十全大補湯と人参養栄湯、どちらが自分に合っている?違いをやさしく解説

漢方メモ
ピヨ先生
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こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

十全大補湯と人参養栄湯について
質問をいただきましたよ

毎日なんとなく体がだるい、疲れがとれない——そんな悩みを感じていませんか? 特に季節の変わり目や、忙しい日々が続いたあとには、気(エネルギー)と血(栄養を運ぶもの)が消耗しやすくなります。

そんなときに使われる代表的な漢方薬が、**十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)人参養栄湯(にんじんようえいとう)**です。 この2つはとてもよく似ていますが、じつは微妙な違いがあります。今日はその違いをやさしく解説していきますね。

十全大補湯はどんな漢方薬ですか?

十全大補湯は、気と血を量的に増やすことを主な目的とした漢方薬です。 体力が落ちている方や、病後・術後の回復を助けるときによく使われます。

使われている生薬は以下のとおりです。

  • 人参(にんじん):気を補う代表的な生薬
  • 黄耆(おうぎ):気を引き上げて体表を守る
  • 白朮(びゃくじゅつ):胃腸を整えて気を補う
  • 茯苓(ぶくりょう):余分な水分を整えて心を落ち着ける
  • 甘草(かんぞう):全体のバランスを整える
  • 当帰(とうき):血を補い巡らせる
  • 熟地黄(じゅくじおう):血を深く補う
  • 芍薬(しゃくやく):血を補い筋肉をゆるめる
  • 川芎(せんきゅう):血の巡りを促す
  • 桂皮(けいひ):体の芯を温める

気と血の両方をしっかり補う、まさに「補いの王道」とも言える処方です。

人参養栄湯はどんな漢方薬ですか?

人参養栄湯は、十全大補湯をベースに、**心・肺・腎(じん)**へのケアを加えた処方です。 十全大補湯から川芎を除き、代わりに3つの生薬が加わっています。

使われている生薬は以下のとおりです。

  • 人参(にんじん):気を補う代表的な生薬
  • 黄耆(おうぎ):気を引き上げて体表を守る
  • 白朮(びゃくじゅつ):胃腸を整えて気を補う
  • 茯苓(ぶくりょう):余分な水分を整えて心を落ち着ける
  • 甘草(かんぞう):全体のバランスを整える
  • 当帰(とうき):血を補い巡らせる
  • 熟地黄(じゅくじおう):血を深く補う
  • 芍薬(しゃくやく):血を補い筋肉をゆるめる
  • 桂皮(けいひ):体の芯を温める
  • 五味子(ごみし):腎と心を補い、漏れを留める
  • 遠志(おんじ):心を養い精神を安定させる
  • 陳皮(ちんぴ):気の流れを下向きに整える

どうして十全大補湯と人参養栄湯は違うのですか?

大きな違いは、「内側に留める力」の差や気の巡りです。

十全大補湯に入っている**川芎(せんきゅう)**は、血の巡りを促し体の表層へ発散させる働きがあります。 エネルギーを上へ、外へと運ぶイメージです。

一方、人参養栄湯では川芎が除かれています。その理由は2つあります。

  • 人参養栄湯は心・肺・腎を内側から補い、引き締めて留めることが目的だから
  • 川芎の発散作用が強いと、心気が煽られて不安感が強まったり、肺気が降りずに咳が止まらなくなることがあるから

代わりに加わった五味子は「収斂(しゅうれん=漏れるものを留める)」の働きがあり、咳を鎮めたり下痢を改善する助けになります。

**遠志(おんじ)**は心気を補い、精神的な安定を支えます。

**陳皮(ちんぴ)**は気を下向きに整え、黄耆・桂皮の上向きの力と合わさることで、気が上下にしっかり巡るようになります。

どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント

十全大補湯が向いている方

  • 疲れやすく、気力・体力ともに落ちている
  • 顔色が青白く、血の不足を感じる
  • 病後や手術後の体力回復をしたい
  • 冷えがあるが、不安感や咳などの症状はあまりない

人参養栄湯が向いている方

  • 疲れに加えて、不安感や気持ちの落ち込みもある
  • 咳が続く、息切れしやすいなど肺の弱りを感じる
  • 下痢しやすい、体の栄養が漏れ出るような感覚がある
  • 心と体、両方のケアをしたい

症状が複雑な場合は、これらの漢方薬を単独で使っても十分な効果が出にくいことがあります。 お体の状態に合わせた処方を見つけるために、ぜひ当店の漢方相談をご活用ください。

まとめ

十全大補湯と人参養栄湯、どちらも「気と血を補う」漢方薬ですが、その方向性には違いがあります。

  • 十全大補湯:気と血を量的に補い、体力・体表を整える
  • 人参養栄湯:さらに心・肺・腎を内側からケアし、精神的な安定や咳・下痢にも対応

「なんとなく疲れる」だけでなく、不安感や咳、気力の落ち込みが重なっているなら、人参養栄湯が合っている可能性があります。 ご自身の体質や症状と照らし合わせながら、ぴったりの漢方を見つけていきましょう。

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