
こんにちは
どうなさいましたか?

不眠に悩んでいる人がいます
どうしたらいいですか?
「なかなか眠れない」「眠りが浅く夢ばかり見る」「夜中に目が覚めてしまう」――こんな不眠のお悩みを抱えていませんか?
実は、東洋医学の観点から見ると、血液の流れが悪くなる「血瘀(けつお)体質」が不眠の原因になっていることがあります。顔色がくすみ、目の下にクマができやすく、眠っても悪い夢を見て飛び起きてしまうという症状があれば、血液がドロドロになっている可能性があるのです。
この記事では、血液の流れが悪くなることで起こる不眠の仕組みと、改善するための漢方薬について詳しく解説します。
血液ドロドロで、どうして不眠になるの?
東洋医学では意識活動を司る働きを「神(しん)」と呼びます。この「神」が活動を休止するとき、心に帰ってきて「血」に納まると考えられています。
しかし、血の流れが滞っていると、「神」が休もうとしても「ベッド」にたどり着けなくなってしまいます。また、快適な睡眠環境を整えるための血も、滞りによって必要な場所に届かなくなります。
このため、眠りに入ることができない、あるいは眠りを維持することができないという状態になり、不眠症状が現れるのです。
血液ドロドロの不眠はどのような症状が出るの?
血瘀体質による不眠の方には、以下のような外見的な特徴とお悩みの症状が見られることが多いです。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 顔色がくすみがち
- 肌に色素沈着がある
- 目の下にくまができている
主な症状:
- 眠れても夢が多い
- 悪い夢ばかり見る
- 驚いて目が覚めてしまう
こうした症状が当てはまる場合は、血液の流れに問題がある可能性が考えられます。
血液ドロドロによる不眠に効く漢方は?
では、血瘀(けつお)で不眠になる方に使われることの多い漢方薬のうち、血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)、温経湯(うんけいとう)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)について見ていきましょう。
1. 血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)
血府逐瘀湯には、「活血祛瘀(かっけつきょお)」と「行気止痛(ぎょうきしつう)」の効能があります。
- 活血祛瘀:血液の巡りを改善して、ドロドロ血液を排除すること
- 行気止痛:気の巡りを促すことで、痛みを解消すること
この働きにより血府逐瘀湯は、滞ってドロドロした血液を上下に巡らせて取り除くとともに、停滞している気も上下に巡らせて滞りを解消します。気が巡ることにより血液も巡ることになりますので、ドロドロ血液の除去につながり、不眠の解消を手助けします。
ちなみに血府逐瘀湯は、胸の痛みや頭痛、イライラや動悸などの解消にも使われます。
2. 温経湯(うんけいとう)
温経湯には、「温経散寒(うんけいさんかん)」と「養血活血(ようけつかっけつ)」の効能があります。
- 温経散寒:血液の通り道を温めて、冷えを取り除くこと
- 養血活血:血を養い育てながら血の巡りを改善すること
この働きにより温経湯は、体を温めながら気を引き降ろし、お腹の働きを高めて血を補充して巡らせますので、冷えや貧血による不眠の解消に使われます。
ちなみに、温経湯は不正出血、しもやけなどの皮膚疾患、月経痛、生理不順の解消にも使われます。
3. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸には、「活血化瘀(かっけつかお)」と「緩消癥塊(かんしょうちょうかい)」の効能があります。
- 活血化瘀:血液の流れを良くして、滞っている血液ドロドロを排除すること
- 緩消癥塊:血液ドロドロによりできたしこりを、ゆっくりと小さくして取り除くこと
この働きにより桂枝茯苓丸は、血液の巡りを改善しながら、こもった熱を排除してくれますので、血液の巡りの悪化による不眠の解消に使われます。
ちなみに桂枝茯苓丸は月経痛や肩こり、打撲の解消にも使われます。
使う際の注意点
漢方薬を使用する際は、以下の点に注意しましょう:
- 症状が複雑な場合は、単独では効果が現れにくいことがあります
- 自己判断せず、漢方に詳しい専門家に相談することをおすすめします
- 体質や症状に合わせた適切な漢方薬を選ぶことが大切です
まとめ
血液ドロドロによる不眠は、東洋医学の観点から見ると「血瘀体質」が原因と考えられます。顔色のくすみや目の下のクマ、悪夢が多いなどの症状がある場合は、血液の流れが悪くなっているサインかもしれません。
血府逐瘀湯、温経湯、桂枝茯苓丸などの漢方薬は、それぞれ異なる作用メカニズムで血液の流れを改善し、質の良い眠りをサポートします。
しかし、症状が複雑な場合には、単独では効果が現れにくいこともあります。当店では漢方相談も行っておりますので、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
YouTubeでも解説しています。

ご自分の体質にあった
漢方薬を試してみたい方は
ピヨの漢方の漢方相談を
ご利用ください。
