気疲れが仕事終わりに感じやすい方の体質の特徴と自然療法

疲れやすい
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

気疲れにお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

現代社会で多くの方が悩まされている「仕事終わりの気疲れ」。体は疲れているのに頭はモヤモヤして落ち着かない、そんな状態に心当たりはありませんか?実はこれ、東洋医学的に見ると時間帯の陰陽バランスと体質が深く関わっています。

今回は37歳女性の方の症例をもとに、気疲れの原因と改善方法について東洋医学の観点から解説していきます。単なる休息だけでは解決しない心身の疲労に、自然な方法でアプローチする方法をお伝えしていきましょう。

外見的な特徴とお悩みの症状

この方の特徴は以下の通りです:

  • 37歳・女性
  • 身長:152cm
  • 体重:52kg
  • BMI:22.51
  • 顔色は黄色が強い
  • 皮膚や髪の毛は乾燥気味
  • 舌の色は白っぽい
  • 仕事終わりに気疲れを感じる
  • 寒がりの傾向がある
  • 食欲不振と胃もたれがある
  • 寝つきが悪く、夢をよく見る
  • ゲップやガスが出やすい
  • 肩こりがある
  • イライラしやすく怒りっぽい

陰と陽の時間帯とは?体の変化を理解しよう

東洋医学では、一日の時間帯にも陰陽のバランスがあると考えられています。朝の6時から夜の6時までは「陽の時間帯」、夜の6時から朝の6時までは「陰の時間帯」とされています。

陽の時間帯は活動的で外向きのエネルギーが強い時間。一方、夕方から夜にかけての陰の時間帯になると、体内でも変化が起こります。陽の力(動かす力や外側へ広がる働き)が衰え、陰の力(鎮める力や内側へ向かう働き)が強まるのです。

この自然なリズムに体が適応できないと、様々な不調が現れます。特に夕方以降の疲れは、朝から使ってきた「燃料」が不足してくるタイミングでもあるのですね。

この方の体質の特徴は?東洋医学的視点から分析

この方の症状を東洋医学的に見ていくと、いくつかの特徴が浮かび上がります。

顔色が黄色く、皮膚や髪の毛が乾燥し、舌の色も白っぽいという特徴は、体内の「潤い不足」を示しています。また食欲がなく、食べると胃がもたれるという症状からは、消化機能の低下が見られます。

つまり、お腹の働きが弱く、食べたものから体に必要な栄養素をうまく作り出せていない状態です。さらに、作られた栄養素を脳のある上部まで十分に運搬できていない様子も窺えます。

これらの状態が、寝つきの悪さや夢を多く見るといった睡眠の質の低下にも繋がっているでしょう。また、ゲップやガスが出やすい、肩こりがある、イライラしやすいといった症状からは「気の滞り」があることがわかります。

気の滞りは上部に熱をこもらせやすい状態を作り出します。そのため、仕事終わりの「燃料不足」の時間帯になると、上部にこもった熱と潤いの不足の影響で、精神的な疲れを強く感じてしまうのではないでしょうか。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

このような体質の方には、気血の巡りを良くする軽い運動がおすすめです。特に「軽く汗ばむ程度の運動」が効果的です。

寒がりの傾向からも、体内の冷えや「持ち上げる働き」(上昇する気の力)の低下が見られますので、体を動かすことでこれらを解消していきましょう。

特におすすめなのは以下の方法です:

  • 近所を軽く散歩しながら呼吸に意識を向ける
  • 考えに巻き込まれないよう、常に呼吸に戻る練習をする
  • 時間が空いた時や寝る前にも呼吸法を実践する

このように呼吸に意識を向けながら運動することで、精神的な疲労の解消効果が高まります。考えに巻き込まれそうになったら、再び呼吸に意識を戻す練習を続けると、頭の過剰な働きが穏やかに落ち着いてきやすくなりますよ。

この体質の改善に効果が期待できる漢方薬

この方のような潤い不足と気の滞りがある体質の改善には、以下のような漢方薬が効果的です:

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん): 気の巡りを良くし、イライラや不眠などの精神的な症状を和らげる効果があります。
  • 六君子湯(りっくんしとう): 消化機能を高め、胃腸の働きを改善します。食欲不振や胃もたれの解消に期待できます。
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん): 血の巡りを良くし、冷えや乾燥を改善する効果があります。

ただし、これらはあくまでこのような体質の改善に効果が期待できる漢方薬の一例であり、実際には個人の症状が複雑な場合には、単独では効果が現れにくいこともあります。当店では漢方相談も行っておりますので、より詳しいアドバイスをご希望の方はご相談ください。

まとめ:心と体のバランスを整えて気疲れを解消しよう

仕事終わりの気疲れは、時間帯の陰陽バランスと体質の関係から生じていることがわかりました。特に潤いの不足や気の滞りがあると、陰の時間帯に入る夕方以降に症状が強く現れやすくなります。

改善には、軽い運動と呼吸法を組み合わせた方法が効果的です。散歩などで体を動かしながら、呼吸に意識を向ける習慣をつけることで、気血の巡りが良くなり、精神的な疲労も軽減されていくでしょう。

また、食事の質や消化機能を高めることも大切です。体に必要な栄養素をしっかり摂取し、適切に消化・吸収できる状態をつくることで、根本的な体質改善につながります。

日々の小さな習慣の積み重ねが、心と体のバランスを整え、気疲れのない快適な毎日へと導いてくれますよ。ぜひ今日から実践してみてください。

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ピヨ先生
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