眠れない夜に悩んでいませんか?加味帰脾湯で不眠を改善する方法

不眠
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

不眠にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

「ベッドに入っても、頭の中がグルグルして眠れない…」

そんな夜が続くと、本当につらいですよね。

不眠でお悩みの方の中には、**「漢方薬で本当に眠れるようになるの?」**と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

実は、不眠の原因は体質によってさまざまです。

そのため、ご自身の体質に合った漢方薬を選ぶことがとても大切になります。

今回は、考えすぎや疲労による不眠に効果のある**「加味帰脾湯(かみきひとう)」**についてご紹介します。

なぜ不眠になるのですか?

不眠の原因は、脳が穏やかになれないからです。

睡眠に入るためには、身体の潤いによって興奮した脳がゆったりと落ち着ける状態になることが必要です。

たとえば、遠足の前の日の子供のように、明日大事なイベントがあると体も心も興奮してしまいますよね。

このように熱が盛んになっていると、脳の興奮が鎮まらず寝付けなくなります。

お腹の働きが弱ってしまうことも、不眠の原因になります。

お腹の働きが弱ると、脳を穏やかにする「潤い」を作り出せなくなるのです。

さらに、血液を運ぶ働きも低下してしまうため、脳のある身体の上の方まで潤いを届けられなくなってしまいます。

その他にも、余分な水分やドロドロしたものがお腹に停滞することで、脳への潤いの流れが邪魔されることもあります。

ストレスで気の巡りが悪くなったところに、やけ食いをしてしまうと、この状態が起こりやすくなります。

加味帰脾湯はどんな漢方薬ですか?

加味帰脾湯は、お腹の働きを高めて、脳を穏やかにする潤いを頭へと届ける働きがある漢方薬です。

14種類の生薬で構成されています。

【加味帰脾湯に含まれる生薬】

  • 人参(にんじん): 気を強力に補う
  • 白朮(びゃくじゅつ): お腹の働きを高める
  • 茯苓(ぶくりょう): 余分な水分を排出する
  • 甘草(かんぞう): お腹を整え潤いを補う
  • 生姜(しょうきょう): お腹を温める
  • 大棗(たいそう): 気血の材料を補う
  • 酸棗仁(さんそうにん): 脳を穏やかにする
  • 竜眼肉(りゅうがんにく): 心血を補う
  • 遠志(おんじ): 脳の働きを回復させる
  • 当帰(とうき): 血液を補い巡らせる
  • 黄耆(おうぎ): 気を持ち上げる
  • 木香(もっこう): 消化を促進する
  • 柴胡(さいこ): 気の滞りを解放する
  • 山梔子(さんしし): 熱を冷まして降ろす

どうして加味帰脾湯で不眠が良くなるのですか?

考えすぎや過度の疲労によって、お腹の働きも脳の穏やかさも保てなくなると、さまざまな症状が現れます。

  • だるさ
  • お腹の張り
  • 食欲不振
  • 不安感を感じる
  • 驚きやすい
  • 不眠

さらにストレスによって気が滞り、体の上の方で熱を持ってしまうと、心の穏やかさにもお腹の働きにも影響が出てきます。

加味帰脾湯は、このような状態を以下のように改善していきます。

まず、人参・白朮・茯苓・甘草・生姜・大棗でお腹の働きを高めます。

次に、当帰・竜眼肉・酸棗仁によって血液を作り出す材料を補充します。

そして、当帰・木香・黄耆・柴胡で、作り出した血液を脳のある身体の上へと持ち上げます。

酸棗仁・竜眼肉で脳の働きを穏やかにし、遠志で脳の働きを正常に回復させます。

最後に、山梔子で脳の熱を引き降ろし、柴胡で気の滞りを解放することで、不眠を解消していくのです。

どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント

加味帰脾湯は、以下のような方に向いています。

考えすぎてしまう方 東洋医学では「思えば脾を病む」といって、考えすぎがお腹の働きを低下させると考えています。頭であれこれ考えてしまう方は、知らず知らずのうちにお腹の働きも弱っているかもしれません。

疲労がたまっている方 お腹の働きが低下すると、脳を穏やかにする材料が不足し、それを運ぶ働きも低下してしまいます。疲れがたまって食欲も落ちているような方におすすめです。

不安感やイライラを感じる方 ストレスの影響で気が滞り、体の上の方に熱がこもってしまうと、のぼせを感じたりイライラしやすくなります。このような症状とともに眠れない方に効果が期待できます。

だるさや食欲不振がある方 お腹の働きが弱っていることが根本にある場合、だるさや食欲不振を伴うことが多いです。このような全身症状とともに不眠がある方に適しています。

まとめ

今回は、不眠を解消する漢方薬として加味帰脾湯をご紹介しました。

加味帰脾湯は、考えすぎや疲労によってお腹の働きが低下し、だるさや不安感があり、イライラしてのぼせを感じるような不眠の方に効果があります。

考えすぎることで脳だけでなくお腹の働きまで低下してしまうと、脳を穏やかにする材料の不足や運ぶ働きの低下が重なり、ますます眠れなくなってしまいます。

加味帰脾湯を服用しながら、お腹のマッサージや軽めの運動を取り入れることで、お腹の働きや脳の穏やかさ、身体全体の気血の巡りを回復させて、不眠体質の改善を目指してみてください。

なお、症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が出にくいこともあります。当店では漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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ピヨ先生
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