バターは古代から人類に親しまれ、牛乳由来のクリームを練って作られた伝統食品で、その起源は紀元前にまでさかのぼります。
紀元前2000年頃のインドの古い経典には、すでにバターのようなものが作られていたという記述が残されています。また、紀元前4千年のイスラエルの遺跡からはバターを作るための道具と推定される土器が出土しているのです。
日本においては、6世紀頃に仏教とともに乳製品が伝わり、当時のバターに相当するものは「蘇(そ)」と呼ばれていました。これは牛乳を煮詰めて作られたものでした。
近年、健康志向の高まりとともに、バターの持つ本来の栄養価値が見直されています。今回は、この伝統的な食品であるバターの効能と作用について詳しく解説していきましょう。
バターとは何ですか?基本情報を教えてください
バターは、牛乳から分離したクリームを練って固めた食品です。その黄色い色合いは自然のビタミンAによるもので、その風味と栄養価の高さから世界中で愛されています。
性味/帰経
- 性味:寒、甘
- 帰経:肝、脾、肺、腎、胃
バターは東洋医学的に見ると、寒の性質を持ち、肝、脾、肺、腎、胃の機能に働きかけるとされているのです。
バターにはどのような効能・効果がありますか?
バターには私たちの健康を支える様々な効能があります。日常的に適量を摂取することで、以下のような健康効果が期待できるでしょう。
主な効能
- 満腹感の増加:バターは脂肪を豊富に含み、必須脂肪酸を提供します。これにより脂溶性ビタミンの吸収を促進し、満腹感を高める効果があります。
- エネルギー補給:飽和脂肪酸が豊富で、分解後は体に持続的にエネルギーを供給し、体温維持や内臓保護にも貢献します。
- 気の補給と潤い:疲労回復やストレス解消、乾燥肌の改善などに効果的です。
バターに含まれるビタミンAは、肌や粘膜を健康な状態に保ち、細菌などへの抵抗力も高める効果があります
バターを摂取する際の注意点は何ですか?
バターは栄養価が高い食品ですが、適量を守ることが重要です。以下の点に注意して摂取しましょう。
注意すべきポイント
- 適量を守る:バターは高脂肪食品のため、1日の摂取量は小さじ1〜2杯程度(約5〜10g)を目安にしましょう。
- 保存方法:バターは冷蔵保存し、使用する際は常温に戻して使いやすくするとよいでしょう。
特に心臓病や高コレステロール血症のリスクがある方は、医師や栄養士に相談の上、摂取量を調整することをお勧めします。健康状態によっては、摂取を控えるべき場合もあります。
まとめ:バターを賢く取り入れましょう
バターは古代から人類の食生活を支えてきた伝統的な食品で、適切に摂取することで様々な健康効果が期待できます。満腹感の増加、身体の発育促進、貧血の改善、エネルギー補給など、その効能は多岐にわたります。
バターに含まれるビタミンAや必須脂肪酸は、私たちの健康維持に欠かせない栄養素です。しかし、高脂肪食品であることから、適量を守ることが大切です。
日本の食卓においても、和食や洋食問わず様々な料理に活用できるバター。その風味の良さを活かしつつ、健康効果も得られるよう、上手に取り入れていきましょう。料理の風味付けに少量使用するだけでも、食事の満足度と栄養価を高めることができますよ。
健康的な食生活の一部として、バターの効能と作用を理解し、賢く活用していきましょう。
参考文献

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