摂り方にすると良いでしょう。お腹の中の余分な水も排除されますので、熱中症の季節以外はぜひお試しください。

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

以下は、水分代謝の改善と気の巡りを整える体質改善に効果が期待できる漢方薬です。こちらは特定のこの方に合う漢方薬ではなく、あくまでこのような体質の改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介しています。

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん): 気の巡りを改善し、ストレスによる胃腸症状や更年期症状に効果が期待できる代表的な処方です
  • 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう): 水分代謝を改善し、めまいや頭痛、胃腸の不調に効果的とされています
  • 平胃散(へいいさん): 消化不良や胃もたれ、腹部の張りなど胃腸機能の改善に用いられる処方です

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では十分な効果が得られない場合があります。ピヨの漢方では個別の漢方相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

今回の体験談では、胃腸不調と更年期症状が重なった複雑な症状をお持ちの49歳女性の方をご紹介しました。

この方の場合、気の滞りによる胃の熱と、余分な水分の停滞が主な原因として考えられます。改善のポイントは、適度な運動による気と水の巡りの改善、そして水分摂取の見直しです。

漢方的なアプローチでは、症状の根本原因である体質改善を重視します。同じような症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

YouTubeでも解説しています。

YouTube player
ピヨ先生
ピヨ先生

ご自分の体質にあった

漢方薬を試してみたい方は

ピヨの漢方の漢方相談を

ご利用ください。

タイトルとURLをコピーしました