
こんにちは
どうなさいましたか?

春の不調にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
春の訪れとともに咲く美しい桜。この季節だけの特別な香りと美しさを、一年中楽しめる方法があることをご存知でしょうか?
桜の塩漬けは、単なる保存食品ではありません。中医学の視点から見ると、桜の花には肺を潤し、脾胃を整え、肝の気の流れを良くする働きがあり、現代社会でストレスを感じやすい私たちにとって、心強い味方となってくれます。
特に春は、環境の変化や新生活のスタートで心が不安定になりがちな季節。また、花粉症や春の乾燥で喉や肺の調子が気になる方も多いでしょう。そんな時こそ、桜の優しい香りと薬膳効果で、心身のバランスを整えてみませんか?
今回は、初心者の方でも簡単に作れる桜の塩漬けのレシピと、その漢方的な効能についてお伝えします。
桜の塩漬けの食材が持つ薬膳パワーとは?
桜の花(さくらのはな)
性味・帰経:
- 性味:平・甘・微苦(または温性)
- 帰経:肺・脾・肝・腎
薬膳効果:
- 潤肺止咳(じゅんぱいしがい):肺を潤し咳を止める働き
- 健脾和胃(けんぴわい):脾胃を整え消化機能を高める
- 疏肝理気(そかんりき):肝の気の流れを良くしストレスを和らげる
桜の花は春の季節に咲く美しい花として親しまれ、薬膳では肺や脾胃を潤し、心身のバランスを整える効果があります。桜茶や桜餅など、日本の伝統的な食文化にも取り入れられています。
塩(しお)
性味・帰経:
- 性味:寒・鹹
- 帰経:胃・腎・大腸・小腸
薬膳効果:
- 清熱涼血:熱を冷まして血を涼しくする
- 解毒湧吐:毒を解いて体内の不要物を排出
レシピ紹介
材料
- 桜の花:適量(3-7分咲きくらい、八重桜がおすすめ)
- 塩:桜の30%
- 梅酢:適量(レモン汁でも代用可能)
作り方
- 桜の花の重さを量る
- 桜の花を洗って水分をしっかりとる
- 清潔な容器に桜と塩を交互に入れる
- 重石をのせる
- 一晩おくと水分が出てくる
- 水分を切って梅酢を入れる
- 重石をのせて一週間置く
- 水分を切る(この水分は桜の香りがするので、ドレッシングなどに活用)
- 2-3日陰干しする
- 分量外の塩にまぶし、容器に入れる
保存方法: 冷暗所で約1年間保存可能です
桜茶の作り方
- 桜の塩漬けを5分程お湯につけ、塩抜きする
- 桜と塩抜きしたお湯(小さじ1杯程度)をカップに入れる
- お湯を注いだら完成
アレンジ: 桜の塩漬けを刻んで、ごはんに混ぜても美味しくいただけます
どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント
この桜の塩漬けは、特に以下のような方におすすめです:
ストレスを感じやすい方 環境の変化や人間関係で心が疲れがちな方に。桜の疏肝理気(そかんりき)の働きが肝の気の流れを良くして、ストレスを和らげてくれます。
春の咳や喉の不調を感じる方 花粉症や乾燥で咳が出やすい方、喉の調子が気になる方に。桜の潤肺止咳(じゅんぱいしがい)の効果で肺を潤してくれます。
胃腸の調子が気になる方 食欲不振や消化不良を感じる方に。桜の健脾和胃(けんぴわい)の働きで脾胃を整え、消化機能を高めてくれます。
春の不調を感じる方 春になると何となく体調が優れない、イライラしやすいという方の心身のバランス調整に。
リラックス時間を大切にしたい方 忙しい日常の中で、ほっと一息つきたい時の桜茶として最適です。
気をつけたい点と注意事項
桜の塩漬けを楽しむ際に、以下の点にご注意ください:
塩分に関する注意 高血圧の方や塩分制限をされている方は、摂取量に注意が必要です。桜茶を作る際は、しっかり塩抜きをしましょう。
体質による相性 冷え性の方は、桜の性質が「平」とはいえ、過度な摂取は避けた方が良いでしょう。
アレルギーについて 桜にアレルギーがある方は使用を控えてください。
採取時の注意 桜の花を採取する際は、公園など採取が禁止されている場所は避け、適切な場所で採取しましょう。
まとめ
桜の塩漬けは、春の美しさを一年中楽しめる素晴らしい保存食品です。
漢方の視点から見ると、桜の花には肺を潤し、脾胃を整え、肝の気の流れを良くする効果があり、現代社会でストレスを感じやすい私たちの心強い味方となってくれます。特に春の咳や喉の不調を感じる方、胃腸の調子が気になる方、日々のストレスに疲れを感じている方におすすめです。
作り方も意外と簡単で、一度作れば一年間楽しめるのも魅力的ですね。桜茶として楽しんだり、ごはんに混ぜたりと、様々な使い道があります。
この春は、桜の塩漬けを手作りして、心も体も軽やかに過ごしてみませんか?きっと忙しい日常に、優しい癒しの時間を与えてくれることでしょう。
このレシピの動画はこちらから(YouTube)
参考文献

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