体の怠さ・疲れやすさに悩む34歳女性の体験談|東洋医学の視点から見る原因と改善法

疲れやすい
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

疲れやすさにお悩みの方から
質問をいただきましたよ

現代社会で多くの方が抱える「体の怠さ」や「疲れやすさ」。特に女性の場合、ホルモンバランスの変化や生理周期の影響で、より複雑な症状に悩まされることがありますね。

今回は、そんなお悩みを抱える34歳女性の方から貴重な体験談をシェアしていただきました。東洋医学の視点から、体の怠さや疲れやすさの根本原因を探り、自然療法でのアプローチ方法をご紹介していきます。

外見的な特徴とお悩みの症状など

基本情報:

  • 年齢:34歳女性
  • 身長:155cm
  • 体重:51kg
  • BMI:21.23

外見的特徴:

  • 顔色は赤ら顔
  • 皮膚は乾燥している
  • 髪の毛は細い
  • 舌の色は白っぽく、部分的に紫色
  • 舌の形は厚ぼったく歯の痕がある
  • 舌の苔は水っぽく、バターを塗ったようにべたついている
  • 舌の裏の静脈は太く膨らんでいる

主な症状:

  • 体の怠さ
  • 疲れやすさ
  • シミ
  • PMS(月経前症候群)
  • 生理時のレバー状の塊
  • 女性ホルモンの減少
  • 立ちくらみ
  • 動悸
  • 爪がもろい
  • 不眠
  • 天気痛
  • 肩こり
  • 浮腫みやすい

この方は半年ほど他の漢方薬店で処方を受けていらっしゃいました。半夏厚朴湯、当帰芍薬散、小健中湯、桂枝茯苓丸を1日各1包ずつ服用され、むくみや天気痛、不眠などはある程度改善されたものの、生理前の憂鬱感やレバー状の塊、疲れやすさ、怠さ、爪の状態などはなかなか改善されなかったとのことです。

特に年末などの忙しい時期が続くと体調を崩しやすく、多忙な時期を過ぎると一気に気力が落ち、ますます体がダルく感じるそうです。

疲れやすさの原因は「気」の不足にあるの?

東洋医学では、健康な状態とは**「気」が量的に足りており、その「気」が体全体を順調に巡っている**状態だと考えます。

疲れを感じるときには、体のどこかで気が不足している可能性があります。これは車に例えると、ガソリンタンクの燃料が少ない状態ですね。限られたエネルギーでやりくりするため、中心部に気を集中させ、全身に行き渡らなくなってしまいます。

気の不足には、主に二つのパターンがあります:

  • 全体的な気の不足:朝は比較的元気だが、日中活動するにつれてエネルギーが減り、夕方から夜にかけて疲労感が強くなる
  • 気の巡りの悪さ:朝が最も疲労感が強く、活動するにつれて徐々に軽くなる(さび付いたドアが動かすうちに軽くなるのと同じ)

この方の体質から見える特徴とは?

ご投稿いただいた情報から、この方の体質の特徴をお伝えしますと、体がだるく疲れやすいことから、気の不足や気の巡りの悪さが考えられます。

手足、顔、土踏まず付近が浮腫んで痛くなる、雨の日に体調が悪い、舌に歯の痕があるなどから、体の中には動きの悪い水分が充満しているように感じられます。浮腫みがあり、朝が体が重だるく感じる、雨が降ると悪化することなどから、体の中には余分な水分の充満がありそうです。

舌の裏の静脈が太く膨らんでいる、立ちくらみしやすい、ふらつきやめまいが多いなど、巡りに勢いがなさそうに感じます。

一方で、皮膚が乾燥する、不眠になりやすい、髪の毛が細いなど、体の上部では、潤いや血の不足がありそうです。先ほどの巡りの勢いの無さと合わせて考えますと、血や潤いを上部へと届けられない様子が感じられます。

また、生理前の憂鬱感や不調などは、気の巡りの滞りもありそうです。生理前は、子宮へと濃厚な気血を集中させる時期ですので、気の誘導に不具合が生じると、滞りを生じやすくなり、様々な体調不良を引き起こします。

これらのことから、余分な水分が充満し、それを巡らせるだけの熱源に負担がかかっていて、気の巡りも順調でないため、必要な場所へは届かなくなっているように感じます。それにより、気が届かないため疲労感やダルさが、上部へと届かないため立ちくらみや不眠となるのかと思います。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の場合、たまに喉が渇くとご記載がありました。体の中には余分な水分が充満していますので、ふだんは喉が渇かないのかもしれませんが、逆に言いますと、喉が渇かない程ふだんから飲んでいるとも感じました。

お風呂の水が溢れんばかりに入っている上から更に蛇口から水が足されてしまうと、お風呂の水は中々温まらなくなり、循環が悪くなります。それと同じように、普段から飲み過ぎていると、体の中には水が充満して、水の循環が悪くなります。ちょうど水袋を背負って生活しているのと同じ様になってしまいますね。

ですから、飲み過ぎているかもと心当たりがありましたら、熱中症の季節以外では、喉の渇きを感じてから少し飲むようにして、様子を見て、それでも喉が渇いていたらまた少し飲むような水の摂り方をお試しください。

水分摂取のポイント

  • 喉の渇きを感じてから飲む
  • 一度に大量に飲まず、少しずつ様子を見る
  • 熱中症の季節以外は控えめに
  • 体の声に耳を傾けながら調整する

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

この体質改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介します。ただし、これはこの方に合う漢方薬ではなく、あくまで特定の水分代謝異常や気の不足体質の改善に効果が期待できる漢方薬です。

  • 防己黄耆湯(ぼういおうぎとう):水分代謝を改善し、むくみや疲労感の軽減に効果が期待できる漢方薬
  • 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):水の巡りを良くし、めまいや動悸の改善に用いられる処方
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):気を補い、疲労感や倦怠感の改善に効果的とされる代表的な補気剤

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が十分でない場合があります。当店では個別の漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

体の怠さや疲れやすさは、東洋医学的には「気」の不足や水分代謝の異常が関わっている可能性があります。今回ご紹介した体験談からも分かるように、単純に疲労感だけでなく、むくみや生理不順、精神的な不調など、様々な症状が関連していることが多いのです。

特に水分の摂り方を見直すことで、体の循環を改善し、気の巡りを良くすることができる場合があります。ただし、症状が複雑で長期間続いている場合は、専門家による個別の相談をお勧めします。

体質改善は時間がかかるものですが、適切なアプローチで必ず改善の道筋が見えてきますので、諦めずに取り組んでいきましょう。

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ピヨ先生
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