【中途覚醒】不眠や不安があって2時間おきに目が覚めてしまう

不眠
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

不眠にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

現代社会では、パニック発作や不安感に悩む方が増えています。特に夜間の不眠症状は日常生活に大きな影響を与えますね。

今回は、パニック発作や予期不安を感じ、2時間おきに目が覚めてしまう不眠でお悩みの方のケースをご紹介します。一般的な漢方薬を試しても効果が感じられない場合、どのような原因が考えられるでしょうか。

東洋医学の視点から、不安感や不眠の根本原因と効果的な改善方法について詳しく解説していきます。

外見的な特徴とお悩みの症状など

今回ご相談いただいた方の基本情報は以下の通りです。

身体的特徴:

  • 体格はいいが虚弱体質
  • 食欲はあり日常生活は忙しくこなせる
  • 畑仕事もできるほどの体力がある
  • 極度に緊張しやすい性格

主な症状: ・パニック発作や予期不安を感じることがある ・常に不安がある状態 ・最近になって不眠症状が発症 ・2時間おきに目が覚めてしまう ・いつも体のことが気になり頭から離れない ・半夏厚朴湯は効果なし ・柴胡加竜骨牡蛎湯は少し強い感じがした

不眠や不安感になる理由とは?

東洋医学では、不安感や不眠などの症状は精神活動に関連する心気の乱れと考えます。

心気が正常な機能を維持するには、心の活動や制御を支える血が大切なんですね。様々な原因によって血が不足すると、心気が空回りを起こしてしまいます。

その結果として以下のような症状が現れます:

  • 不眠症状
  • 不安感の増大
  • パニック発作
  • 予期不安

この方の場合、どうして不眠や不安感が起きているの?

この方の特徴を詳しく分析してみましょう。

食欲があり日常生活は忙しくこなし、畑仕事もできるということは、日中に血や潤いの不足で眠くなるわけではなさそうです。

そのため、頭部において熱や乾きの状態があり、心気の乱れを起こしている可能性が考えられます。

ただし、体格はいいものの虚弱で、いつも体のことが気になり頭から離れないという状況から判断すると:

  • 外側へ向かう強い勢いで熱がガンガンに煽っているわけではない
  • 内向きにこもった気が偏って上昇している
  • 頭部において過剰な熱が下へと降りてこられない状態
  • この状態が不安感や不眠を引き起こしている

どうして漢方薬は効かなかったの?

試された漢方薬が効果を示さなかった理由を分析してみましょう。

半夏厚朴湯について:

  • 気の滞りを解消する作用がある
  • 余分な水分を取り除く働きがある
  • この方には乾燥を促進してしまった可能性

柴胡加竜骨牡蛎湯について:

  • 弱々しい気を応援してひろげる
  • 上部の熱を引き降ろす作用がある
  • やはり乾かす作用がある

背景としてこもった熱がある状況で、これらの漢方薬によってさらに乾燥を促したり、働きを応援する形で煽ってしまったため、余計に頭部の熱や乾きが過剰になったと考えられます。

そのため、全然変化がなかったり、少し強いと感じられたのかもしれませんね。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

改善のためには、以下のようなアプローチが効果的です。

基本的な治療方針:

  • 軽やかに頭部へと潤いを補う
  • 上部にこもっている熱を冷ます
  • 頭と体の上下の巡りを回復させる

日常生活でできる改善方法:

普段の生活の中で時間がある時に、おへその下の丹田(たんでん:へそ下約3センチの部位)に意識を向けた呼吸法を行ってみましょう。

この方法が不眠や不安感の改善につながる理由:

  • 丹田を意識しながら呼吸に意識を向け続ける
  • 余分な考えに巻き込まれないようにする
  • 頭の熱が降りてきやすくなる
  • つまり、頭にこもった熱を丹田への意識で降ろす効果が期待できる

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

以下は、内向きにこもった気が上昇して頭部に熱がこもる体質の改善に効果が期待できる漢方薬です。(この方に合う漢方薬ではなく、あくまで特定の体質改善の参考情報として紹介しています)

  • 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう):精神的な興奮を鎮め、不安感や不眠を和らげる効果が期待できる基本的な処方
  • 黄連解毒湯(おうれんげどくとう):頭部の熱を冷ます作用があり、のぼせや不安感の改善に用いられる
  • 竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう):心の熱を冷まし、痰湿を除去して精神状態を安定させる効果が期待できる

ただし、症状が複雑な場合には単独では効果がない場合もあります。当店では個別の漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

パニック発作や不安感による不眠症状は、東洋医学的には心気の乱れと捉えられます。

この方のケースでは、内向きにこもった気が上昇し、頭部に過剰な熱がこもることが原因と考えられました。一般的な漢方薬が効果を示さなかったのも、乾燥を促進してしまったためと推察されます。

改善のためには:

  • 頭部への潤い補給
  • こもった熱を冷ます
  • 上下の気の巡りを回復させる

これらを目的とした治療と、日常的な丹田呼吸法の実践が効果的です。

症状でお困りの際は、体質に合った適切な治療法を見つけることが大切ですね。

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ピヨ先生
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