
こんにちは
どうなさいましたか?

春の不調にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
桜のつぼみがほころび始める春の季節。この時期は冬の間に溜まった老廃物を排出し、新陳代謝を高めたい季節でもありますね。
今回ご紹介するのは、春の食材をたっぷり使った6種類の薬膳おはぎです。よもぎや桜といった春ならではの食材に加え、小豆やきなこ、ごまなど体にうれしい効果のある素材を組み合わせました。
もち米ではなくごはんで作るのがポイントです。もち米は温める作用とエネルギーが強く、食べ過ぎるとアトピーや吹き出物が悪化する可能性があるため、普通のごはんを使用しています。
春の不調を感じやすい方、むくみや疲れが気になる方にぜひ試していただきたいレシピです。
春のおはぎの食材が持つ薬膳パワーとは?
蓬(よもぎ)
性味・帰経:
- 性味:温・辛・苦・小毒
- 帰経:肝・脾・腎
薬膳効果:
- 温経止血(うんけいしけつ):体を温めて出血を止める作用
- 散寒調経(さんかんちょうけい):冷えを追い払い月経を調整する
- 安胎(あんたい):妊娠を安定させる働き
桜の花(さくらのはな)
性味・帰経:
- 性味:平・甘・微苦(または温性)
- 帰経:肺・脾・肝・腎
薬膳効果:
- 潤肺止咳(じゅんぱいしがい):肺を潤し咳を止める働き
- 健脾和胃(けんぴわい):脾胃を整え消化機能を高める
- 疏肝理気(そかんりき):肝の気の流れを良くしストレスを和らげる
桜の花は春の季節に咲く美しい花として親しまれ、薬膳では肺や脾胃を潤し、心身のバランスを整える効果があります。桜茶や桜餅など、日本の伝統的な食文化にも取り入れられています。
小豆(あずき)
性味・帰経:
- 性味:甘・酸、平性
- 帰経:心・小腸
薬膳効果:
- 利尿除湿:水分代謝を促しむくみを解消する
- 解毒排膿:毒素を取り除き膿を排出させる効果
大豆(だいず)
性味・帰経:
- 性味:平・甘
- 帰経:脾・胃・大腸
薬膳効果:
- 健脾利尿:脾胃を健やかにし利尿を促す働き
- 益胃潤燥:胃を補い体を潤す働き
黒ごま
性味・帰経:
- 性味:甘、平
- 帰経:肝・腎・大腸
薬膳効果:
- 滋補肝腎・養血益精:肝腎を滋養し血を養う働き
- 潤燥滑腸:体を潤し腸の働きを滑らかにする
6種類の春のおはぎレシピ
よもぎペーストの作り方
材料:
- よもぎの先端(やわらかい部分):適量
- 塩:適量
作り方:
- よもぎの先端のやわらかい所を選んで水で洗います
- 沸騰したお湯に塩を入れ、よもぎを1分ゆでます
- 30分間水にさらしてアクを抜きます
- 水を切って包丁で細かく切り、すり鉢でペースト状にします(フードプロセッサーでも可)
①よもぎおはぎ(草餅風)4個分
材料:
- 温かいごはん:120g
- 塩:少々
- よもぎペースト:15g
- あんこ:適量
作り方:
- すべての材料を混ぜ、すりこぎ棒で半分くらい潰します
- 丸めてあんこをのせたら完成です
②③桜おはぎ 4個分
材料:
- ごはん:120g
- ビーツパウダー:少々
- 水:5g
- 塩抜きした桜花:2-3g
- あんこ:適量
- 桜あん:適量
作り方:
- ビーツパウダーに水を入れて溶かします
- ごはんに1と桜花を入れて混ぜ、半分くらい潰します
- 丸めてあんこをのせると道明寺風に、桜あんをのせて塩抜きした桜花をトッピングすると桜おはぎになります
あんこ・きなこ・ごまおはぎの下準備
基本のごはん準備:
- 温かいごはんに塩を入れて混ぜます
- ごはんを半分くらい潰します(食感を残すのがポイント)
④あんこおはぎ
材料:
- 潰したごはん:適量
- あんこ:適量
作り方:
- ごはんを丸めます
- あんこを広げ、丸めたごはんを置きます
- あんこでごはんを包んで完成です
⑤⑥きなこ・ごまおはぎ(各2個)
材料:
- きなこ:適量
- 黒すりごま:適量
- てんさい糖:適量
- 塩:少々
- 潰したごはん:適量
- あんこ:適量
作り方:
- きなこ、砂糖、塩を混ぜます
- ごま、砂糖、塩を混ぜます
- あんこを丸めます
- ごはんを広げ、あんこを置きます
- ごはんであんこを包みます
- きなこの場合は1にくぐらせてまぶします
- ごまの場合は2にくぐらせてまぶして完成です
どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント
よもぎおはぎは、冷え性の方や血行不良でお悩みの方におすすめです。よもぎの温める作用で体の芯から温まります。生理不順や生理痛がある方にも良いでしょう。
桜おはぎは、ストレスが多い方やイライラしがちな方に向いています。桜の香りにはリラックス効果があり、心を穏やかにしてくれます。
あんこおはぎは、むくみやすい方や肌荒れが気になる方におすすめです。小豆の利水作用で体の余分な水分を排出してくれます。
きなこおはぎは、胃腸が弱い方や消化不良の方に最適です。大豆の健脾作用で胃腸の働きを高めてくれます。
ごまおはぎは、便秘がちな方やアンチエイジングを意識される方にぴったりです。ごまの潤腸作用で腸を潤してくれます。
気をつけたい点と注意事項
食べ過ぎに注意しましょう。どの食材も体に良いものですが、適量を心がけることが大切です。
よもぎは温める作用が強いため、熱っぽい症状がある時や高血圧の方は控えめにしてください。
小豆は利尿作用があるため、腎機能に問題がある方は医師に相談してから召し上がってください。
ごまは脂質が多いため、消化器系が弱い方は少量から始めることをおすすめします。
てんさい糖の量は体調に合わせて調整してください。糖分の摂り過ぎは血糖値の急上昇を招く可能性があります。
まとめ
春の薬膳おはぎは、季節の食材を使って体調を整えるとても理にかなったスイーツです。それぞれの食材が持つ薬膳効果を活かしながら、美味しく健康的に楽しめるのが魅力ですね。
冷え性の方にはよもぎ、ストレス過多の方には桜、むくみが気になる方には小豆というように、ご自身の体質や症状に合わせて選んでみてください。
お彼岸の時期だけでなく、春を感じたい時にぜひ作ってみてくださいね。手作りの温かさと薬膳の効果で、心も体も満たされることでしょう。
このレシピの動画はこちらから(YouTube)
参考文献

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