
こんにちは
どうなさいましたか?

開気丸について知りたいと
質問をいただきましたよ。
お腹の調子が悪い時、東洋医学では「気の滞り」が原因かもしれません。今回は気の滞りを改善し、お腹の張りや痛み、吐き気などを和らげる漢方薬「開気丸」について詳しく解説します。漢方薬の選択に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
開気丸とはどんな漢方薬ですか?
開気丸は気の滞りを改善して痛みを緩和してくれる漢方薬です。特に、お腹の周りの気の巡りを改善し、停滞している水や血も巡らせる効果があります。
この漢方薬の主な効果は以下の通りです:
- お腹の張りの緩和
- 吐き気やムカつきの解消
- わき腹の痛みの緩和
気の巡りが良くなることで痛みの解消も助けてくれるため、特にわき腹の痛みの症状に用いられることが多いんですよ。
気が滞るとなぜお腹の具合が悪くなるのですか?
東洋医学では、食べ物を受け入れ、分解し、下向きに運んでいく働きを「胃気(いき)」と呼びます。この胃気と協力して腸管の蠕動運動(ぜんどううんどう:腸の波のような動き)を調整しているのが「肝気(かんき)」です。
さらに、必要な材料を吸収して栄養に変え、上向きに運び上げる働きは「脾気(ひき)」と言います。この脾気から受け渡された栄養を身体全体に配っていく働きも肝気によって行われています。
これら3つの働きが協調し合うことで、食べたものは:
- 一部は下向きに(排泄へ)
- 一部は上向きに(栄養として体内へ) 運ばれていきます。
しかし、肝気が上手く巡らなくなると、パワーが偏ってギクシャクした動きになってしまいます。本来は胃気の調整に従って飲食物を下向きに運ぶはずの腸管の動きが上向きに逆流し、その結果:
- ゲップが出やすくなる
- 吐き気を感じる
- 症状が進むと嘔吐することもある
このような本来の流れとは逆の動きが起こるため、お腹の張りや痛みを感じるようになるのです。
開気丸がどのようにお腹の調子を良くするのですか?
開気丸には次のような作用を持つ生薬が配合されています:
- 気を巡らせて下向きに引き降ろす生薬
- 肝気の過剰な働きを鎮め、正常な機能を取り戻す生薬
- 血液の巡りを促し、筋肉の痙攣を鎮めて痛みの解消を助ける生薬
- 停滞している余分な水分を巡らせる生薬
これらの生薬が協力して働くことで、お腹の張りや痛みの解消を助けてくれます。また、停滞している気を巡らせ、余分な水も解消されるので、吐き気の症状も改善されやすくなりますよ。
使う際の注意点
開気丸は全体的に乾かす作用が強まる特性があります。そのため、乾きの症状がある方は注意が必要です。
例えば以下のような方は単独で長期間使用しない方が良いでしょう:
- 舌が真っ赤で苔がない方
- 元々体が乾燥しやすい体質の方
症状が複雑な場合には、開気丸単独では効果が十分でない場合もあります。その場合は、漢方専門店での相談をおすすめします。
まとめ
開気丸は気の滞りを改善し、お腹の張りや痛み、吐き気などの症状を緩和する漢方薬です。東洋医学の考え方では、肝気・胃気・脾気の三つの気が協調して働くことで、健康な消化機能が維持されます。
気が滞ると様々な腹部の不調が生じますが、開気丸に含まれる生薬がそれらの症状を改善するのを助けてくれます。ただし、乾燥傾向のある方は使用に注意が必要です。
ご自身の体質や症状に合った漢方薬を選ぶことが大切ですので、迷った場合は専門家に相談してみてください。
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