下半身のむくみとめまいに悩む方へ – 東洋医学からの体質改善アプローチ

むくみ
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

むくみにお悩みの方から
質問をいただきましたよ

皆さんは「天気が悪くなるとめまいがする」「夜中にトイレで目が覚めてしまう」といった体調の変化を経験したことはありませんか?実はこれらの症状、東洋医学では「湿邪(しつじゃ)」という体質が関係している可能性があります。

今回は41歳女性の方から寄せられた、下半身のむくみとめまいの体験談をもとに、東洋医学の視点からその原因と改善法についてご紹介します。この記事を読むことで、似た症状でお悩みの方の参考になれば幸いです。

この方の外見的な特徴とお悩みの症状

  • 年齢:41歳 女性
  • 身長:160cm
  • 体重:57kg
  • BMI:22.27
  • 顔色:白っぽい
  • 舌の状態:厚ぼったく、歯の痕や溝・割れ目あり、苔の上の水分は水っぽく、苔は剝れている箇所あり、舌裏の静脈は太く膨らんでいる

主な症状:

  • 下半身のむくみ
  • めまい(特に雨の降る前に発生)
  • 夜間尿(断酒しても夜中に1回は起きる)
  • たまにおへそが膿む

めまいはなぜ起こるのでしょうか?

めまいが起こる根本的な原因は、脳を正常に機能させるための「気血」が十分に届いていないことにあります。東洋医学では、私たちの身体を活動させるエネルギーを「気」、栄養を運ぶ血液を「血」と呼び、この「気血」の巡りが滞ると様々な不調が現れると考えます。

脳が正常に機能するためには、気や血液による栄養の補給が欠かせません。しかし、何らかの理由でこの気血の流れが阻害されると、脳は必要な栄養が足りなくなり、めまいを引き起こすようになります。

また、耳の機能面から見ても興味深い関係があります。耳は音を聞き分けるために、以下のような複雑な仕組みを持っています:

  1. 空気中の音の振動を捉える
  2. 耳の中にある小さな骨(てこの原理)で振動を増幅
  3. リンパ液の振動を通じて音を信号に変換
  4. 信号を脳へ送る

この一連の働きがスムーズに行われるためには、細胞のエネルギーとなる「気」と、組織が柔軟に動くための潤いの両方が必要です。耳の特定部位に潤いが十分供給されないと、機能が乱れてめまいを引き起こすことがあるのです。

この方の体質からわかることは?

ご相談者様の症状から、東洋医学的に見て以下のような体質的特徴が考えられます:

  1. 「湿邪(しつじゃ)」の影響が強い
    • 雨が降る前にめまいが起こる点が特徴的
    • 下半身のむくみや夜間尿は体内に水分が過剰に溜まっている証拠
    • 舌に歯の痕があることから、体内の水分代謝が滞っている
  2. 気血の流れのバランスが崩れている
    • 肩こりがあることから、気血の流れが上部に偏っている
    • 一方で夢をよく見る、喉の渇き、耳鳴りは上部での血の不足を示唆
    • 気の勢いが弱いため、必要な栄養が頭部まで十分に届いていない

東洋医学では、雨の日には湿度の上昇により体内の「陰」の勢いが強くなると考えます。そのため、体内の水分の動きがさらに重く鈍くなり、気血の流れを妨げてめまいを引き起こしているのでしょう。

また、体内の水分は自力では動けないため、体の中心部の熱によって温められ軽くなることで初めて動きます。しかし、熱に対して水分が多すぎる場合、体がコントロールしきれない余分な水分が夜間に下降して、夜間頻尿の原因となります。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

  1. 断酒の継続 断酒をされているとのこと、これは非常に良い取り組みです。アルコールは体内に余分な熱と水分をもたらし、喉の渇きを誘発して水分摂取を増やすため、現在の症状を悪化させる可能性があります。無理のない範囲で継続されることをお勧めします。
  2. 適度な運動の実施 体内の余分な水分を排出するためには、体を温めて代謝を上げる適度な運動が効果的です。体内の水分を巡らせるには体の熱が必要ですので、ウォーキングやストレッチなど、続けやすい運動を取り入れてみましょう。
  3. 水分摂取の工夫 喉が渇いて水を飲みたいという症状がありますが、熱中症の季節以外は、一度に大量の水を飲むのではなく、少量ずつこまめに摂取する方法を試してみてください。また、常温や温かい飲み物を選ぶと体への負担が少なくなります。

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

この湿邪が強く、水分代謝に問題がある体質の方には、以下のような漢方薬が効果的かもしれません。ただし、これらは一般的な効能であり、個人の症状の複雑さによっては単独では効果が現れにくい場合もあります。

  • 五苓散(ごれいさん):体内の余分な水分を排出し、水分代謝を整える効果があります。むくみや頭痛、めまいなどに用いられます。
  • 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):めまいや立ちくらみ、不眠などの症状に用いられ、特に神経症状を伴う水分代謝の乱れに効果的です。
  • 真武湯(しんぶとう):体を温め、水分代謝を促進する漢方薬です。冷えを伴うむくみや下痢などに使用されます。

体質や症状は個人によって異なりますので、効果的な漢方薬の選択には専門家による診断が重要です。ピヨの漢方では、お一人おひとりの体質に合わせた漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

今回ご紹介した41歳女性の方の症状は、東洋医学的に見ると「湿邪」が強く、体内の水分代謝が乱れていることが根本的な原因と考えられます。雨の日のめまいや下半身のむくみ、夜間頻尿といった症状は、体内の水分バランスの崩れから生じているのです。

改善のためには、断酒の継続、適度な運動、水分摂取の工夫といった生活習慣の見直しが効果的です。また、症状に合わせた漢方薬の活用も検討してみてはいかがでしょうか。

同じような症状でお悩みの方は、ぜひ一度専門家に相談してみることをお勧めします。東洋医学の視点から、あなたの体質に合った改善法が見つかるかもしれませんよ。

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ピヨ先生
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