呼気が気になる方へ:口臭の原因と体質改善のポイント

口臭
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

口臭にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

口臭や呼気の匂いは、健康状態のサインでもあり、多くの方が一度は悩まれる問題です。特に周囲の人に気づかれないかという不安から、日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。

実は口臭の多くは単なる口腔内の問題だけでなく、体全体のバランスや内臓機能と深く関わっています。今回は、実際に呼気の匂いに悩まれている方の体験談をもとに、漢方医学の視点から口臭の原因と対策について詳しく解説していきます。

どんな方の体験談なのか?

今回ご紹介するのは、呼気の匂いにお悩みの38歳女性の方の体験談です。この方の体験から、多くの方の参考になるヒントが見つかるかもしれません。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 38歳・女性
  • 身長:167cm
  • 体重:68kg
  • BMI:24.38

主な症状:

  • 呼気の匂いが気になる(はじめは口臭だけだったが、今は呼気まで匂うようになった)
  • 体臭も気になっている
  • 口臭外来を含め様々な治療を受けたが、あまり改善しなかった
  • 食事やサプリ、断食などを長期間試している

口臭はなぜ起こるのか?

口臭の主な原因は、お腹の働きの低下によって起こることが多いのです。特によく見られるのが、「胃熱(いねつ)」と呼ばれる状態です。

胃熱は主に以下のような原因で発生します:

  1. 食生活の乱れによる胃熱
    • 甘いもの、脂っこいもの、辛いもの、アルコールの摂りすぎ
    • これらによってお腹の働きが低下し、余分な熱が生じる
  2. お腹の冷えによる働きの低下
    • サラダや刺身などの生もの、冷たい飲食物の摂りすぎ
    • お腹が冷えて吸収・運搬の機能が低下

どちらの場合も、お腹に負担がかかり、消化されたものが適切に処理されず腐敗ガスが発生し、それが熱によって上方へ運ばれることで口臭になるのです。

この方の体質はどのようなもの?

この方の状態を詳しく分析してみましょう。

熱と冷えのバランス

  • 舌先が赤い、イライラしやすい、尿の色が濃いなど熱の症状がある
  • 一方で顔色や舌の色は白く、手足が冷えるなど冷えの症状もある
  • 全身というよりも、熱が体の上部に偏っている状態

水分の状態

  • 舌の形が大きく、舌苔が中央から奥に厚い
  • 全身、特に下半身に浮腫みがある
  • 動くと汗が多く出る
  • 口の中がネバつく
  • 体の中央から下部にかけて水分の停滞がある

気の巡りの状態

  • 月経前に胸が張る
  • 腹部の不快感や鈍痛がある
  • 食べると張りやすい
  • 気の滞りがある様子

ポイントとなるのは、この方の場合、お腹の機能自体は問題なく、栄養の吸収はできているものの、それを運搬する働きが滞っていることです。そのため:

  1. 飲食物がお腹の中で渋滞状態になる
  2. 気の滞りと食物の渋滞がこもった熱を生じさせる
  3. 熱が上昇することで口臭の原因となる

また、体内の水分が適切に巡らず、上方へ向かう力が強くなっています。これが舌苔の様子や汗の出方に影響し、水と熱のバランスが乱れている状態です。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の状態から考えると、以下の点に注意するとよいでしょう:

  1. 食事について
    • 現在の野菜中心の食生活を続ける
    • 空腹感を大切にし、無理して食べない
    • よく噛んで腹八分目を心がける
    • オートファジーは調子が良ければ続ける
  2. 水分摂取
    • 喉の渇きを感じてから飲む習慣を続ける
    • 不必要な水分摂取を控える
  3. ストレスケア(特に重要です)
    • リラックスする時間を意識的に作る
    • 考えすぎる傾向がある場合は、考えを書き出して整理する
    • 体のどこかに力みがないかチェックする習慣をつける (顎、喉、お腹など前側に力が入ると、猫背になり胃熱が生じやすい)
  4. 睡眠習慣の改善
    • 早めに就寝し、十分な睡眠をとる
    • 夜更かしは気の滞りを強め、熱を生じやすくする

これらを続けることで、気の滞りが改善され、胃熱が生じにくくなり、口臭や呼気の匂いの改善が期待できます。

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

この体質のような「気の滞り」と「水分の停滞」に効果が期待できる漢方薬をご紹介します。ただし、これらは一般的な情報であり、個人の症状に合わせた処方ではありません。

  • 香蘇散(こうそさん):気の滞りを改善し、胃腸の働きを整える効果があります。ストレスによる胃腸症状に有効です。
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):気の巡りを良くし、喉のつかえ感や不安感を和らげる働きがあります。
  • 茵蔯五苓散(いんちんごれいさん):体内の水分バランスを整え、こもった熱を冷ましながら、水毒(みずどく)と呼ばれる水分の停滞を改善します。

症状が複雑な場合には、単一の漢方薬では効果が現れにくいこともあります。ピヨの漢方では、あなたの体質に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

口臭や呼気の匂いの問題は、表面的な対処だけでなく、体質改善が重要です。この方のケースでは:

  1. 胃熱と気の滞りが主な原因
  2. 体内の水分バランスの乱れも影響
  3. 食生活は問題なく、ストレスと睡眠習慣の改善が鍵

空腹感や喉の渇きを大切にしながら、リラックスして体の力みをとる習慣をつけることで、体内環境が整い、匂いの問題も改善していくでしょう。

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