
こんにちは
どうなさいましたか?

喉の渇きにお困りの方から
質問をいただきましたよ。
皆さん、朝起きた時に喉がカラカラに乾いていて、水を飲まずにはいられない経験はありませんか?これはただの喉の渇きではなく、「ドライマウス」という症状かもしれません。特に夜間、喉の渇きで何度も目が覚めてしまうようであれば、体の水分循環に何らかの問題が生じている可能性があります。
今回は、朝のドライマウスに悩む方からのご相談をもとに、東洋医学的な観点から見た原因と改善方法についてお話ししていきましょう。体の中の「水の巡り」を良くすることで、快適な朝を迎えるためのヒントをご紹介します。
外見的な特徴とお悩みの症状
- ここ数か月、朝起きるとドライマウスの症状が進行
- うがい薬を使用しても効果がない
- 喉の渇きで数時間ごとに目が覚めてしまう
- 体の水回りが悪く、尿が体内に溜まっている様子
喉の渇きはなぜ起こるのでしょうか?
喉の渇きを癒すのは、実は体の中を巡る「潤い」なのです。健康な状態では、私たちが摂取した水分は消化器官(お腹の働き)によって体内に吸収され、以下のような過程を経て体全体に行き渡ります:
- 体内に吸収された水分は、体の芯部の熱によって温められて軽くなります
- この水分は「気」の巡りを調整する働きによって全身を巡ります
- 必要な部位に潤いが補充されることで、乾きが癒されるのです
つまり、この仕組みのどこかに乱れが生じると、潤いがきちんと巡らなくなり、異常な喉の乾きを感じるようになります。ご相談者様の「体の水回りが悪く、尿が体内に溜まっている」という状態は、まさに水の巡りを悪くさせる原因が存在することを示しています。
もちろん、単純に体内に水分が過剰に溜まっている場合も、水の巡りは悪くなることがあります。東洋医学では、こうした水分代謝の不調を「水毒(すいどく)」と呼ぶこともあるのです。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
漢方薬による対策
水分循環の改善に効果が期待できる漢方薬としては、以下のようなものがあります:
- 五苓散(ごれいさん) – 余分な水分を排出し、水分代謝を整える働きがある漢方薬です。むくみや頭痛を伴うタイプの水循環障害に効果的です。
- 苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう) – 胃腸の働きを応援しながら水分代謝を整える漢方薬です。冷えやだるさを伴う場合に用いられます。
- 真武湯(しんぶとう) – 体の芯から温め、水分代謝を促進する漢方薬です。冷えが強く、疲れやすい方に適しています。
※これらはあくまで水分循環の改善に効果が期待できる一般的な漢方薬の紹介です。症状が複雑な場合には、単独では効果がない場合もあります。当店では個人の体質に合わせた漢方相談も行っていますので、お気軽にご相談ください。
生活習慣の改善
漢方薬とともに、以下のような生活習慣の改善も大切です:
- 適度に体を動かし、水の巡りを改善しましょう
- 朝のストレッチや軽い運動が効果的です
- 喉が渇いても、一度にたくさん水分を摂らないよう注意しましょう
- 少量ずつこまめに水分補給する習慣をつけると良いでしょう
- 夕食後の過剰な水分摂取は控えめにしましょう
まとめ
朝のドライマウスには、体内の水分循環の乱れが大きく関わっています。東洋医学の視点では、単に水分を摂るだけでなく、体内の「水の巡り」を良くすることが重要です。
適切な漢方薬の服用と、体を適度に動かす習慣、そして水分摂取の仕方を工夫することで、症状の改善が期待できます。一度に大量の水を飲むのではなく、少量ずつ適切なタイミングで水分補給を行いましょう。
体質改善には時間がかかることもありますが、継続的な取り組みが大切です。症状が長引く場合は、ぜひ専門家への相談もご検討ください。
YouTubeでも解説しています。

ご自分の体質にあった
漢方薬を試してみたい方は
ピヨの漢方の漢方相談を
ご利用ください。
