下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群、ストレスが原因?漢方での改善法

お腹の不調
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

過敏性腸症候群にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

突然の腹痛でトイレに駆け込む日々。かと思えば、今度はお腹が張って何日も便が出ない。

このように下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群は、日常生活に大きな影響を与える辛い症状です。病院で検査をしても異常が見つからず、どうしたらいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

実は、この症状の背景には**ストレスによる「気の滞り」**が関係していることがあります。今回は、過敏性腸症候群と漢方医学の考え方、そして改善方法についてご紹介します。

どんな症状が出ているのですか?

過敏性腸症候群では、主に下痢と便秘が交互に現れるのが特徴的です。

下痢が数日間続いたかと思うと、今度は便秘になってしまいます。便秘がしばらく続いた後、また下痢に戻るという繰り返しです。

このサイクルに悩まされている方は少なくありません。常にお腹に不快感があり、いつ症状が出るか分からない不安も伴います。

下痢のときはどんな様子ですか?

下痢の症状は突然やってきます。

急にお腹が痛くなり、トイレに駆け込むことが多くなります。外出先でこのような状況になると、とても困りますね。

予測できないタイミングで症状が現れるため、日常生活に支障をきたすこともあります。

便秘のときはどうですか?

便秘になると、お腹が張って苦しい状態が続きます。

排便したくてもなかなか出ず、やっと出てもコロコロとした便だけです。排便後も残便感が残ってスッキリしないのが特徴的です。

この不快感が続くと、精神的にも負担がかかってしまいますね。

ストレスは感じやすいですか?

過敏性腸症候群の方の多くは、ストレスを感じやすい傾向があります。

イライラしやすく、ストレスが強いときに便通の調子も悪くなることが多いです。ストレスと腸の調子が連動しているんですね。

実は、この関係には漢方医学的な理由があります。

過敏性腸症候群はなぜ起こるのですか?

過敏性腸症候群は、器質的な異常がないのが特徴です。

つまり、検査をしても腸に明らかな病変は見つかりません。しかし、排便前後の腹痛や不快感を伴うことが多いのです。

漢方医学では、腸管の知覚異常も含めて**「心気の乱れ」**が背景にあると考えます。便秘になるとお腹が張って苦しいのは、ストレスの影響を受けて気が滞り、それが大腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:腸が内容物を運ぶ動き)を乱しているからです。

気の滞りと腸の動きの関係を教えてください

ストレスで気の流れが滞ると、腸の動きが乱れてしまいます。

腸が痙攣したように止まれば便秘になります。逆に動きすぎると下痢になるのです。

この「気滞(きたい)」という状態が、下痢と便秘を繰り返す原因となっています。気の流れを整えることが、症状改善の鍵となりますね。

ではこの方に、おススメの漢方薬を教えて下さい

この症状には**逍遥散(しょうようさん)**という漢方薬が適しています。

逍遥散は気の滞りを解放しつつ、痙攣している筋肉を緩める手助けをしてくれます。ストレス性の便通異常に広く用いられる処方です。

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

ここでは、気滞による腸の機能異常の改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介します。

ただし、これらはあくまで気滞体質の改善に用いられる代表的な処方であり、この方に合う漢方薬として推奨しているわけではありません。

  • 逍遥散(しょうようさん):ストレスによる気滞を解消し、肝気を疏泄(そせつ)させて腸の動きを整えます。イライラや腹部膨満感を伴う便通異常に適しています。
  • 四逆散(しぎゃくさん):気の巡りを改善し、肝気鬱結(かんきうっけつ)を解消します。ストレス性の腹痛や便秘・下痢に用いられます。
  • 柴胡疏肝散(さいこそかんさん):肝気の鬱滞を解消し、気血の流れを改善します。ストレスによる腹部の張りや痛みに効果的です。

過敏性腸症候群のように症状が複雑な場合、単独の漢方薬では十分な効果が得られないこともあります。当店ピヨの漢方では、お一人お一人の体質や症状に合わせた漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

薬以外に気をつけることはありますか?

日常生活での工夫も大切です。

適度な運動をすることで、ストレスを解消できると良いですね。運動は気の巡りを促進してくれます。

また、睡眠も非常に重要です。睡眠不足は気の巡りを乱すので、早めにしっかりとした睡眠を取ってください。

眠る前に仰向けになり、お腹の硬く緊張しているところに手を置きます。そして、緊張を緩めるように呼吸を続けるのも良い方法ですよ。

まとめ

過敏性腸症候群で下痢と便秘を繰り返す症状は、とても辛いものです。

この症状の背景には、ストレスによる気の滞りが関係していることが多くあります。気が滞ると腸の蠕動運動が乱れ、便秘や下痢を引き起こすのです。

漢方医学では、逍遥散などの処方で気の流れを整えることができます。また、適度な運動や十分な睡眠、リラックス法なども症状改善に役立ちます。

過敏性腸症候群は体質的な要因も大きいため、一人一人に合わせた対処法が必要です。お悩みの方は、ぜひ専門家にご相談くださいね。

YouTubeでも解説しています。

YouTube player
ピヨ先生
ピヨ先生

ご自分の体質にあった

漢方薬を試してみたい方は

ピヨの漢方の漢方相談を

ご利用ください。

タイトルとURLをコピーしました