顔色が赤茶色になって不眠になりやすい方の体質の特徴と自然療法

不眠
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

顔色赤茶色にお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

現代社会では、忙しい生活やストレスによって知らず知らずのうちに心と体のバランスが崩れがちです。特に心気の乱れは、顔色や肌の状態、さらには睡眠の質にまで影響を及ぼします。

東洋医学では、顔色や舌の状態から体内の熱や潤いの状態を読み取り、その人に合った改善方法を提案します。今回は、顔色が赤茶色で潤い不足に悩む方の体質を紐解きながら、自然な方法で心身のバランスを取り戻す方法をご紹介します。

まずは具体的な症例を見ていきましょう。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 年齢:44歳
  • 性別:女性
  • 身長:152cm
  • 体重:45kg
  • BMI:19.48

主な症状:

  • 舌の形が薄い
  • 舌に溝や割れ目がある
  • 顔色が赤茶色
  • 不眠になりやすい
  • 寝つきが悪い
  • 夢を見ることが多い
  • 不安感が強い
  • イライラしやすい
  • 怒りっぽい

顔色から分かる体内の状態とは?

顔色が赤茶色を示す場合、東洋医学ではどのように解釈するのでしょうか?

東洋医学では色によって体内の熱の状態や潤いの状態を判断します。赤色は基本的に熱の勢いが強い状態を表しますが、そこに茶色が混じると、潤いの不足があり熱がこもっている状態を示唆します。

健康な状態では、血液の巡りが良く、赤血球が酸素を細胞へ届けた後もスムーズに肺へ戻ります。このとき、酸素と結びついた赤血球の色である鮮やかな赤色が目立ちます。

しかし、血液の巡りが悪いと赤血球が停滞し、周囲の細胞に酸素を奪われ続けることで、酸素と結びついていないヘモグロビンの色が目立つようになり、赤黒い色調になります。

さらに、潤いの不足がある場合は血清量(血液中の液体成分)が減少し、酸素濃度の上昇があっても鮮やかな赤色にはならず、くすんだ赤茶色になってしまうのです。

この方の体質の特徴は?

この方の場合、舌の形が薄く、溝や割れ目があることから潤いの不足が感じられます。また、尿の回数が1日10回で普通量、大便が1日1回で軟らかすぎることから、摂取した飲食物があまり体内で有効利用されずに排出されている可能性があります。

しかし、BMIはやや痩せ気味とはいえ正常範囲内で、皮膚や髪の毛も正常とのことから、全体的な栄養不足というわけではなさそうです。

では、なぜこのような症状が現れるのでしょうか?

東洋医学では、顔は脳の働きを調整する「心気」と関連が深いと考えます。不眠、寝つきの悪さ、多夢、強い不安感などの症状から、熱や潤いの不足によって心気の働きが過剰になっていると考えられます。

心の領域において潤いが不足すると、血液が濃厚になってドロドロとした状態になり、流れが悪くなります。その結果、顔色が赤茶色になっているのかもしれません。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

心気の働きが過剰になると、気や熱が下へと降りられなくなり、排尿や排便の正常な働きを乱すことがあります。また、イライラや怒りっぽさなどから気の巡りの乱れも感じられますので、以下の方法をお試しください。

意識的な呼吸を取り入れた散歩

適度な運動として、広場などでの散歩がおすすめです。散歩の際には次のポイントを意識してみましょう:

  • 呼吸に意識を向ける
  • 頭の中で考えが湧き上がってきたら、すぐに呼吸に意識を戻す
  • ゆっくりとしたペースで歩く

このように意識を呼吸に向けることで、心気の働きが穏やかになっていきます。

丹田呼吸法で気を下げる

睡眠の問題に対しては、丹田呼吸法が効果的です:

  • 布団に入ってから眠るまでの間や、夜中に目が覚めてしまった時に実践する
  • おへその下の丹田(たんでん)に手を当てる
  • そこに意識を集中しながら呼吸を続ける

これにより、上部にこもった気が下へと降りてきます。この時も、考えに巻き込まれそうになったと気づいたら、すぐに丹田と呼吸に意識を向け直すことで、考えの空回りが収まりやすくなります。

この体質の改善が期待できる漢方薬

以下は、心気の乱れと潤い不足の改善に効果が期待できる漢方薬です。ただし、これらは特定の体質改善のための一般的な情報であり、この方に必ずしも適しているとは限りません。

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや不安感が強く、のぼせや肩こりを伴う方向け。気の巡りを整え、精神を安定させる効果があります。
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):精神不安や不眠、動悸などの症状に用いられる漢方薬。心気の鎮静に効果があります。
  • 温経湯(うんけいとう):冷えや血行不良に伴う不調に用いられ、体を温めながら気血の巡りを促進します。

症状が複雑な場合には、単一の漢方薬では効果が出にくいこともあります。当店では個々の症状に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

今回ご紹介した方は、心気の乱れによる顔色の赤茶色化と潤い不足が特徴的でした。このような体質の方には、意識的な呼吸法や丹田への集中が効果的です。

日常生活に少しずつ取り入れることで、心気のバランスが整い、顔色や潤いの改善、さらには不眠やイライラなどの症状緩和にもつながるでしょう。

体質改善は一朝一夕にはいきませんが、小さな習慣の積み重ねが大きな変化を生み出します。ぜひ今日から実践してみてください。

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ピヨ先生
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