加味逍遥散(かみしょうようさん)で冷えのぼせとイライラを解消!中医学の視点から解説

漢方メモ
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

のぼせにお悩みの方から
質問をいただきましたよ

手足は冷えているのに、顔や頭がほてってしまう。そしてなぜかイライラする。

こんな症状にお悩みではありませんか?

これは「冷えのぼせ」と呼ばれる状態で、体の中で気の巡りが滞ってしまうことが原因で起こります。体の中心部に気が集中する一方で、手足には気が届かなくなってしまうのです。

今回ご紹介する**加味逍遥散(かみしょうようさん)**は、気の滞りを解消して、冷えのぼせやイライラ、お腹の不調まで改善してくれる漢方薬です。

中医学の視点から、その働きをわかりやすく解説していきますね。

冷えのぼせはなぜ起こるのですか?

**気が滞って体の中心部に集中してしまうと、手足には気が届かなくなります。**その結果、手足は冷えてしまうのです。

一方、中心部に集まった気は余分な熱を持ち、上へと昇っていきます。この熱が頭や顔に集中することで、のぼせが起こります。

気の働きとは?

気には大切な働きがあります。

  • 食べた物を体に必要な栄養に変える
  • 栄養を必要な場所へ運ぶ
  • 体を温める
  • 体を成長させる

つまり、気がしっかり巡っていることで、体は温まり健康を保てるのです。

気が滞るとどうなる?

気の滞りが起こると、栄養が全身にくまなく配られなくなります。配られなかった気は一か所に集まり、不必要に働きが高まって熱が生じます。

この熱は体にとって有効な熱ではありません。自然界の熱と同じように、強い勢いで上へと昇っていきます。

**頭や顔に熱が集中すると、のぼせになります。**さらに脳の働きが過剰になることで、イライラしたり、ソワソワと落ち着きがなくなったりするのです。

乾燥がさらに症状を悪化させる

気が届けられない末端部では、働きが落ち込んで手足が冷えます。

実は頭や顔も、気によって潤いが届けられなくなっています。乾燥しているところへ熱がやってくると、余計に潤いが奪われて症状が悪化してしまいます。

これが、冷えのぼせでイライラする症状が起こるメカニズムです。

お腹の不調はなぜ起こるのですか?

冷えのぼせと同時に、お腹の調子も悪くなることがありますね。これも気の滞りが原因なのです。

食べ物の運搬がうまくいかない

口から入った食べ物は、お腹の働きで消化され、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)で吸収する場所へ運ばれます。

吸収された栄養は、今度は体の上の方へと運び上げる必要があります。

しかし気が滞ると、**栄養を運ぶ働きが順調にいかなくなります。**食べ物を運ぶ働きと吸収する働きの連携も乱れてしまいます。

渋滞が起こる

運ばれるはずの栄養が入り口付近で渋滞を起こします。一定量を超えると逆流するようになり、下痢や胃もたれ、食欲不振などの症状が現れます。

また、**食べ過ぎもお腹に負担をかけます。**吸収したものを持ち上げる働きに負担がかかりすぎると、気の巡りにも影響が出るのです。

吸収した栄養を体の上へ運ぶには、お腹の働きと気の巡りが協力する必要があります。どちらにも負担がかかると、運搬できなくなって停滞し、お腹の不調として現れます。

加味逍遥散はどんな漢方薬ですか?

加味逍遥散は、10種類の生薬で構成されています。それぞれの生薬が協力して、気の滞りを解消し、体のバランスを整えてくれます。

加味逍遥散に含まれる生薬

  • 柴胡(さいこ): 滞った気を解放する
  • 薄荷(はっか): 気の滞りを解消する
  • 当帰(とうき): 血を巡らせる
  • 芍薬(しゃくやく): 筋肉の緊張を緩める
  • 白朮(びゃくじゅつ): お腹の働きを高める
  • 茯苓(ぶくりょう): 余分な水分を排除する
  • 生姜(しょうきょう): お腹を温める
  • 牡丹皮(ぼたんぴ): 血の熱を冷ます
  • 山梔子(さんしし): 頭の熱を冷ます
  • 甘草(かんぞう): 気を補う

これらの生薬が協力して、冷えのぼせやイライラ、お腹の不調を改善していきます。

どうして冷えのぼせが良くなるのですか?

加味逍遥散の働きを、順を追って見ていきましょう。

ステップ1:気の滞りを解消する

柴胡が滞っている気を解放し、表面から余分な熱を発散させます。薄荷も柴胡を応援するように働き、気の滞りと余分な熱を解消します。

ステップ2:血を巡らせて筋肉を緩める

当帰と芍薬が気血を巡らせ、血液の材料を必要な場所へ届けます。これにより筋肉の緊張が緩み、気の働きが正常な状態に戻ります。

ステップ3:お腹の働きを高める

白朮、茯苓、生姜がお腹の働きを応援します。停滞している余分な水分を動かして排除することで、お腹の働きが高まります。

これにより、気も潤いも血液も補充が進みます。

ステップ4:余分な熱を冷ます

ここまでで気の滞りは解消されましたが、頭に向かった熱はまだ残っています。

牡丹皮と山梔子が、血液の熱や頭の熱を解消します。山梔子の排尿作用によって、熱は尿から排出されます。

ステップ5:全体の働きを支える

生姜と甘草が気を補充し、すべての働きを支えます。芍薬と甘草が潤いを補充すると、筋肉の緊張もさらに緩みやすくなります。

このように、加味逍遥散は気の滞りを根本から解消していくのです。

どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント

加味逍遥散は、こんな体質の方におすすめです。

ストレスを感じやすい方

日頃からストレスを感じやすく、イライラしたり気分が落ち込んだりしやすい方に向いています。気の巡りを整えることで、心も穏やかになります。

冷えとのぼせが同時にある方

手足は冷たいのに、顔や頭がほてる。この矛盾した症状がある方にぴったりです。気を全身にくまなく配ることで、冷えとのぼせを同時に改善します。

生理前や生理中に不調が強くなる方

PMS(月経前症候群)や生理痛がひどい方にも適しています。気血の巡りを改善することで、女性特有の不調を和らげます。

お腹の調子が悪くなりやすい方

ストレスでお腹が痛くなる、下痢と便秘を繰り返す、胃もたれしやすいなど、お腹の不調がある方におすすめです。

更年期の症状でお困りの方

ほてり、発汗、イライラなど、更年期特有の症状にも効果が期待できます。

まとめ

今回は、冷えのぼせとイライラ、お腹の不調を解消する漢方薬として、加味逍遥散をご紹介しました。

手足は冷えているのに顔がほてる状態は、体の中心部や上の方に気や熱が集中している一方で、手足には気が届いていないことが原因です。

加味逍遥散は気の滞りを解消し、お腹の働きを高め、余分な水分を巡らせます。筋肉の緊張を緩めながら、生じてしまった余分な熱を冷ますことで、症状を改善してくれます。

ただし、症状が複雑な場合には、**加味逍遥散単独では効果が不十分な場合もあります。**当店では、お一人おひとりの体質や症状に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談くださいね。

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ピヨ先生
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