ピヨ先生、こんにちは
当帰湯と当帰四逆加呉茱萸生姜湯の
使い分けを知りたい
という質問をいただきましたよ。
今回の記事を読むと以下のことがわかります。
- 当帰湯の働き
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯の働き
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
YouTubeでも解説しています。
当帰湯の働き
当帰湯ってどんな漢方薬なんですか?
当帰湯は、お腹を温めて
腸管の働きを高めてくれる漢方薬です。
人参、乾姜、山椒、桂皮などの温める生薬が
体の中央から下部を温めてくれるので
お腹が冷えて腸管の動きが悪くなったことによる
お腹の張りや腹痛などの解消に使われます。
当帰が血を巡らせ、黄耆が気を上向きに拡げて
半夏や厚朴が、腸管に停滞している
気や水を下向きに引き降ろしてくれますので
お腹の働きを応援しながら
その働きが身体全体に広がります。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯の働き
じゃあ当帰四逆加呉茱萸生姜湯って
どんな漢方薬なんですか?
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は
体を温めて末梢部への気血の巡りを
改善する漢方薬です。
桂皮、細辛で体の芯部を温めて
気を身体の表層へと導き
呉茱萸で上部で力なくこもっている熱を
温めながら体の末端部へと導いてきますので
冷えた滞りによる
手足や関節の痛みの解消に使われます。
他にも、当帰、木通、桂皮、芍薬などが
血や水を巡らせてくれますので
頭痛や腹痛の解消にも効果が期待できます。
使い分けの一例
どう使い分けたらいいですか?
当帰湯は
お腹を温めることで
腸管の動きを盛んにさせながら
血や気を全体に巡らせていきます。
しかも温めて上部へ広げて
引き降ろしてますので
お腹の冷えが目立ち
腸管の動きが弱くて
気血の拡がりの悪い方に
使うと思います。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は
上下の巡りを桂枝湯の働きで付けながら
末端部では詰まっているところを通しつつ
力なく浮き上がっている熱を
温めながら引き降ろして広げています。
なので
冷えて広がることができないために
気が上昇したままになって
末端部や下部では冷えて痛む
などの方に使うと思います。
つまり目標としては
温中散寒剤という通り
当帰湯はお腹へ
温経散寒剤という通り
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は
末端部や上になるかと思います。
まとめ
今回は、当帰湯と当帰四逆加呉茱萸生姜湯について
解説しました。
ご自分の体質にあった
漢方薬を試してみたい方は
ピヨの漢方の漢方相談を
ご利用ください。