
こんにちは
どうなさいましたか?

熱中症予防にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
暑い季節が近づいてくると、多くの方が熱中症の心配をされます。特に近年は猛暑日が増え、熱中症のリスクも高まっています。
「市販の飲料は砂糖や塩分が気になる…」 「どんな飲み物が効果的なの?」 「1日にどれくらい飲めばいいの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、ご家庭で簡単に作れる熱中症予防に効果的な飲み物と適切な水分摂取量について詳しくご紹介します。
そもそも熱中症とは?仕組みを理解しよう
熱中症は、単なる水分不足ではありません。体がどのような状態になっているのか、まずはメカニズムを理解しましょう。
通常、私たちの体は暑さに対して2つの方法で体温調節をしています:
- 血管拡張による放熱:体内で生じた熱は血流に乗って表面へ運ばれ、末梢血管が拡張することで外部へ放散されます
- 発汗による気化熱:汗をかき、それが蒸発する際の気化熱によって体温が奪われます
しかし、以下の状況では体温調節が上手くいきません:
- 気温が異常に高い→血管拡張しても熱が放散されない
- 湿度が高い→汗が蒸発しにくく気化熱が働かない
このような状態が続くと:
- 体内に熱がこもり体温上昇
- さらに汗が止まらなくなる
- 気(エネルギー)と陰(体の潤い)が消耗
- 心臓機能の低下、血液がドロドロに
- めまい、だるさ、意識消失などの症状が現れる
また、大量の汗による潤いの消耗は筋肉の痙攣も引き起こします。
これらを回復させるには、気と潤いの補給、汗の出すぎを抑制、適度な体温低下が必要です。
熱中症予防におススメの飲み物
1. うめはち麦茶
夏の定番・麦茶をベースにした、簡単に作れる熱中症対策飲料です。
材料:
- 梅干し
- ハチミツ
- 麦茶
各材料の効果:
- 麦茶(大麦):
- 体を程よく冷やす
- 胃腸の働きを整える
- ビタミン・ミネラル補給
- 梅干し:
- 酸味で汗の出すぎを抑制
- 喉の渇きを和らげる
- クエン酸による唾液・消化液分泌促進
- 塩分補給(熱中症予防に重要)
- ハチミツ:
- 体の潤い(陰)を補充
- 気を補う働きで疲労回復
作り方:
- ガラス瓶に梅干しを入れて少し崩す
- 梅干しにかぶるくらいハチミツを注ぐ
- 2〜3日漬け込む
- 飲む時はコップに適量の梅ハチミツを入れ、麦茶を注いで混ぜる
※時間がない場合は、コップに梅干しとハチミツを直接入れ、崩してから麦茶を注いでも構いません。
2. 梅山楂子茶
食欲不振解消にも効果的なやや手の込んだ飲み物です。
材料:
- 梅干し
- 山楂子(さんざし)
- ハチミツ
各材料の効果:
- 梅干し:
- 酸味で汗を抑制
- 胃液分泌促進
- 食欲増進
- 山楂子:
- 消化促進
- 胃液分泌促進
- 血管拡張効果で血流改善
- ドロドロ血をサラサラに
作り方:
- 鍋に水と山楂子を入れて沸騰させ、30〜40分ほど煮る
- ほど良い香りがしてきたら火を止め、粗熱を取る
- コップに梅干しとハチミツを入れ、②の煮汁を注ぐ
- 梅干しを崩して混ぜる
注意点:
- ハチミツは1歳未満の乳児には与えないでください
- 山楂子は血行促進作用があるため、妊娠中の方は避けてください
3. ハチミツレモン緑茶
最も手軽に作れる熱中症対策飲料です。
材料:
- ハチミツ
- レモン
- 緑茶
- お好みで:ハッカ、塩
各材料の効果:
- レモン:
- 酸味で汗の出すぎを抑制
- 喉の渇きを和らげる
- 胃液分泌促進
- 香りによる気の巡り改善
- 緑茶:
- 体の熱を冷ます
- 熱による頭痛や喉の渇きを解消
- ハチミツ:
- 体の潤い補充
- 疲労回復
作り方:
- 緑茶を用意する
- レモン果汁を加える
- ハチミツを溶かす
- お好みでハッカ、塩を加える
注意点:
- 緑茶は温めて少なめに飲むのが理想的
- 冷やしすぎたものを大量に飲むと胃腸の働きが低下する可能性があります
熱中症予防に必要な水分摂取量と塩分濃度
適切な水分摂取は量だけでなく質も重要です。
1日の水分摂取目安:
- 約1,200ml(200mlのコップで6〜8杯)
塩分濃度の目安:
- 大量に汗をかいた場合、飲料の塩分濃度は0.1〜0.2%が理想的
- 例:1リットルの飲料に対し1〜2gの塩分
重要ポイント:
- 冷たすぎる飲み物の摂りすぎは胃腸機能を弱め、かえって熱中症リスクを高める可能性があります
- 塩分やミネラルを含まない水だけの摂取は血中の塩分・ミネラル濃度を低下させ、症状を悪化させることも
なぜ食欲維持が熱中症予防に重要なのか?
食欲不振は熱中症の原因にもなります。その理由は:
- 食事から得られるエネルギーの約70%は基礎代謝に使われる
- そのほとんどが暑さ寒さなどの環境対応に使われる
- つまり、食欲低下→エネルギー低下→暑さへの対応力低下→熱中症リスク上昇
冷たいものの食べ過ぎや飲み過ぎで胃腸機能が低下すると、かえって熱中症を起こしやすくなることも覚えておきましょう。
まとめ
熱中症の原因は、体の中の熱を血管からの放出や汗によって冷まそうとしても、外の温度や湿度が高すぎることで、上手く熱を逃がせないことで起こっています。
今回ご紹介した3つの飲み物は、それぞれ気と潤いの補給、発汗調整、体温調節の効果が期待できます:
- うめはち麦茶:麦茶の冷却効果、梅の酸味による発汗調整、ハチミツの潤い補給
- 梅山楂子茶:梅の酸味、山楂子の消化促進と血流改善、ハチミツの潤い補給
- ハチミツレモン緑茶:緑茶の冷却効果、レモンの酸味、ハチミツの潤い補給
1日の水分摂取目安は約1,200mlです。特に暑い日は、塩分濃度も意識して摂取しましょう。
熱中症は予防が重要です。これらの飲み物を上手に活用して、暑い季節を乗り切りましょう。
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