
こんにちは
どうなさいましたか?

お腹の不調にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
「お腹は空くのに、食べるとお腹が張って吐き気がする…」
このような悩みを抱えていませんか?実はこれ、現代社会を生きる多くの方に見られる症状なのです。
お腹が鳴るほど空いているのに、いざ食事をすると不快感に襲われる。このジレンマは日常生活において大きなストレスになりますよね。
本記事では、この厄介な症状の原因と効果的な解消法をわかりやすく解説します。お腹の不快感に悩まされている方は、ぜひ最後までお読みください。
外見的な特徴とお悩みの症状
- お腹は空くけど、食べるとお腹が張り、吐き気がする
- 生理不順がある
- おりものが多い
- 夜更かしが多い
主な症状:
- 食後のお腹の張り
- 吐き気
- 生理不順
- おりものの増加
お腹が空くのに、食べるとお腹が張って吐き気がする原因は?
なぜこのような一見矛盾した症状が起こるのでしょうか?主な原因として考えられるのは、ストレスによって腸管の動きが停滞していることです。
詳しく見ていきましょう。
空腹感のメカニズム
お腹が空く状態というのは、文字通りお腹が空っぽになっている状態です。
食べ物は口から入ると、噛み砕かれ細かく分解され、運搬されて吸収され、不要なものは排出されます。こうして体が次のエネルギーを必要とする準備が整うと、空腹感というサインで知らせてくるのです。
つまり、空腹感を感じている状態では、お腹の働きにはあまり問題がないことがわかります。
お腹が張る原因
お腹が張っている状態は、リラックスしている状態とは逆に、緊張が強くなっていることが考えられます。
食べ物が体の下の方へと移動するためには、腸管の蠕動運動(ぜんどううんどう:腸が波打つように動く運動)がスムーズに行われている必要があります。
この腸管を動かしているのは、気の働きによるものです。そのため、ストレスなどによって気の巡りが悪くなると、腸管の蠕動運動もギクシャクしたようになってしまいます。
そこへ食べ物が入ってくると、スムーズに運搬できなくなるので、腸管には強い負担がかかり、お腹の張りを感じるようになるのです。
吐き気の正体
吐き気は、食べ物の性質が悪い時や、胃腸の働きが弱っているような時に、体を守るために起こる防御反応です。
体が受け入れられない食べ物を、最も近い出口である口へと逆流させて追い出し、身体の内側を守ろうとする現象です。これは、本来下向きに運搬される食べ物が、上向きに逆流している状態と言えます。
これら3つの症状を合わせて考えると、吸収という意味でのお腹の働きには問題がないものの、腸管の蠕動運動が滞りがちになっていて、そこに食べ物が入ってくると、うまく処理されなかった以前の食べ物が邪魔をして、逆流し吐き気を引き起こすと考えられます。
どんな生活習慣が原因になっている?
このような状態を引き起こしやすい生活習慣として、以下の3つが挙げられます。
1. 継続的なストレス
先ほども述べたように、腸管の蠕動運動は気によって調整されています。ストレスによって気が滞ると、腸管の動きにも影響が及びます。
ストレスを強く感じると、交感神経が優位になり、腸管の蠕動運動の動きが鈍くなり、消化液の分泌が悪くなります。
例えば生理不順も、ストレスによる気の滞りが原因となることが多く見られます。
2. 過労や夜更かし
過労や夜更かしが長く続くと、ストレスを感じやすくなるだけでなく、体の潤いが減少してしまいます。
昼間の活動で消耗した気や潤いは、夜の睡眠によって回復されます。しかし、寝る時間が遅くなり睡眠時間が少なくなると、回復のチャンスを逃すだけでなく、本来回復に使うべき時間までもが消耗に使われてしまい、ダブルで負担がかかります。
潤いには心の穏やかさを保つ働きや、腸管を調整する気の働きを緩やかにする効果もあります。潤いが足りなくなると、心は乾いたようになり、腸管は硬く緊張しやすくなるのです。
3. 水分の摂り過ぎ
水分を摂り過ぎると、お腹の中に処理しきれない余分な水分が溜まるようになります。これが、おりものが増える原因になることもあります。
そこへさらに食べ物や水分が入ってくると、行き場を失った食べ物を体が受け入れを拒否し、逆流させて追い返そうとするため、吐き気を感じるようになります。
さらに、冷たい水が停滞して腸を冷やすことで、腸管の動きはますます悪くなってしまうのです。
特に注意が必要なのは、ストレスを感じやすく、過労や夜更かしの生活が続いている方です。このような生活習慣の方は、体の中に余分な熱が生じやすく、お腹には余分な水分が停滞しがちです。
これにより、気血の巡りが身体の上と下で分断され、上半身は熱と渇き、下半身は水と冷えという状態になってしまいます。その結果、喉の渇きを感じやすくなり、必要以上に水分を摂ってしまう悪循環に陥りがちです。
お腹の張りと吐き気を解消する方法
では最後に、お腹の張りと吐き気を解消するための方法をご紹介します。
生活習慣の見直し
まずは、ストレス、過労や夜更かし、水分の摂り過ぎなどの生活習慣を少しずつ改善することが大切です。これらを改善しなければ、体質は変化せず、症状は悪化するばかりです。
特に注意したいのが、食欲がないからといってお茶などで押し流すように食べることです。これは水分の摂り過ぎと変わりません。
意識的なリラックス法
ストレスを改善する方法として、歯を噛みしめていないかを確認してみましょう。
意外に、無意識のうちに歯を噛みしめている方は多く、それによって体が緊張し、喉の辺りも締めつけてしまっていることがあります。歯の噛みしめは全身の気血の巡りを悪くし、余分な熱を生じさせることにもつながります。
確認方法は簡単です。上の歯と下の歯が合わさっていないか、顎に力が入っていないかをチェックし、気づいたらすぐに緩めるようにしましょう。
セルフマッサージの実践
自分でお腹にマッサージをするのも効果的です。
みぞおちのところに指をかけてゆっくりと下向きに引き降ろし、下まできたらゆっくりと離すようにすると、みぞおち周辺の緊張が取れ、腸管の動きが良くなります。これにより、吐き気が起きにくくなるでしょう。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
このような症状をお持ちの方には、以下の自然療法がおすすめです。
- 腹部温熱療法: お腹を温めることで腸の血行を促進し、蠕動運動を活発にします。カイロや蒸しタオルをお腹に当てるだけでも効果があります。
- 姿勢の改善: 食事中や食後は背筋を伸ばし、お腹を圧迫しない姿勢を心がけましょう。特に食後30分は横にならないことが大切です。
- 食事の工夫: 一度に大量の食事を取らず、少量を数回に分けて食べることで、腸への負担を減らします。また、よく噛んで食べることも重要です。
- リラクゼーション: 食前に深呼吸を5回ほど行い、リラックスした状態で食事を始めると、胃腸の準備が整います。
体質改善に効果が期待できる漢方薬
- 六君子湯(りっくんしとう): 胃腸の機能が低下して、食欲不振や胃部膨満感がある方に。
- 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう): みぞおちのつかえ感や吐き気、不安感がある方に。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん): ストレスからくる不調や生理不順、イライラがある方に。
※これらはあくまで特定の体質の改善に効果が期待できる漢方薬であり、個々の症状が複雑な場合には、単独では効果がない場合もあります。ピヨの漢方では、お一人おひとりの体質に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
お腹が空くのに食べるとお腹が張って吐き気がするという症状は、現代社会に生きる多くの方が抱える悩みです。
この症状の主な原因は:
- ストレスによる腸管の蠕動運動の停滞
- 過労や夜更かしによる体の潤いの減少
- 水分の摂り過ぎによるお腹の中の水分停滞
対策としては:
- 生活習慣の見直し
- 歯の噛みしめチェックと緩和
- お腹のセルフマッサージ
- 適切な漢方薬の活用
これらの方法を日常に取り入れることで、症状の改善が期待できます。辛い症状で悩まされている方は、ぜひ試してみてください。
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