【動悸】コロナ解熱後から動悸で眠れなくなった方の体質の特徴と自然療法

動悸
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

コロナ解熱後の動悸にお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

コロナ解熱後の体調不良に悩んでいませんか?特に「動悸が激しくて眠れない」「不安感が強い」といった症状に苦しむ方は少なくありません。これらの症状は西洋医学だけではなかなか改善が難しいケースもあります。

東洋医学では、こうした症状の背景にある体質や体の不調和に着目します。今回は、コロナ解熱後から動悸と不眠に悩む40代女性の事例をもとに、東洋医学的な視点から原因と対策を解説していきます。

ご自身も似たような症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

外見的な特徴とお悩みの症状

この方の基本情報と症状をまとめてみましょう。

  • 年齢・性別: 40歳・女性
  • 身長: 156cm
  • 体重: 53kg
  • BMI: 21.78

身体的特徴:

  • 顔色は赤ら顔
  • 皮膚や髪の毛は乾燥
  • 舌の色の紅みが強い
  • 舌に歯の痕がある
  • 舌の苔が少ない
  • 舌苔の上の水分は乾燥

主なお悩み:

  • コロナ解熱後から動悸で眠れなくなった
  • 不眠による不安と体力回復が難しくなり体重減少
  • 体力回復のため心療内科受診、睡眠導入剤で様子見
  • 食生活は昔から悪く、慢性的な不眠状態
  • 寝る時間にもスマホを見てしまう習慣
  • 動悸や不安は気圧上昇時に起こりやすいと感じている

動悸になる原因は何ですか?

東洋医学では、心臓の動きには大きく分けて「心気」と「肝気」という二つの重要な要素が関わっていると考えます。心気は心臓の筋肉の収縮力を司り、血液を押し出す役割を担っています。一方、肝気は心筋を周期的にリズムを持って収縮させる働きを調整しています。

このバランスが崩れると、動悸などの症状が現れるのです。具体的には、以下のような原因が考えられます:

  • 心気の機能低下
  • 体の冷え
  • 体の潤い不足
  • 気の滞り

この方の場合、「気圧上昇時に動悸や不安が起こりやすい」と感じているとのこと。気圧が上昇するときは、一般的に天候が良く気温も上がり、体の働きも活発になります。体内の活動が盛んになるため、もともと潤いが不足している状態だと、その「騒ぎ」がより目立つようになってしまうのです。

この方の体質の特徴は?

この方の体質を詳しく見ていきましょう。

まず、慢性的な不眠があり、就寝時間も12時から1時と遅めです。東洋医学的に見ると、これは体の潤いが不足している状態を示唆しています。

さらに、外見的な特徴からも潤い不足の傾向が見て取れます:

  • 赤ら顔
  • 乾燥した皮膚と髪の毛
  • 舌の色の紅みが強い
  • 舌の苔が少なく乾燥している

これらの特徴から、体内に「こもった熱」が生じていると考えられます。

一方で、舌に歯の痕があることは、体内の「水の巡り」が順調ではないことを示しています。体の中央から下にかけては水が充満している様子も感じられ、必要な場所に潤いが届けられていない状態と言えるでしょう。

また、気の巡りも順調ではなく、ゲップやガスが出る様子から「気が上に逆流している」状態にあります。

これらの要素に加え、コロナウイルスとの闘いによる「腎陰の消耗」や、気の滞りにより生じた熱の影響が続いていることが、動悸や不眠の原因となっていると考えられます。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の体質と症状を踏まえ、おすすめの自然療法をご紹介します。

1. 睡眠習慣の改善

現在は12時から1時に就寝されているようですが、理想的には遅くとも11時には布団に入ることをおすすめします。「腎陰」という潤いの大本の不足は、十分な睡眠によってしか回復しません。過労や夜更かしが続くと、さらに消耗が進んでしまいます。

また、寝不足が続くことで水の動きも悪くなるため、早めでしっかりとした時間の睡眠を取ることが重要です。就寝前のスマホ使用も控えるようにしましょう。

2. 食事の見直し

3食摂取を心がけているとのことですが、食欲がない・多く食べられないようであれば、無理して食べる必要はありません。むしろお腹の働きに負担がかかっている状態では、消化器官を休ませることも大切です。

お腹の働きが低下すると水の巡りも悪くなり、余分な水が体内に停滞します。空腹感を感じてから、よく噛んで食べ、腹八分目を心がけると良いでしょう。

おすすめの漢方薬

以下は、潤い不足や気の滞りがある体質の改善に効果が期待できる漢方薬です。ただし、これらはあくまで一般的な情報であり、この方に最適な漢方薬とは限りません。

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん): 気の滞りを改善し、のぼせや不眠、イライラなどを和らげる効果があります。
  • 六味丸(ろくみがん): 腎陰を補い、体の潤いを増やす効果があります。特に乾燥感が強い方におすすめです。
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう): 気の巡りを改善し、精神の安定や動悸、不安感の軽減に役立ちます。

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が十分に表れないこともあります。当店では漢方相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

コロナ解熱後の動悸や不眠の背景には、東洋医学的に見ると「体の潤い不足」「気の滞り」「水の巡りの悪さ」などが関係していることがわかりました。

これらを改善するためには:

  • 早めの就寝(理想は11時まで)
  • 空腹感を感じてから食事をとる
  • 適切な漢方薬の活用

などが効果的です。体質改善には時間がかかりますが、少しずつ生活習慣を見直していくことで、自然な眠りと心身の安定を取り戻すことができるでしょう。

お一人で悩まず、東洋医学の専門家に相談することもおすすめします。あなたの体質に合った具体的なアドバイスが得られるはずです。

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ピヨ先生
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