
こんにちは
どうなさいましたか?

喉の不調にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
朝晩の涼しさが心地よい秋ですが、空気の乾燥が気になる季節でもありますね。空気が乾燥すると、私たちの体も影響を受けやすくなります。
特に呼吸器系のトラブルが増えるのがこの時期です。乾いた咳が出たり、喉がイガイガしたり、お肌もカサカサになりがちです。
そんな秋の不調には、潤いを与える食材を使った手作りシロップがおすすめです。今回ご紹介する梨・ぶどう・いちじくの氷砂糖シロップは、どれも秋の乾燥による不調をやさしくケアしてくれる頼もしい食材ばかりです。
秋の果物氷砂糖シロップの食材が持つ薬膳パワーとは?
氷砂糖(こおりざとう)
性味・帰経:
- 性味:平(涼)・甘
- 帰経:脾・肺
薬膳効果:
- 潤肺化痰止咳:乾いた咳や痰、のどの渇きを潤して改善
- 補中益気:食欲不振や疲労感、めまいを改善し気力を補う
- 清熱瀉火:口内炎や歯茎の腫れなど体の熱症状を鎮める
氷砂糖は白砂糖よりも穏やかな甘味で、肺を潤す働きに優れています。特に空咳や喉の乾燥が気になる時に、お茶やスープに溶かして使うと効果的です。
注意点:
- 糖尿病の方は摂取量にご注意ください
- 過剰摂取は体に湿(しつ・余分な水分)を溜める原因となります
梨(なし)
性味・帰経:
- 性味:涼・甘・微酸
- 帰経:肺・胃
薬膳効果:
- 清熱化痰:体の余分な熱を冷まし痰を除く
- 生津潤燥:体液を補い乾燥を潤す
- 潤肺止咳:肺を潤し咳や喉の痛みを和らげる
葡萄(ブドウ)
性味・帰経:
- 性味:平・甘・酸
- 帰経:脾・肺・腎
薬膳効果:
- 養血補気安胎(ようけつほきあんたい):血を養い気を補い胎児を安定させる
- 強壮筋骨(きょうそうきんこつ):筋肉と骨を強化し体力を増強する
- 利尿消腫(りにょうしょうしゅ):尿の排出を促しむくみを改善する
- 解表透疹(げひょうとうしん):風邪による皮疹の症状を改善する
無花果(いちじく)
性味・帰経:
- 性味:平・甘
- 帰経:小腸・膀胱・大腸
薬膳効果:
- 潤腸通便(じゅんちょうつうべん):腸を潤し便通を改善する便秘解消効果
- 健脾益胃(けんぴえきい):脾胃を健やかにし消化機能を高める
- 潤肺止咳(じゅんぱいしがい):肺を潤し咳や痰を鎮める効果
- 消腫解毒(しょうしゅげどく):炎症を抑え毒素を排出する作用
作ってみましょう!秋の果物氷砂糖シロップのレシピ
材料:
- 梨:氷砂糖 = 1:1
- ぶどう:氷砂糖 = 1:1
- いちじく:氷砂糖 = 1:1
作り方:
- 果物を洗って、水分をしっかりふき取ります(カビ防止のため重要です) ぶどうは房から外して一粒ずつ洗います
- 果物を適当な大きさに切ります 梨は皮をむいてください (細かく切ると氷砂糖の溶け方が早くなります)
- 清潔な容器に果物、氷砂糖を交互に入れます 最後は氷砂糖になるようにしましょう
- 浮いている部分がカビやすいので、1日1回ビンをゆするか、かき混ぜます
- 約1週間、氷砂糖が溶けたら完成です 漬けた果物は取り除きます 暑い日は発酵しやすいので、冷蔵庫で保存しましょう
アレンジレシピ:取り出した実をジャムに 取り出した実をそのまま食べてもおいしいですが、ぶどうは皮が固いのでジャムにするのがおすすめです。
- 取り出した実、シロップ(適量)を入れて、ミキサーなどでなめらかになるまで撹拌します
- 鍋に入れて煮詰めます パンやヨーグルトなどにどうぞ
どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント
このシロップは特に以下のような症状でお悩みの方におすすめです:
乾燥タイプの方 空咳が続く、のどがイガイガする、お肌が乾燥しやすい方に最適です。梨と氷砂糖の潤す力が、体の内側から乾燥をケアしてくれます。
疲れやすいタイプの方
ぶどうの気血を補う働きが、疲労回復をサポート。季節の変わり目で体力が落ちやすい時期にぴったりです。
胃腸が弱いタイプの方 いちじくの胃腸を整える作用で、消化機能をやさしくサポート。食欲不振や便秘でお悩みの方にもおすすめです。
むくみやすいタイプの方 ぶどうの利尿作用で、余分な水分の排出を促進。朝の顔のむくみや夕方の足のむくみが気になる方に。
気をつけたい点と注意事項
体にやさしい食材ですが、以下の点にご注意ください:
糖分の摂り過ぎに注意 氷砂糖を使用しているため、糖分が多めです。糖尿病の方や血糖値が気になる方は、摂取量を控えめにしましょう。
体が冷えやすい方は適量で
梨は体を冷やす性質があります。冷え性の方や胃腸が冷えやすい方は、一度にたくさん摂らず、少量ずつお試しください。
保存に注意 手作りのため保存料を使用していません。冷蔵庫で保存し、早めにお召し上がりください。カビが生えやすいので、清潔な容器と道具を使用することが大切です。
アレルギーのある方 果物アレルギーをお持ちの方は、症状が出ないか少量から試してみてください。
まとめ
秋の乾燥による不調は、自然の恵みである果物の力でやさしくケアできます。
梨の潤す力、ぶどうの体力回復効果、いちじくの胃腸ケア、そして氷砂糖の咳止め効果。これらが組み合わさった手作りシロップは、秋の体調管理の強い味方になってくれるでしょう。
特に乾燥による咳や喉の不調でお悩みの方、季節の変わり目で疲れやすい方におすすめです。毎日少しずつ続けることで、体の内側から潤いを保ち、健やかな秋を過ごせますよ。
ぜひ旬の果物を使って、あなたも手作りシロップにチャレンジしてみてくださいね。
このレシピの動画はこちらから(YouTube)
参考文献

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