
こんにちは
どうなさいましたか?

目の疲れにお悩みの方から
質問をいただきましたよ
「少し目を使っただけでもしょぼしょぼして、色々試しても疲れが取れない…」
そんな目の悩みを抱えていませんか?テレワークの増加により、パソコンやスマホの画面を長時間見続ける機会が増え、目の疲れに悩む方が急増しています。
目の疲れは放っておくと、頭痛や肩こり、さらには視力低下にもつながりかねない問題です。でも安心してください。実は日常の食事で取り入れられる食材で、目の疲れを効果的に改善することができるんです。
本記事では、漢方の視点から見た目の疲れの原因と、それを解消する食べ物についてご紹介します。
外見的な特徴とお悩みの症状など
- 目を少し使っただけでもしょぼしょぼする
- 色々な方法を試しても目の疲れが取れない
主な症状:
- 目の疲れ
- 長時間のテレワークによる目の酷使
なぜ目は疲れるの?漢方医学から見た3つの原因
目の疲れを改善するには、まずその原因を知ることが大切です。目が見える仕組みを簡単に説明すると、瞳孔から入った光が水晶体でピントを合わせ、網膜で映像が集約され、その信号が脳へ送られることで私たちは「見る」ことができます。
この精密な機能を支えるためには、豊富な血液循環による栄養補給が必要なのです。
漢方医学の観点から、目の疲れには主に3つの原因があります:
1. 目に集中する「熱」
目を長時間使い続けることで、気と血液が目に集中し、目の周囲に熱がこもる状態になります。体の上部にある目に血液を届けるには「気」の力が必要ですが、集中し過ぎると熱の症状を引き起こします。
さらに、仕事や勉強などのストレスが加わると、この「熱」の症状はより強くなります。ストレスによって気が滞り、その滞った気が上向きに上昇することで、熱や乾燥の症状を悪化させるのです。
2. 目の「乾き」
目を使い過ぎると、目の周辺で乾きの症状が目立つようになります。これが血液の循環を妨げ、目の疲れにつながります。
また、過労や寝ながらスマホを見るような夜更かしの生活が続くと、身体全体の「乾き」の症状も加わり、目の熱や乾燥の症状をさらに悪化させます。
3. 「腎気」の衰え
漢方医学では、腎は目と深い関係があると考えられています。過労や夜更かしが続くことで「腎気」の働きが衰えてしまうと、神経や細胞の働きを調整する力が弱まり、目の疲れがより深刻になります。
目の疲れを改善する食べ物【熱を冷ます編】
それでは、目に集中した余分な熱を取ってくれる食べ物をご紹介します。
以下の食材には、目の熱を冷ます働きがあります:
- ハッカ:熱を発散しながら冷ましてくれる
- 菊の花:熱を発散し冷却効果がある
- クワノハ(桑の葉):熱を発散させる効果がある
- 決明子(ケツメイシ):熱を冷まし便から排出を助ける
これらは、お茶にして飲むのが一番簡単ですが、ゼラチンを入れてゼリーにしたり、決明子などはお粥にして食べるのも良いでしょう。
注意点: 菊の花、クワノハ、決明子は、ある程度煮出す必要があるため、お湯を注いですぐに飲めるわけではありません。一方、ハッカは煮出し過ぎると成分が飛んでしまうので、最後に入れて蒸らす程度にしてお召し上がりください。
これらの食べ物は、目の熱を冷ますだけでなく、毛細血管を拡張する働きで血圧を下げる効果もあります。血圧が高めで目の周囲が熱を持ちやすい方におすすめです。
目の疲れを改善する食べ物【潤いを補充する編】
次に、目に潤いを補充してくれる食べ物をご紹介します:
- クコの実:目の熱を冷まし、潤いを補充する
- 人参:血液不足を補い、ビタミンAで目のピント調整を助ける
- 豚のレバー:血液不足を補い、視力低下や暗がりでの視力低下を改善
クコの実は、先ほどご紹介した菊の花と合わせることで、目の熱を冷まし、同時に潤いを補充してくれるため、多くの目の症状改善用漢方薬に含まれています。
人参や豚のレバーには、血液不足を補う働きがあり、目の疲労回復を助けてくれます。人参に豚のレバーを入れて甘辛く炒めたり、煮物にして食べたりするのがおすすめです。肉類が苦手な方は、代わりに卵を使っても効果があります。
目の疲れを改善する食べ物【腎気を応援する編】
最後に、視力に関係する腎気を応援する食べ物をご紹介します:
- 桑の実(マルベリー):血液不足を補い腎気の働きを高める
- 黒ゴマ:血を補い腎の働きを高める
- 覆盆子(フクボンシ):腎気の働きを高めつつ潤いも補充
- 女貞子(ネズミ餅):腎気の働きを高め目の疲れ回復を助ける
桑の実は、血液不足を補う作用と腎気の働きを高める作用により、目の疲れだけでなく耳鳴りや不眠にも効果があります。ジャムにするのが一般的ですが、生でそのまま食べたり、シロップに漬けたりしても良いでしょう。
黒ゴマも腎の働きを高めてくれるため、目の疲れをはじめ、頭のふらつきや耳鳴りにも効果があります。擂って(すりつぶして)ご飯にかけて食べるのが、継続しやすい方法です。
特におすすめの組み合わせは、菊の花にクコの実を混ぜて煎じたお茶です。菊の花で目の熱を発散し、クコの実と女貞子で腎気の働きを応援しながら目の潤いを補充してくれます。目が疲れた時の水分補給にぴったりです。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
このような症状をお持ちの方には、以下の自然療法がおすすめです:
- 菊花とクコの実のブレンドティー:1日2〜3回、温かいお茶として飲むことで、目の熱を冷まし潤いを補給します。
- 目元のツボ押しマッサージ:目の周りの「攅竹(さんちく)」「太陽」「晴明」などのツボを、1日2回、優しく押すことで、気の流れを改善します。
- 20-20-20ルール:20分間画面を見たら、20フィート(約6メートル)先の物を20秒間見るという習慣をつけると、目の筋肉の緊張がほぐれます。
体質改善に効果が期待できる漢方薬
以下の漢方薬は、目の疲れに関連する体質改善に効果が期待できるものです:
- 杞菊地黄丸(こぎくじおうがん):目の熱を冷まし、肝腎を補う働きがあり、目の乾き・疲れ・充血に効果的
- 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう):目の熱を冷まし、目の充血・かすみ・かゆみに効果的
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):ストレスによる目の疲れ・イライラ・不眠に効果的
これらは特定の体質改善に効果が期待できる漢方薬であり、あくまでも一般的な情報としてご紹介しています。症状が複雑な場合には単独では効果がない場合もありますので、ぜひ当店で個別の漢方相談をご利用ください。
まとめ:目の疲れは日常の食事から改善しよう
目の疲れの原因は、主に「熱のこもり」「乾燥」「腎気の衰え」の3つです。それぞれに対応した食材を取り入れることで、目の疲れを根本から改善できます。
特に効果的なのは:
- 熱を冷ます食材:菊の花、ハッカなど
- 潤いを補充する食材:クコの実、人参など
- 腎気を応援する食材:桑の実、黒ゴマなど
毎日の食事に少しずつ取り入れて、目の健康を維持しましょう。すぐに効果を感じなくても、継続することが大切です。
また、パソコンやスマホの使用時間を適度に制限し、目を休める時間を設けることも忘れないでください。目の健康は、私たちの生活の質に大きく影響します。
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