生理前の片頭痛や動悸、不安の原因と改善方法を解説

生理の不調
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

生理前のイライラにお困りの方から
質問をいただきましたよ。

生理前になると体調が崩れてしまう…そんな経験はありませんか?多くの女性が月経前に様々な不調を感じています。めまいやイライラ、偏頭痛、不眠など、症状は人それぞれ。

これらの症状は「月経前症候群(PMS)」として知られていますが、東洋医学では体内の「気」や「水」のバランスの乱れと捉えます。今回は、生理前の不調に悩む方の体質と、それに合わせた漢方薬や自然療法についてご紹介します。

一人で悩まず、体質に合った対策を知って、より快適な日々を過ごしましょう。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 生理10日前からのめまい(以前は五苓散で改善)
  • 最近は生理前のイライラや偏頭痛が出現
  • 緊張時の不安、動悸、手の震え
  • 頭が真っ白になる症状
  • 生理前々日からの不眠
  • プレッシャーのある場面で症状悪化
  • 翌日の極度の疲労感
  • 普段は症状なく、夜もよく眠れている

生理前のめまいはなぜ起こる?

「数年前から生理10日前にめまいが始まり、五苓散で症状が改善した」という経験をお持ちの方。五苓散がどのように作用したのか、まずはそのメカニズムを理解しましょう。

五苓散は体の芯部の冷えが原因で身体全体に水が充満している方に効果的な漢方薬です。この薬は体を温めて水を巡らせ、外へ押し出す働きがあります。

生理前は体中の濃厚な気血(きけつ)が体の下部へと向かって降りてくる時期です。この時期にめまいが起こり、五苓散で解消できたということは、以下のような状態だったと考えられます:

  • 体の下方へ気血が集まることで、元々あった水の充満がさらに悪化
  • 下に留まれなくなった気が水を巻き込みながら上昇して頭部へ向かう
  • その結果、めまいが発生

つまり、この時期のあなたの体は冷えやすく水が充満していて、気も上昇しやすい状態だったのではないでしょうか。

最近の症状変化はなぜ?

最近になって生理前に現れるようになったイライラや偏頭痛は、体内バランスの変化を示しています。

生理前は気血を下へと集める時期ですが、このプロセスには気の流れがスムーズであることが重要です。気の滞りがあると様々な症状が出現します。

生理前のイライラや偏頭痛は、気の滞りによってこもった気が上昇し、頭部で熱としての症状が現れていると考えられます。以前のめまいとは異なり、今は「水」よりも「気」のバランスに問題が生じているようです。

緊張時の不眠はなぜ起こる?

普段は眠れているのに、緊張するような出来事の前に不眠になるのは、脳の働きを調整する「心気」が過剰に働きすぎている状態です。

また以下のような問題も考えられます:

  • 心の過剰な働きを抑える「潤い」の不足
  • イライラや偏頭痛から見ると、心気の熱が過剰なバランスに偏っている

心気の働きが乱れることで不安や動悸が生じます。さらに、心気の乱れは肝気(かんき)の働きも乱し、手の震えなどの症状を引き起こします。

不眠が続くと気が不足するため、緊張するイベントが終わった後では体がぐったりと疲労してしまうのです。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

このような症状に対しては、心気の穏やかさをサポートする対策が効果的です。

おすすめの漢方薬

以下の漢方薬は特定の気の乱れや熱の偏りを改善する効果が期待できます(あくまで一般的な効果であり、個人の体質や症状の複雑さによっては単独では効果が出ない場合もあります):

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん) – 気の巡りを良くし、イライラや不安感、のぼせなどを改善
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) – 精神不安や動悸、不眠などの症状に効果的
  • 香蘇散(こうそさん) – 気の滞りを改善し、情緒不安定を和らげる

症状が複雑な場合は、当店での漢方相談をご利用いただくことをおすすめします。専門家が体質を見極め、最適な漢方薬を提案いたします。

日常生活での対策

生活習慣としては、普段から呼吸に意識を向ける練習がおすすめです。具体的には:

  1. 時間が空いたときや寝る前に、意識的に呼吸に注目する
  2. 考えに巻き込まれそうになったら、再び呼吸に意識を戻す
  3. この習慣を続けることで、頭の過剰な働きが徐々に穏やかになる

この呼吸法は、マインドフルネス瞑想の基本とも言えるもので、心の動きを穏やかにする効果があります。特に緊張しやすい方や、考えすぎてしまう方におすすめです。

まとめ

生理前の不調には、その方の体質に合わせた対策が重要です。今回のケースでは:

  1. 以前は「水の充満」による症状が主で、五苓散が効果的だった
  2. 最近は「気の滞り」や「心気の熱の偏り」による症状が現れている
  3. 心気を穏やかにする漢方薬と、日常的な呼吸法が効果的

体質は時間とともに変化することがあります。定期的に自分の体の声に耳を傾け、必要に応じて対策を見直していくことが大切です。

症状でお悩みの方は、一度漢方専門家に相談してみることをおすすめします。あなたの体質に合った最適な方法で、生理前も快適に過ごせるようサポートいたします。

YouTubeでも解説しています。

YouTube player
ピヨ先生
ピヨ先生

ご自分の体質にあった

漢方薬を試してみたい方は

ピヨの漢方の漢方相談を

ご利用ください。

タイトルとURLをコピーしました