ストレスで不眠になる人に効く漢方薬は?

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ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

不眠に悩んでいる人がいます

どうしたらいいですか?

「夜になっても全然眠れない…」「ストレスを感じると体が熱くなって寝付けない…」そんな悩みを抱えていませんか?

現代社会では多くの方がストレスによる不眠に悩まされています。特に、イライラして体がかっかと熱くなったり、寝床に入っても考えが止まらなくなったりする症状は、東洋医学でいう「気滞」が関係している可能性があります。

今回の記事では、ストレスが引き起こす不眠の原因と、気滞タイプの不眠に効果的な漢方薬について詳しくご紹介します。眠れない夜に悩む方のお力になれれば幸いです。

ストレスでなぜ不眠になるの?

ストレスやイライラが原因で眠れなくなってしまう方は、「気滞」が関係している場合があります。気滞とは、気(体内のエネルギー)の巡りが悪くなって、滞ってしまう状態のことを言います。

気が滞ると体内に熱が生じ、その熱が体の上部に過剰に押し寄せると、強い興奮状態になります。その結果、自律神経のバランスが乱れ、脳の働きが穏やかになれないため不眠に陥るのです。

これは、遠足の前日の子どものように、明日大事なイベントがあるときに体も心も興奮して熱が盛んになり、脳の興奮が鎮まらず寝付けなくなるような状態と似ています。

気滞からくる不眠の主な特徴:

  • イライラして体がほてる感覚がある
  • 考えが止まらず眠気を感じない
  • ストレスを感じた日に特に症状が強くなる
  • 頭に血が上るような感覚がある

ストレスの不眠に効く漢方薬は?

気滞で不眠になる方に効果的な漢方薬を3つご紹介します。症状や体質に合わせて選ぶことが大切ですね。

1. 大柴胡湯

大柴胡湯は、和解少陽(わかいしょうよう)、痛瀉熱結(つうしゃねつけつ)の効能があるといわれています。

  • 和解少陽:体の表面と内側の間の部位で起きている騒ぎを穏やかにする
  • 痛瀉熱結:余分な熱が体の内側で詰まっている状態を、便から取り除く

この働きにより大柴胡湯は、気を伸びやかにすることで滞った気や熱を発散させるとともに、お腹の中に溜まった湿熱を便から追い出してくれます。そのため、ストレスによって過剰に熱が頭に向かって上昇することで起きる不眠の解消に使われます。

大柴胡湯が効果的なその他の症状:

  • 耳鳴り
  • 目の痛み
  • 便秘、下痢
  • お腹の張り

2. 抑肝散加陳皮半夏

抑肝散加陳皮半夏は、調和肝脾(ちょうわかんひ)、化痰(けたん)の効能があるといわれています。

  • 調和肝脾:気の巡りを調整する肝気と、お腹の機能を調整する脾気の働きを調和させる
  • 化痰:体の中に停滞してドロドロした状態に変化した水分を排除する

この働きにより抑肝散加陳皮半夏は、身体全体の気の滞りを解消し、気を下向きに引き降ろす効果があります。このため、神経過敏や精神の緊張による不眠の解消に使われることが多いですね。

抑肝散加陳皮半夏が効果的なその他の症状:

  • 肩こり
  • 鼻づまり
  • 歯ぎしり
  • 精神的な緊張

3. 加味逍遥散

加味逍遥散は、疏肝清熱(そかんせいねつ)、健脾養血(けんぴようけつ)の効能があります。

  • 疏肝清熱:筋肉が強く緊張して生じた熱を、緊張をほぐして冷ます
  • 健脾養血:お腹の働きを向上させて血液の補充を助ける

この働きにより加味逍遥散は、気の滞りを改善して熱を冷まし、水の巡りを促す効果があります。イライラしやすい方や、些細なことが気になる方、のぼせを感じることの多い方の不眠の解消に使われることが多いでしょう。

加味逍遥散が効果的なその他の症状:

  • 月経不順
  • 憂鬱な感情やイライラ
  • 下痢などの胃腸症状
  • のぼせや火照り

使う際の注意点

漢方薬は体質や症状に合わせて選ぶことが重要です。同じ不眠でも、その原因や体質によって適した漢方薬は異なります。

**症状が複雑な場合には、単独では効果が現れない場合もありますので、専門家に相談することをおすすめします。**当店では漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

また、漢方薬は即効性があるものではなく、継続して服用することで徐々に体質を改善していきます。短期間で効果が現れない場合でもすぐに諦めず、2週間から1ヶ月程度は継続してみましょう。

どのようなタイプに向いていますか?

それぞれの漢方薬が向いているタイプをまとめてみました。ご自身の症状と照らし合わせてみてください。

大柴胡湯が向いているタイプ:

  • わき腹やみぞおちが張って苦しく、ストレスを感じると熱が上がりやすい方
  • ストレスで食欲不振になりやすい方
  • 頭痛や目の充血などの上半身の症状がある方

抑肝散加陳皮半夏が向いているタイプ:

  • 神経質で緊張しやすい方
  • ストレスで胃腸の調子が悪く、痰や水分の停滞が見られる方
  • イライラして眠れないことが多い方

加味逍遥散が向いているタイプ:

  • ストレスで胃腸が弱く、疲れやすい方
  • 顔や上半身がのぼせやすい方
  • 気分の浮き沈みが激しい方

まとめ

ストレスによる不眠は、気滞というエネルギーの滞りが原因となっていることが多いです。このような不眠に悩む方には、大柴胡湯、抑肝散加陳皮半夏、加味逍遥散などの漢方薬が効果的です。

漢方薬を選ぶ際は、自分の体質や症状に合ったものを選ぶことが大切です。迷った場合は、漢方専門家に相談して、あなたに最適な漢方薬を見つけましょう。

良質な睡眠は健康の基本です。気滞からくる不眠にお悩みの方は、ぜひ漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。

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